ダメ人間? いやガイコツか?
朝になったが、目が覚めることは無かった。
何故なら昨夜から不眠不休で継続中だからだ。てへっ♪
メイも俺よりは体力が劣るかもしれんが同類なので、特に寝なくても全然平気みたいだ。
ごめん、正直に言うと、何故かメイの方が積極的だったので、この状態になっていたのだ。
まぁ、俺も嫌じゃないから付き合ったけどね。
今終わった所で、ギュッとメイを抱きしめている。
「えへへっ、シュウだ~いしゅき♪」
メイが俺の胸におでこをグリグリと押し付けいている。
くそっ、可愛いな!
・・・・
コンコン…
扉をノックする音が聞えた。
「誰か来たな。」
今のメイを他の人になんか見せたくない独占欲みたいなのが働いたので、俺が出ることにした。
「はい。」
扉を少し開けて顔を出すと、宿屋の主人が困った顔をしていた。
「あ、あの、お客様。そろそろお昼の時間なので、その…」
どうやら俺達は長いこと仲良くしすぎてしまっていたみたいだ。
でも、正直もう少しメイと仲良くしていたい気もしなくも無いんだよな~
どうすっかな…
「もう何泊か追加しても良いですか?」
「え? いや、でも…」
「余ったら上げますから、これで。」
俺は金貨1枚を店主に握らせた。
「こ、こんなに!?」
「もし、足りなくなった時はまた言って下さい。」
「は、はい! では、ごゆっくりどうぞ。」
パタン…
うし、これでまたしばらくイチャイチャ出来るぞ!
「どうしたの?」
「ちょっとお願いして時間延長させてもらった。」
「じゃあ、シュウ来て…」
「おっしゃ~!」
・・・・
コンコン…
再び扉をノックする音が聞えた。
「あれ? さっき来たばっかりなのに、誰だよ…ったく。」
扉を開けて対応する。
「どうしたんですか?」
「あ、あの、お客様。33日を過ぎましたので、その…」
「えっ?」
「えっ?」
「あ、いやこっちの話です。」
どうやら知らぬ間に、俺達は再び浦島さんになっていたみたいだ。なるほど、前に渡した金額分の日数が過ぎたから言いに来たのか。
でも、何となく満足した気もするし、そろそろお暇しても良いかもしれない。
「長々とすいませんでした。これはお詫びですので取っておいてください。
俺達は今日宿を出ようと思います。」
俺はそう言って金貨を1枚握らせた。
「い、いえ、決して迷惑とは…でも、ありがとうございます。」
パタン…
「シュウ、もう行くの?」
「ああ。正直言うと、もっとメイとイチャイチャしていたい気持ちはは有るけど、宿にも迷惑掛けちゃったみたいだし、そろそろ行こうか。」
「うん、そうだね。」
こうして俺達は宿を出ることにしたのだった。




