復活!
頭の無い、体だけの骨だった。
これって、もしかして俺の体なのだろうか?
だとしたら、上手く頭に嵌めることが出来たのなら、また動けるようになるのだろうか?
折角なので試してみることにした。
試行錯誤をすること数週間(だと思う)、あと少しで嵌まりそうだ。
あと…少し…
ヒュウ~~~~~~グシャ!!
何かが落ちてきた衝撃で地面が振動し、その影響で俺は転がってしまった。最初っからやり直しである。
俺は、作業を台無しにした原因へと恨みを込めた目で見てみた。
そこにはぐちゃぐちゃに砕けた、俺のお仲間の残骸が有った。
もしかして、普通に落ちたら同じ様に、こんな感じになっていたのだろうか?
今更になって頭だけの今の状態に感謝することにした。
でも、疑問も有る。何でそこの体は壊れていないのだろうか?
まぁ、考えても仕方が無いか、再びドッキングチャレンジをすることにした。
流石に慣れた御蔭で5日後(だと思う)、俺は、何とか接続に成功するのだった。
すると、今まで無かった体への接続を確認出来た。そして力がみなぎってくるのを感じることが出来た。
俺、復・活!!
とりあえず動けるようになったので、先ほど落ちてきた仲間を弔ってやることにした。
落ちた現場へと行ってみたのだが、何処にも仲間の死体は存在していなかった。
そーいや一緒に落ちてきた剣も見当たらないな…
消えた仲間の体と剣、どうやら事件が発生したみたいだ。
消えた現場を確認してみることにした。
何も見つかりませんでした。終了~
こんなもん素人じゃ何もわからんわ!!
ガイコツ諦めも肝心だよね?
・・・・
また数か月が経過した。相変わらずやることは無い。
散策できる範囲は全部しらみつぶしに探してみたが、単なる穴の底みたいだ。
扉も無ければ、脇道も無かったのだ。
広さは縦長で、縦100mの幅30m程度しか無かった。
御蔭で何も見なくても壁や地面のデコボコを覚えてしまったよ…
とりあえず、やることは無いが、体が戻ったので、鍛えてみることにした。
まずは腕立て伏せからだ。
1、2、3、4、5…
・・・・
857573、857574、857575、857576…
全く疲れないのでずっと腕立て伏せを続けていたんだが、
ヒュウ~~~~~~グシャ!!
また、何かが落ちた来たみたいだ。
現場を確認しに行ってみると、やっぱり砕け散ったお仲間だった。
それを見た俺は閃いた!
これって立体パズルに成るんじゃね? 良い暇つぶしになりそうだ。
俺は早速欠片を手にして作ってみることにした。
お仲間を復活しようと試行錯誤を開始してから1日後、手に持って居た破片と、途中まで組み立ててていた塊を残してお仲間の残骸は消えてしまった。
いや、正確には地面に吸い込まれてしまった?
何が起こったんだ? 残った物と消えた物の違いって何なんだ?
俺は、破片と塊を床に置き、この現象を考えてみることにした。
腕を組み、必死に考えること1日、床に置いていた破片と塊が地面に吸い込まれてしまった。
それを見て思った、もしかして1日放置すると消えるのでは無いだろうか?
でも、そうすると疑問も残る。何でこの体は消えなかったのだろうかと言う疑問だ。
結局考えても分からなかった。
・・・・
それから数日後、またもやお仲間が降ってきた。
こんなにも連続で落ちて来るなんて珍しいな。
確認しに行くと、やっぱり砕け散っていた。
それから数時間後、何やら白い塊が落ちてきた。
速度はそれほど早くないし、大きさもそれほどでもない、俺はキャッチしてみることにした。
見事成功! ってこれ腕やん!
どうやら落ちてきたのは骨の腕だった。
もしかして、さっき落ちてきたお仲間の腕だろうか?
落ちた時にぶつけて取れてしまったが、重さが違うことで、今落ちてきたのでは無いかと思っている。
折角なので、体と一緒に供養してやることにした。
ふと思いついたことが有ったので、試してみることにした。
自分の腕を引っこ抜いてみた。
前に首から外れた時も思ったが、やっぱり痛みは感じないみたいだ。
すんなりと外すことが出来た。
そして、さきほど供養した腕と一緒に置いてみることにした。
もし消えてしまったらどうしようと思わなくも無かったが、好奇心には勝てず、実行してみたのだった。
結果、俺の腕は残ったが、落ちてきた腕は消えてしまった。
腕が消えなかったことにほっとしつつ、何となく消えなかった原因が分かった気がする。
おそらく、本体(頭蓋骨?)が生きて(?)いる内は、体は消えないのでは無いか? と言うことだ。
そして、前に組み立てていた破片や塊が消えなかったと言うことは、生きていない物は、放置してから1日が経過しない限りは消えないのであろう。
と、言うことは俺が引っかかった剣は落ちてから1日経っていなかったと推測できるな、死体も物も無いから確認する方法は無いけどね。
体の骨も砕けたハズなんだろうけど、体が生きていたお陰で、骨折と同じく治ったと思っていただければ幸いです。
決して後から気が付いて、こうして言い訳をしているのでは決して有りませんよ?(汗)