復活!
あれから追加で3000個ほどの魔石を食べさせると、女は完全復活したみたいだ。
「やっと、話せるようになったわ。」
そう言った女はあれからずいぶんと姿が変わった。
髪が伸び、目も歯も出来て、何処から見ても文句なしの美少女へと進化したみたいだ。
残念ながら胸はあれ以上は成長しなかったみたいだが…
「…今、何か不穏な視線を感じた気がしたんだけど?」
「き、気のせいだ。」
「ふ~ん。」
何かジト目でこちらを見ている。
「まあいいわ、とりあえずお礼を言っておくわ、ありがとね。」
「気にすんな、こっちにも考えが有ったことだしな。」
「考え?」
「ああ、直感なんだが、君は、俺の仲間なんじゃないかと思ってさ。
たから、そう言った理由も有って助けた。」
「仲間ってどう言うことよ。」
「俺も元はスケルトンだったんだ、ただ、人としての記憶が有ったんだ。
君を見つけた時には同じ感じがしたので、ひょっとしたらと思って魔石を与えてみることにしたんだ。」
「あ~、だから最初無理やり食べさせようとした訳ね。
アレ、もすごく怖かったんだからね!」
女はプンプンと怒っている。
「それについては悪かった。
俺も最初はあんな石を食べる物だとは思ってなかったからな、だから無理やり食べさせたんだ。」
「まあいいわ、こうして体を手に入れることが出来たんだしね。」
「俺はシュウって言うんだ、君は?」
「さあ?」
「やっぱりそこも同じか。」
「あっ…今、メイって言葉が頭に浮かんできた。これって私の名前かな?」
「かもね、仮の名前でとりあえずメイと呼ばせてもらうな。」
「そうね、それで良いわ、私もシュウって呼ぶね。」
「おう。」
「それで、私はこれからどうすれば良いの?」
「さあ?」
「さあ? って何よ!」
「俺も何をすれば良いのか分からないからな。
スケルトン倒して魔石を食べて、ドロップした剣を売ってお金にしながら生活してた。」
「ふ~ん。じゃあ私も同じことすれば良いの?」
「そこはご自由にとしか言えないな、無理強いはするつもりは無いよ。
ただ、同じ元スケルトン同士と言うこと…だけでも無いか、俺はメイには一緒に居て欲しいなとは思ってる。」
「そ、そう? 他に宛ても無いことだし、し、仕方が無いからしばらくは一緒に居てあげても良いわよ。」
「ありがとう、そう言ってくれると嬉しいよ。」
「!! ふ、ふん。感謝しなさいよね。」
「ああ、もちろん感謝してるよ。」
俺がそう言うと、メイは頬を真っ赤にして口をパクパクとした後、そっぽを向いてしまった。
「それじゃ、一度ダンジョンを出ようか。」
「わかったわ。」
こうして俺達は、ダンジョンを後にしたのだった。
メイちゃんはツンデレキャラ。




