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レアモンスター再び


再びダンジョンへとやってきた。

地下1階へ向かうためにサクサクとダンジョンを進む。


「あれは!」


向こうに何時ぞや見かけたレアモンスターの小さなスケルトンが居た。

幸いなことに、こちらにはまだ気が付いていないみたいだ。


「しめしめ、ごちそうを見つけたぞ!」


俺は気配を消し、音を立てない様に動く。

あと少し…今だ!

俺は小さなスケルトンへと飛び掛かった。

向こうも俺に気が付いたがもう遅い!

俺は拳を振りかぶって殴り掛かった。


「うっ…」


小さなスケルトンは、両手で頭を守る様にしてプルプルと震えていた。

その姿を見た俺は、思わず攻撃するのを躊躇してしまった。


「何か俺が悪者みたいだよな。」


俺がそうつぶやくと、小さなスケルトンは顔を上げてこっちを見た。

その仕草から、コイツは俺みたいに記憶が有るのでは無いだろうか?

それに良く見ると、何となくだがコイツは子供では無く、女の子の様な気がする。


「決めた!」


コイツを仲間にしよう。直感だが俺はそう思った。

そうと決まれば後は早い、俺はこの小さなスケルトンを捕まえて肩へと担いだ。

すると、この小さなスケルトンは、カタカタと顎を震わせ、イヤイヤしながら両手でぽかぽかと俺の背中を叩きだした。

全く痛くは無いのだが、少しウザったいな…

俺はロープを使って小さなスケルトンを簀巻きにした。うん、これなら運びやすい♪


途中でスケルトンを見つけたので倒して魔石を手に入れる。

嫌がる小さなスケルトンの口を無理やり開かせ、魔石を放り込んだ。

案の定、俺の時と同じく魔石は口の中に入ると消えて行った。

相変わらずどういう理屈なのかは分からないが、問題無いみたいだ。


再びスケルトンを探して倒していく。

2回目からは諦めたのか、魔石が美味しかったのかは分からないが、特に嫌がることも無く素直に食べてくれたのは助かった。

100個ほど食べさせると、うっすらと肉が付き始めた。

1000個ほど食べさせると、人体模型みたいな皮膚の無い筋肉剥き出しの人間でキモかった…

2000個ほど食べさせてようやく皮膚が出来た。うん、やっぱり女の子だった。


すっぽんぽんの女の子は恥ずかしがっている。そりゃそうか。

ただ、目も歯も髪も無い化け物だよ? いや、袋を被せればイケるか!?

胸はそこそこ、おそらくBカップくらいだろう。身長は155cmくらい、やせ型で肌は綺麗だった。

うん、イケそうだ。


俺の不穏な空気を感じた女スケルトンは後ずさっている。

まぁ、簀巻きだから動けないがな。

将来の仲間、あわよくばお嫁さんに成るかもしれない子だ、安易に手を出すのは止めておこう。

さすがに裸では可愛そうなので、とりあえず服を用意することにする。


「少しの間隠れて居られるか?」


俺がそう言うと、頷いた。どうやら言葉は話せないみたいだが、言葉は理解出来るみたいだ。

ロープを解くと逃げることはしなかったので、大丈夫だろう。


「すぐ戻る。」


俺はそう言ってダンジョンを後にした。

急いで服屋へ行き、女物の服1式と、下着を購入。

サイズ? そんな物適当だ適当! 後で本人に合うものを買えば良い。

銀貨5枚と言われたので速攻払い、ダンジョンへと向かった。


女スケルトンが居る場所へと到着したのだが、居ない…逃げられたか?

やっぱり簀巻きのままにしておくべきだったかと後悔した。

仕方が無いので探してみることにした。

少し歩くと、戦闘中の音がしたので行ってみることにした。


そこには裸で胸を隠しながらスケルトンと格闘している女スケルトン、いやもう女で良いか、が居た。

どうやら俺と同様に、お仲間から外されてしまったみたいだ。

お互い大したダメージは与えることが出来ないみたいで、不毛な戦いを繰り広げていた。

仕方がない、助けてやるとするか


パン!


速攻でスケルトンを助けた俺は、女へと声を掛けてやる。


「大丈夫か?」


俺が声を掛けると、少し驚いた態度を取ったが、頷いてくれたので大丈夫なのだろう。

俺は、先ほど買ってきた着替えを女へと渡してやった。


「これを着ると良い。」


そう言ったのだが、中々着替えようとしない、着方が分からないのか?


「手伝ってやろうか?」


俺がそう言うと、全身を使って怒り出した。

どうやら向こうを向いていて欲しかったみたいだ。

マネキンみたいな顔をしているのに、何を恥ずかしがっているのやら…ん? マネキン? 何だっけ?

まあいいや、俺は仕方がないので後ろを向くことにした。

ごそごそと後ろで布が擦れる音がした。

トントンと背中を叩かれたので、振り向いてみると、キチンと服を着た女が居た。


「良く似合っていて可愛いぞ。」


とりあえず女は褒めるべしと謎の言葉が頭を過ったので、従っておく。

女はクネクネと体をよじっていたので喜んでいるみたいだ。


「とりあえず、もう少し魔石を食べて、目、歯、髪の毛を何とかしないとな。」


女も頷いたので頑張ることにした。

簀巻きには…しなくても良いかな?


女の子でした。

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