無能と呼ばれたもの
模擬戦開始です。文章の構成は未だ成長しません。ていうか寒くね。手がめっちゃかじかんで動かしずれぇー。トイレに行きずらい季節になりましたね。
「良し揃ったな」
僕達は体育館にクラス別で並べられていた。
「今から模擬戦のルールの説明を行う。こちらで決めた組み合わせの1対1のトーナメント戦だ。攻撃は刃物以外ありだ。使いたい武器がある場合は学校側から貸しだそう。自前の武器を使っても構わない。相手の魔法体を消滅させたら勝ちとする。以上だ。存分に今持つ全力をふるいたまえ。」
1学年全員を並べた前で校長がルールを説明している。歳は35ぐらいなのだろうか。顎髭を生やしている。だが身に纏うオーラが周りとは別物だ。ガッチリした体躯と相まって場の空気は完全に校長に支配されていた。
「では模擬戦を開始しよう。第1試合の準備に入る。戦う生徒以外は2階の観客席で観戦しててくれ。」
ついに来たーこの時が。この模擬戦で好成績を残し周りの偏見を払拭するんだ。この機を逃せばしばらくは、ぼっち生活だ。それだけはダメだ。俺の目標ー兵士となり各地を周り父を探す。そのためには仲間の存在は重要だ。それ以前にさすがに学校でぼっちてのはキツイからな……。ここでしっかりやらなくては。
「僕の初戦は……ゲッ」
組み合わせを見てみれば僕の初戦は第1試合らしい。少しイメージトレーニングしたかったが……まぁいいだろう。決まったものは仕方ない。
「よしっ無能との対決だ。第1試合って聞いてビビったが俺結構ラッキーじゃね?」
対戦表を見てテンション上げてるいかにも軽い感じの長身の男が僕の対戦相手らしい。あだ名呼びとは、僕目の前にいるんですけれどね…。入学してから2日目ぐらいであのあだ名で呼ばれ始めているのだが。一体誰が付けたのだろうか……。
「第1試合始めます。出る生徒は来てくださーい。」
女性の教員が呼んでいる。よし、やるか。
「集まりましたね。ではっ第1試合始めます。」
その声を聞き体育館がざわつき始める。
「クソっアイツ無能とかよ」「良いなー」
所々から僕のあだ名が聞こえてくるが自慢のスルースキルでスルーする。
「あっすいません。木刀なんてありますかね。」
「ありますよー。」
教員に聞いたところ木刀を貸してくれた。あって良かった……。無かったら正直やばかったな。
「両者準備はいいですかー。では、両者魔法体を展開してください。」
魔法体ーそれは人が普段から吸収している大気に漂うマナを魔法として変換し使用するときに展開する体である。これが破壊されると普通の体に戻ってしまう。構造は人体とあまり差はない。あるとすれば魔法が使えることと、血の代わりにマナが流れてることだろうか。それを聞き僕達は魔法体を展開する。
「では。レディーファイッ」
戦闘開始の声が響く。それと同時に僕は鋭く相手の懐に飛び込み下から相手を切りつける。
「うおっ危ねぇ。いきなりかよ、かける君だっけか。悪いけどこっちも全力で行かせて貰うよ。」
すると相手は手のひらから炎を発生させ投げ飛ばしてきた。相手の名前は荒木竜也だっけか。確か炎属性の1年の中でトップクラスの威力の魔法を放つらしい。
まだ寒いです。手が中々温まりません。




