第2話 Goodbye my Son~別れはいつでも唐突に・・・~
目が覚めたら髪の毛が伸びていた・・・。
目線もなんだか普段より低い気がする・・・。
パジャマもぶかぶかになってるし・・・。
「てか、体縮んでないかこれ?」
あれ、なんか声も高い様な・・・?
・・・ダメだ。
・・・眠くて頭が働かない。
・・・起きて顔を洗って来よう。
そうしてベットから立ち上がった俺は・・・、
ズボンの裾を踏んで盛大にずっこけた。
ドテッ
「いった~い。なんだよ、今まで裾を踏んでコケた事なんてなかったじゃん!!」
そう悪態をつきながら立ち上がった。
そしてズボンの裾をまた踏んでいたので、
今度はズボンと下着が同時に落ちたのだ。
「あ~、もう朝からなんなんだよホン・・・トウ・・・に・・・」
そこで俺は自分の下半身を見てしまったのだ・・・。
それはもうじっくりと凝視してしまった・・・。
なぜならば、本来ならばソコにいたマンモス君がいなくなくなっていたのだから!!!
「・・・なんじゃこりゃぁあああああああ!!!」
俺の名前は、翔星 道安。
身長165センチ、体重75キロ、
趣味はアニメ、マンガ、ゲームのオタク趣味で、
今の時代ならばさほど珍しくないオタク男子である。
だがそんな俺が朝、目を覚ましたら女になっていた。
そりゃあ、叫んでもしょうがないね。
そんじゃあ、大事な事だからもう一度叫びましょうか。
「なんじゃこりゃぁあああああああ!!!」
そうして叫んでいると慌ただしく走ってくる音が聞こえてきて、
俺の部屋のドアが勢いよく開かれて母親が入ってきた。
「ちょっと、道安!!今の悲鳴は何!!」
「あっ・・・」
さて諸君、もしも30才にもなって浮いた話が1つも無い上に、
アニメやマンガが好きなオタクの部屋に、
見ず知らずの少女が下半身丸出しでいればどう思うだろうか?
さらにそのオタクが自分の子供だった場合は、どう思うだろうか。
正解は・・・。
「い、いや~!!ついに息子が犯罪者に~!?」
これである。