03.桃髪の少女
---数か月後
いつまで続くんだ・・・この景色は。
いい加減にしてくれ。
地球の方がまだ楽しかった、と今なら言える。
どれだけ歩いても変わらない景色に、僕はうんざりしていた。
「もう、嫌だ」
やっぱりこの世界には、何もなかった。
生き地獄だ。死にたい。
でも死のうと思っても死ぬ手段すらない。
・・・そうか。つまり僕は死んで、地獄にいるんだ。
つまり、この世界こそが地獄。間違いない。
助けて。誰か助けて。
ついに足が止まった。
そして、僕はしゃがみながら大声で泣いた。
まるで、欲求不満な赤ん坊のように。
涙が枯れて、また歩き出そうとしたその時、
・・・誰かいるの?
遠くから人間のような声がした。
この世界には僕以外誰もいないのに。
しかし、僕はすぐにその方向へと歩いて行った。
すると、そこには桃色のツインテールをたなびかせている少女がいた。
そして、僕をじっと見ていた。
「あなた、人間なの?」
少女が僕に話しかけた。
「そうだよ。君は?」
そう言うと少女は、
「あ、あなたと同じ・・・」
しかし緊張からか、少女の言葉は途中で途切れた。
僕は安堵した。
「よかった。この世界に僕以外にも人間がいて。僕の名前は麻倉結希。結希と呼んでくれ」
・・・ってなんで勝手に名前を教えてるんだよ僕は。ただのロリ誘拐犯じゃないか。
「・・・やだ、変態」
ほらね、やっぱりだ。予想通りの答えが返ってきた。
「そ・・・そんなんじゃ」
「近寄らないで」
彼女はどこかへと逃げて行った。
やっぱり、会話は嫌いだ。
人間は、愚かな生物だ。
実は朝に投稿した後、編集してました(笑)
編集前よりもかなり自然な文章になってると思います。
また、とあるサイトで知り合った人に「10mじゃなかなか即死しないぞ」と言われたんですが、そこはまあ・・・
結希の勘違いってことで。(結希はどの高さなら死ねるか分からない模様)