過去は唐突に蘇る 2
翌日、中学校に登校したコーヒーは周囲の人間の空気がいつもと少し違う事に気付く。
(ああ、これか)
コーヒーは自分の顔をそっと撫でる。昨日の喧嘩で彼は全身痣と傷だらけになっていた。いきなりボロボロになっていたらびっくりされるのも当然だろう。この分だと友達にも心配されてしまうだろうか、そんな事を考えながらコーヒーは教室に入る。
「おは……」
賑やかだった教室が急に静まり返り、コーヒーに視線が集中する。いつものように朝の挨拶をしようとしていたコーヒーはその異様さに思わず口を閉じる。いくらなんでもクラスメイト達の反応は大袈裟過ぎる。一体何かあったのだろうかとコーヒーは首を傾げながら、自分の席に着く。
そんなコーヒーの様子を遠目に見つめていたクラスメイト達だったが、その中から一人の男子が周りの人間に押される形でコーヒーに近付く。その男子はコーヒーと一番よく一緒にいる友達だった。
「こ、コーヒーおはよう」
「おはよう」
コーヒーは彼を見て、安心したように笑う。だが、彼は曖昧な笑顔を返すだけだった。
「なあ、今日なんか皆変なんだけど、なんでか知ってるか?」
「え、えーと、知らないかな〜」
コーヒーの問いかけに友達は目を泳がせ、言葉を詰まらせながらそう答える。しらの切り方が下手くそ過ぎる。これではなにかを知っています、と言っているようなものだ。
「誤魔化さずに教えてくれよ。俺達友達だろ?」
「じゃあさ、訊くけど……」
少しの躊躇いを見せた彼だが、制服のポケットからスマホを取り出して、スクリーンショットした画面をコーヒーに見せる。
『不良同士が喧嘩中ー。ちょーこわい><
あの制服って確か××中だよね?
ちっちゃいし一年かなあ?』
呟きを投稿するSNS、呟きッティーに投稿された呟き。そこには、昨日の不良と喧嘩をしているコーヒーの写真まで載せられていた。
「これって……お前、だよな?」




