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神工知能  作者: K1.M-Waki
9/9

エピローグ

 へい、まいど。

 ……何だ、お前さんかい。久し振りだね、虫取り屋。

 仕事は上手くいったかい?


 そうかい、それなら結構。で、今日は何の用事だい。

 今、巷を騒がせている『鬼』の情報が旬だよ。


 おい、何だい、不景気な面して。

 ま、もっとも、アンタはいつもそんな顔してたっけ。


 え? 何だって。『黒い球体』の情報は何処から仕入れたって?

 そりゃあ教えられねぇよ。企業秘密だ。情報の入手先にも信頼を失っちまう。なんたって、信用商売だからね。


 おい。どうしたんだ虫取り屋。鎌なんか出して。

 ち、力づくかい。そ、そりゃぁルール違反だぜ。


 何だって? 違う、違うよ。『黒い球体』を盗み出したのは、あたしじゃない。

 ……確かに、あの球体は情報の宝庫だが。


 あ、や、止めろ。あたしじゃないんだ! 信じてくれよ。

 商売柄、信用は大事にしてるんだ。


 え? 何で『球体が情報の宝庫だ』って知ってるかって?


 あ、あ、それは、……そのう。……提供者だ。情報の提供者に聞いたんだよ。おい、信じてくれよ。


 わ! ウギャー。手、手がぁぁあああ。

 た、助けてくれ、虫取り屋っ。

 そ、そうだよ、あたしだよ。あたしが持ち出したんだ。アカシアのバックアップアーカイブってことは、どんな情報でも入ってるって事だ。じょ、情報屋には、喉から手が出るような存在じゃないか。

 何て言うか……、魔が差したんだ。許してくれ、虫取り屋。

 アンタの情報も、アカシアの情報も、誰にも渡していない!

 本当だよ。

 だ、だから、勘弁してくれっ。


 あ、わ、わわわ、お願いだ。た、助けてくれ。あ、あたしが悪かったから!

 金なら返すよ。

 だ、だから、こ、殺さないでくれ。


     わわわ、た、助けてくれ。


   助けて!


      た、  たすけ……



    (了)



最後までお読みいただきありがとうございます。

この作品を読んで、少しでも皆様が楽しんでいただけたのなら幸いです。


本作品の感想やコメントを募集しております。

次回掲載作品の参考にいたしますので、よろしくお願いします。


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