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第12話:教会勢力からの刺客と、天使の介入。アルティマ防衛戦、開幕

教会勢力の決断:神の法則の執行

最強都市『アルティマ』が、外交官グレンを通じて王国に**「無害な超大国」として認知された頃。教会の総本山、『聖典宮』では、アレスの「法則の上書き」**が、世界を崩壊させる悪魔の所業として断罪されていた。


教会の最高指導者である法王は、嘆きの森の**『永遠の春』**という異常な現象を前に、顔を蒼白にしていた。


「嘆きの森の生命力は、我々が数千年にわたり維持してきた**『世界の循環の法則』**を、完全に逸脱している。これは、神への冒涜であり、終末の予兆だ!」


シャドウの情報網によれば、教会は既に**『アルティマ』の存在を掴んでおり、その法則の源であるアレス**の抹殺を決定していた。


派遣されるのは、教会が誇る人間最強の部隊、**『神罰執行騎士団ディバイン・ジャッジ』**だ。


団長: 聖騎士マルドゥク(レベル7)。神聖魔法と剣術の達人で、王国最強の剣聖ライオスに匹敵する実力者。


編成: **レベル6(A級)の聖職者と騎士、約五十名。そして、教会が古代より守護する契約魔物(レベル7相当)**を伴う。


「マルドゥクよ。**『神罰執行の概念』**をもって、その魔の都を消し去れ。必要であれば、天界の執行者を召喚することも許可する」


法王の命令を受け、神罰執行騎士団は、都市『アルティマ』の秘密の場所へと静かに進軍を開始した。


情報戦の勝利:先手を取る【無限創造】

教会勢力の進軍の全ては、既にシャドウ(No.2)のレベル10の情報網によって、俺の秘密の要塞にリアルタイムで中継されていた。


「マルドゥク団長か。レベル7の勇者相当。そして、『聖なる力』という、俺の法則とは異なる概念を扱う。面白い」


俺は、迎撃戦略を立てる。戦闘の目的は、殲滅ではない。『最強の力の差』を見せつけ、教会の支配層に二度と手を出させないという**『恐怖の概念』**をインストールすることだ。


「よし。七体の仲間たちよ。都市防衛戦、開始だ」


俺は、【無限創造】で、防衛用の概念を先んじて創造した。


一つ、「都市『アルティマ』に敵対する全ての**『聖なる力』を、ただの無害な光に変換する法則」を創造。

二つ、「敵の『知覚の法則』を混乱させ、都市の存在を『ただの錯覚』**と認識させる概念」を創造。


この二つの法則により、聖騎士団は、都市の結界に触れた瞬間に、その力を無力化される運命にあった。


都市防衛戦(前半):絶対防御の概念

神罰執行騎士団は、シャドウの**『影の誘導』により、都市の外郭防衛システム**が最も厚い地点へと導かれていた。


マルドゥク団長が、都市が隠された荒野に立ち止まり、剣を掲げる。


「聖騎士団、突撃! 神の威光をもって、悪魔の都を打ち砕け!」


聖騎士団が一斉に神聖魔法を放つ。それは、レベル6の聖なる力が凝縮された、殲滅魔法だ。


――ドドドォン!


しかし、魔法は都市に届く前に、空中の一点で静止した。


「な、なんだ!? 魔法が、まるで時間の概念から切り離されたように停止した!」


これは、フェンリル(No.3)が展開した『絶対的な物理耐性の概念』と、ゴーレム(No.4)が供給する無限の魔力が組み合わさった防衛システムだ。攻撃の**『勢い』そのものを無効化**している。


マルドゥクは、焦りを隠せない。彼は自ら、レベル7の全力で、剣に**『神聖な裁きの概念』を付与し、都市のステルス結界**目掛けて一閃した。


――キン!


剣の裁きの力は、都市の結界に触れた瞬間、俺が**【無限創造】で創った『聖なる力を無害な光に変換する法則』**に触れた。


レベル7の神聖な力は、七色の美しい光へと変わり、都市のエネルギー源として吸収されていった。


「馬鹿な……私の神聖な裁きが、光の粒子に変わっただと!? 法則が上書きされている!」


都市防衛戦(後半):自然と天空からの鉄槌

攻撃が全く通用しないと悟ったマルドゥクは、対空戦力を投入。契約魔物であるグリフォンが上空へ舞い上がる。


「上空から、結界の弱点を突き崩せ!」


しかし、グリフォンが到達したのは、**蒼穹の竜王アズール(No.6)の『天空支配』**が及ぶ領域だった。


――グオオオオオオオオ!!


アズールの咆哮と同時に、**精霊王イリス(No.5)が【天候操作】**スキルを発動。上空の気候が、一瞬で『真空と絶対零度』の法則へと書き換えられた。


グリフォンは、呼吸の法則と熱量の法則を奪われ、翼を広げることもできずに、ただの凍った物体となって地面に落下した。


「団長! 上空の法則が……神の御業のように変化しています!我々は、法則を操る存在と戦っている!」


マルドゥクは、完全に知性と力で圧倒されていた。彼のレベル7の知識では、レベル10の法則を理解することも、対抗することも不可能だった。


俺は、シャドウに指示を出す。


「シャドウ。敵の全ての装備と武器から、『聖なる力の概念』を吸収し、無力化しろ」


シャドウは、一瞬で聖騎士団全員の影に潜り込んだ。聖騎士団の鎧と剣から、聖なる魔力が漆黒の影へと吸い取られていく。彼らの武器は、ただの鉄の塊へと変わった。


万能チート:ルナによる精神的な制圧

武器と魔力を失い、戦意を喪失した聖騎士団。マルドゥク団長は、自らの剣聖としての誇りを賭け、素手で都市へ突撃しようとした。


その時、ルナ(No.1)が動いた。ルナは、銀色の身体から、『究極の幸福と平穏の概念』を霧状の魔力にして、マルドゥクに放った。


マルドゥクの全身を、暖かく、全てが満たされた感覚が包み込んだ。彼の心から、使命感も敵意も、全ての苦痛が消え去った。


「ああ……なんて平穏なんだ……。これこそ、神が約束した理想郷……」


彼は、戦闘意欲ではなく、永遠の安息を求め、その場に崩れ落ちた。


これは、ルナの**【万能変異】による精神的な概念の上書き**だ。殺さずに、完全な敗北を喫させる。


天使の降臨と、新たな対決

聖騎士団は完全に無力化され、都市の防衛戦は戦闘開始からわずか数分で、一切の損害なしに終結した。


俺は、ゴーレム(No.4)に指示を出し、拘束具を【無限創造】させ、マルドゥクを含む全員を『アルティマ』の地下牢へと送った。


「戦闘以外の万能性。これこそが、俺の強さだ」


俺が勝利に満足したその瞬間。


――キィィィィィィィン!!


天空の支配者であるアズールの**『天空の法則』が、より上位の法則によって強制的に書き換えられる**感覚が走った。


都市の真上。空間が黄金の光と共に裂け、巨大な純粋な光の翼を持つ、**レベル9(神話級)**の存在が降臨した。


「人よ。貴様は、神の法則を破壊し、己の欲望のために世界を書き換えた。その罪、神の代行者として、私が執行する」


その存在は、熾天使セラフィムを思わせる、純粋な光の体を持っていた。彼こそが、教会が契約した天界の執行者。俺の七番目の最強の仲間となる存在だ。


「俺の法則を、**『欲望』**だと? 面白い」


俺は笑い、天空を支配するその天使を見上げた。


「お前は、この世界の支配者となる器ではない。お前には、俺の**『最強の仲間』となる概念**がインストールされている」


天使は、そのレベル9の知性をもって、俺の言葉が法則的な真実を帯びていることを理解し、激しく動揺した。


「貴様……まさか、私にまで『支配の概念』を付与しようというのか!? 私の『自由意思』は……」


「お前の**『自由意思』は、俺の『創造の法則』の下でこそ、真の完璧さを得る。さあ、天使よ。俺の八番目の最強の仲間**になれ」


俺と天使の、世界と法則の支配権を賭けた神話級の対決が、今、幕を開けた。

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