第18話 ポムじいさん
(´0`)「よし、完成と」
(´・ω・`) .。oO(小林さんが出来上がった原画を未チェック棚に置いた)
彡(゜)(゜)!
彡(゜)(゜)パラパラパラ
(´・ω・`) .。oO(珍しいな。今の作業を止めてチェックを始めるなんて)
宮崎さんは原画を二、三度パラパラとめくる
彡(^)(^)
そして、子供みたいに笑った
(´・ω・`) .。oO(そんなにいい出来だったのかな?気になる……)
(´・ω・`)「どのシーンの原画ですか?」
彡(^)(^)「ポムじいさんのシーンや」
(´・ω・`) .。oO
シータとパズーが炭鉱街の廃坑となった地下道で出会う不思議なキャラだ
スコップにツルハシ、ロープにランプ、ハンマーにテント、さらには水筒を持ち
地上の陽の光を極端に嫌い、迷宮のような地下で生活をしているという設定だ
(´・ω・`) .。oO
ラピュタの謎にせまるキーキャラクターだと考えていた
なぜなら、ポムおじさんは地上の人々が忘れ去ってしまったラピュタ人のことを知り
飛行石についての知識も持っていたからだ
彡(゜)(゜)「ヒロカツくんはポムじいさんがどれだけ重要か分かっとるか?」
(´・ω・`) .。oO
宮崎さんと仕事を一緒にして分かったことがある
宮崎駿はちょいちょいアニメの内容を理解しているか試してくる
(´・ω・`) .。oO(ボクはアニメーターとして演出も学びたいと思っていた)
だから作品に対する読解の思考を巡らせることは楽しかったし
あの宮崎駿に自分の考えを存分に話せることは願っても叶ってもないことだった
まあ、創作した本人を前に解釈を披露するなんて冷や汗ものだけどね
(´・ω・`) .。oO(でも、気難しいことで定評のある宮崎駿だ)
その回答には神経を使う
内容もさることながら、話し方にまで気を使わないといけない
物怖じして言葉に間があってはいけない、といって喋りすぎてもいけない
彼は説明が長くなると仕事が分かっていないと不機嫌になるのだ
(´・ω・`)「……たぶん分かっているつもりです」
彡(゜)(゜)「じゃあ、どんなふうに重要なんや?」
(´・ω・`)「ポムじいさんはラピュタ人の末裔だから……違いますか?」
彡(゜)(゜)「ほう、なぜラピュタ人の末裔だと思ったんや?」
(´・ω・`)「シータとムスカはラピュタ人の王族の末裔です」
(´・ω・`)「物語はこの2人が飛行石を軸に追走劇をやっています」
(´・ω・`)「でも、ボクはあと1人、かつて飛行石を掘っていた……」
(´・ω・`)「労働者階級のラピュタ人も物語に出てくるべきだと思っています」
彡(゜)(゜)「なんでや?」
(´・ω・`)「オープニングに地下を掘り進めているレリーフがありましたよね」
(´・ω・`)「あのバケットに乗っているのは労働者階級のラピュタ人だと思います」
(´・ω・`)「その末裔なら飛行石の説明を出来ると思ったんです」
彡(゜)(゜)「それがポムじいさんやと?」
(´・ω・`)「そう考えると、地下深くでシータとポムじいさんが出会うシーンは……」
(´・ω・`)「王族には生涯会えるはずのない労働者が、それも星空みたいな坑道で……」
(´・ω・`)「謁見しているような絵になりますよね」
彡(゜)(゜)「それで?」
(;´・ω・` ) .。oO(まだ訊いてくるのかよ……)
(´・ω・`)「ポムじいさんはシータと会話している間、ずっと座ったままでした」
(´・ω・`)「逆にシータは飛行石の欠片が輝きだすと立ち上がってそのままです」
彡(゜)(゜)「ふむ」
(´・ω・`)「ポムじいさんが座りっぱなしの姿はまるで……」
(´・ω・`)「無意識にシータの持つ飛行石の王家の紋章の前に立つことが出来ない……」
(´・ω・`)「古代からの記憶がそうさせている演出に見えました」
彡(゜)(゜)「……」
(´・ω・`) .。oO(正しいとも間違っているとも言わないのはもはや定番だ)
彡(゜)(゜)「……いつまで話してるんや?」
彡(゜)(゜)「はよう、席に戻って仕事せいや」
(´・ω・`) .。oO(ボクの仮説……)
ポムじいさんがラピュタ人の末裔であるかどうか?は分からないままだが
胡坐をかいて仕事を再開した宮崎さんは
急に鼻歌なんだか替え歌なんだかを楽しそうに歌い始めた
彡(^)(^)♪♪♬




