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赫眼の檻  作者: ふまる
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プロローグ



ふと遠くから泣き声が聞こえてきた。いつも聞くような叫び声ではなく静かにすすり泣く声が聞こえた。どうしても気になってしまいおれは眠れなかった。


朝になるとおれたち奴隷は貴族のストレス発散もしくは貴族の見世物になる。この世は不条理だ。獣人というだけで人間らしい生活はさせてもらえない。ただし見世物になる奴隷だけは風呂も飯もつく。綺麗に見せるためにだ。おれはそれが少し羨ましかった。


おれは檻から出て飼い主の元へ行く。その時だった。おれと同じ檻の角の方に真っ白に輝く兎の獣人を見かけた。おれは目が離せなかった。


「お前誰だ?新入りか?」

「僕はイアー。見世物だったんだけど捨てられちゃった。」


イアー。そう名乗った兎の少年はゆっくりと立ち上がった。そしてゆっくりとこっちに近づいてきた。


「君はだれ?」

「おれはテルだ。」

「テルくんだね。今日から同じ檻としてよろしくね。」


そういうイアーはどこか悲しそうだった。おれは守りたいと思った。


「ああ、よろしく。」



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