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まきもまさきもまみむめも!  作者: 森嶋直斗
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まきも まさきも まみむめも ⑤Makkyの釣り船が、バズリまくって大成功!と、思ったら・・真冬になったら人が消えた。マキが苦し紛れに超超大型犬を5頭もつれてきた!

Makkyの釣り船でバズリまくったマキ。絶好調と思っていたら・・冬将軍が、お客を吹き飛ばして、誰もいなくなった。苦し紛れにマキが5頭の超超大型犬を連れてきた。毎日50Kgのエサを与えなければならない。はずが、美沙がやらかして・・毎日、150Kgになっちゃった。どうする!

 12月に入り、北風が強い日が増えた。伊良湖に来る釣り人も観光客も少なく

なった。釣が出来ない日も多い。くなり魚を売買するFishLoveも閑古鳥が鳴いて

いる。Makkyの釣り船も開店休業状態。船が出せず、魚も釣れない、撮影も無い。


マキは、なにやら他の仕事の準備を始めている。旅館やホテルを回ってチラシを配

っている。高級ホテルの月の渚に来た。

マキ:ペットホテル兼トリミングサービスを始めます。お客さんのペットを一時

   預かりして、その間にトリミングします。旅行中お預かりすることも出来

   ます。よろしくお願いします。

フロント:分かりました。そういったお客さんが見えましたら、紹介しますね。


Makkyの釣り船で宿泊客が増えたのでホテルも旅館もマキには好意的だ。新年に

なると、伊勢神宮へ参拝に来る客が激増する。何年も伊勢に行っている人は、

年末の方が空いていて、おかげ横丁の美味しいものも自由に楽しめる。クリスマス

前から伊良湖の観光客が、少しづつ増えてきた。


12月23日携帯に電話が来る。

マキ:もしもし、Makkyの釣り船です。

担当:すいません、ガーデンホテルの物ですが、ペットのトリミングをお願いし

   たいお客様が居てご連絡しました。

マキ:分かりました。伺います。


マキが、黄色に青のストライプ入り、Makkyの釣り船カラーの軽トラで向かった。

担当:こちらのワンちゃんたちなんですけど・・・

マキ:ゲッ・・・でか! 


オールド・イングリッシュ・シープドッグ、セントバーナードにグレートデン

アイリッシュウルフハウンドにチベタン・マスティフまでいた。すべて70Kgを

越える超大型犬が、ホテルの外で待っていた。

担当:大型犬のペットハウスは、こちらでもやっているのでお預かりできると、

   予約を受け付けたんですが・・こんなに大きいと思ってなくて・・

   何とかなりますか・・・

マキ:分かりました。いつまでですか?

担当:伊勢神宮から奈良を回られて、お正月の3日に名古屋経由で戻るそうです。

   ですから何日になりますか・・12泊13日?ですか・・

マキ:えーっそんなに長くですか・・おいくらで?

担当:エサ代、散歩代、トリミング込みで、1頭一泊1万円でお願いしたいと・・

マキ:分かりました。お預かりします。ところで、飼い主さんは?

担当:もうご出発されました。


幸い、どの犬も躾が入っていて言うことを聞いてくれる。一番若いオールドが

いたずらばかりするが、噛んだりすることは無い。とりあえず、自宅に運んだ。

クワガタルームの横が2部屋開いているのでそこに入れる。オールドとウルフ

セントバーナードとチベタンを一緒に入れて、ほとんど動かないグレートデンは

居間につないでおいた。


マキ:美沙さーん!ちょっと、手伝って!

美沙:はいはい、どうしたよ・・うわー、でででかい!”グヲー”

美沙が大きな声を出したので、グレートデンが、1回大きく吠えた。

マキ:デンだいじょうぶだよ。名前も分からないからお前は、田だ。

美沙:おとなしいの・・・どうするの・・

マキ:エサ作るの手伝って!


とんでもないことになった。1頭当たり1日に10Kgぐらいの餌を食べる。ドッグ

フードをマキがカーマに買いに行った。大型犬用で、オールド以外は老犬なので、

老犬用の餌を販売員が手伝って軽トラに積んだ。店に置いてある餌は全部積んだ。


マキ:次の入荷は、いつ頃ですか

販売員:・・・・年明け・・5日ぐらいでしょうか・・注文は今日します。

マキ:・・ありがとうございました。・・・10Kgを10袋、5㎏を20袋もう

   店には、犬用の餌は無いもんな・・・

マキは、赤羽や豊橋にも走り、夕方までに400Kgほどのドッグフードを買った。

マキ:これでも足りないけど、魚とか野菜もあるから何とかなるか・・・

マキが、自宅に戻ると、バフバフと犬たちが吠えている。

マキ:ただいま!美沙さん・・

美沙:こうっちこっち自宅の横の草むらで、美沙が転がって叫んでいた。森の中で

   も、1頭吠えている。

マキ:どうしたの、勝手に散歩に出したの!

美沙:違うって、ちょっと覗いたら、脱走しちゃった!呼べばちゃんと、来るんだ

   けど・・捕まえようとすると、逃げちゃって・・1頭は、森に選択ロープで

   縛ってる。

マキが、ストラップを持ってきて、森のオールドと美沙が抱き付いているウルフを

連れて帰った。家の前まで行くと2頭とも座って動かない。

マキ:・・・おー、トイレ忘れてた・・ごめんごめん・・

Uターンして、海岸の自転車道に降りる。

マキ:美沙さーん、ビニール袋もって付いてきて!

マキは自転車道を散歩しに行った。

マキ:ほら、オールドがうんちするぞ!・・・お、ーーおおーげっつえーっつ・・

   美沙さん、帰ってスコップと、一輪車持ってきて・・

フンの量が、すごい・・手で拾える大きさじゃないので、美沙に任せて自転車道を

進んだ。ウルフも同じように自転車道の脇に5kgぐらいのフンをした。

マキ:美沙さんこの先にもあるから、それを一輪車に積んだらそこで待ってて。

美沙:なんとなく意味が分かった。待ってるよ。


マキは自宅に帰り、でかいチームの2頭チベタンとハイジ(アルプスの少女から)

を連れてきた。2頭は老犬だから歩くのもゆっくり、時々止まる。動かない。

ちょっと進んで、動かない。日が暮れて暗くなった。美沙が待っているところに来

たら2頭が順番にうんちをした。


自宅には、真樹が帰ってきた。

真樹:ただいま・・帰ったよ・・

居間に入ると、何か踏んだ。足元にを見て・・

真樹:ん・・ 犬?ぬいぐるみ? デカすぎる・・うw、ちょっと動いた・・

真樹が顔を覗き込むと、田が、ペロッと舐めた。

真樹:おまえどうしてココにいるんだ?? おーい、誰もいないな・・

他の部屋を見に行くとクワガタの部屋から物音がする。扉を開けても誰もいない。

真樹:ん?となりか・・こっちの部屋には何にもないけどな・・”ウっワン”

扉を開けたらオールドが、飛び掛かった。

真樹:わーげっ、もっとデカいのが ワーやめろ・・仰向けに倒れたマサキを2頭

   が、のしかかって顔中を舐めている。

真樹:わー助けてくれー、やめてー・・だめー、わわわーやめてよー・・・


マキ:美沙さん、ありがとう。助かったわ・・

マキは、いきさつを話し、美沙が押す、一輪車のスピードに合わせて歩いた。自宅

の近くまで来ると、真樹の叫ぶ声が聞こえた。

美沙:真樹が馬乗りにされてるね・・

マキ:馬乗り?犬乗りか

自宅に戻り、オールドの部屋へ行くと真樹がモップの山に埋もれていた。

マキ:大丈夫!体中舐められて、今日は、お風呂入らなくていいね。

真樹:ベトベトで、ちょっと、臭いんだけど・・・早くどかしてよ。

最後に残った田が、珍しく吠えた。”グワウ”

マキ:分かったよ、遅くなってゴメン。

   美沙さん軽トラに餌が積んであるからマサキとおろして、1頭当たり2kg

   づつなんかに入れて、餌を上げる準備して!

マキは、田をつれて散歩に出た。自宅まわりは、草むらも森もある。伊良湖周辺の

国定公園の一部だから犬を連れて歩く場所はいくらでもある。自転車道は、何キロ

も続いているし、海岸に降りればリード無しで走らせられる。人間の体力が持てば

の話だが・・・20分ほど歩いて、田のうんちも終わり帰ってきた。


マキ:美沙さん、戻ったよ。

美沙:入れ物がもう、無いよ・・バケツ、風呂の洗面器、大鍋、中鍋、・・

マキ:とりあえず、田は最後で、オールドからエサあげて・・

真樹:一番向こうのモップみたいな犬がオールド? 持っていくよ。

マキ:エサ上げる前に、”まて、”って言って座らせてからエサ上げてね。

真樹:良く分からないけど、テレビで見た感じでやってみるわ・・

美沙と一緒にマキがチベタンとハイジの部屋でやって見せた。どの犬もコマンドを

だして、しっかり命令すれば動きも止まるし言うことも聞く。飼い主が、寝転んで

大きな声を出すと、遊んでいいと思っていつまでも乗りかかって舐めてくる。


田にも餌をやって居間に戻り、2人にいきさつを説明した。

マキ:そういうわけで、1月5日まで預かって、どこかでシャンプーして、・・・

チラシの後ろにマキが時間割を書いた。

マキ:朝、6時に1人が散歩とうんち。5頭で1時間。うんち処理のリュック必要

そうだね。手で運べない量のうんちを持って帰らないといけないからだ。

マキ:その間にもう一人が、餌の準備。バケツは今日買ってくる。

   餌を食べさせたら休憩8時まえかな

   11時から同じように準備して夕方は、明るいうちに4時からかな・・

   散歩は私するから餌と部屋の掃除を美沙さんにお願いできる?

美沙:分かった。今日の晩御飯どうする?鍋も無いけど・・

マキ:真樹・・ゴメン、カップヌードルで良い?

真樹:良いよ。風呂入ってくる。

マキ:・・真樹ごめーーん!最後にして!美沙さん!お風呂先におねがい!

真樹:そりゃそうだね・・

体中よだれだらけの真樹は、庭で、星を眺めていた。








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