表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
まきもまさきもまみむめも!  作者: 森嶋直斗
3/20

まきもまさきもまみむめも③マキの釣り船が大人気!真樹も大漁で大忙し!マキが次の勝負に動き出す!

まわりの心配をよそに、妊娠しているのに自分の釣り船を試運転しだした。釣り船と、言っているが、やっていることはどうも違う。黄色の青のストライプ、マッキーカラーの船が伊良湖岬を飛び回る。漁船が、釣り船が、Makkyの釣り船の釣り船はどこだと、右往左往で、ぐっちゃぐちゃ・・・また、なんかしでかすつもりだ!

マキの妊娠作戦も一発命中で、計画通り。釣り船も始めると言い出した。使う船の

整備や登録も行い。営業前にインスタやYoutubeで、広告活動を先行するらしい。


黄色と水色に塗装された釣り船。船名は、”Makkyの釣り船”とした。

インスタのアカウントは、Makky-fishingと、して早速、海に出るようになった。


実際に釣っている映像や、釣った魚の映像を、自分一人で撮影できるように船には

工夫が施されている。撮影した映像も船の上ですぐに編集して、場合によっては、

Live配信もできるように、衛星経由のネット回線を契約している。カメラは全部で

5台あり。水中カメラが2台、魚が釣り上がってくる映像は刺激的だ。船の全景と

船上撮影で3台、風の弱い日はドローンも加える。今どきのドローンは、安価な物

でも、船との位置、角度を自動で調整して空中に同じ位置で止まっている。自動で

撮影できるのだ。一人で釣番組のような撮影が可能になった。


この日は、とにかく魚が、映らなければ面白く無いので、アジ、サバ狙いで発電所

前に出た。幼いころから船に乗っているマキだが、釣り船の船長となると経験が、

ほとんどない。練習することもたくさんある。魚探で魚の群れを確認して、船を

魚群の群れに付ける。難しいのは、潮が流れているし、風も吹いている。同じ所

に船を流すだけでも難しい。そのうえ魚も泳いでいるので、船が魚の泳ぎに合わ

せて流れるように操船するのは、なかなか難しい。頭がこんがらがってくる。


だから、まわりのベテランの船はたくさん釣れるが、マキは、あんまり釣れない。

ただ、撮影はしっかりしている。


6月に入り、つわりも酷くなるし、雨の日も多くなり出船が少なくなった。家で、

インスタやYoutube用の動画編集をしている。綺麗な奥様が一人で船釣りをする姿

は、珍しい。フォロワーやチャンネル登録者が順調に伸びている。


ベテランの漁師たちも、Makkyの釣り船が、近くにいるといろいろ教えてくれる。

実際に船を流して、場所を教えてくれたり餌や針を分けてくれたりする。

実は、洋上で若い綺麗な奥様と二人っきりで話せるので、おっちゃんたちは釣果

よりも、Makkyの釣り船に近づいて、教えたくてしょうがない。マキも撮影用に

カッコいい服装で釣に出ているので、海に出ると目立ってしょうがない。

いつも、べたラン漁師が、マキに教えている。


それでも、やっぱりマキが一番釣れない。魚は、美人な奥様には、興味無しだ。

1匹でも釣れれば撮影はなんとかできる。釣った魚は、自宅でさばいて料理する。

魚をさばいている様子も撮影し料理を完成させる。

ここまでくると、漁師の仕事ではない。一人で、釣番組、料理番組を企画運営して

メインキャラクターMakkyを演じている。


伊良湖の海と、Makkyの釣り船と、美沙の応援が組み合わさって、

       始めて実現可能になる伊良湖の海のドキュメント番組が始まった。


マキの発信する番組は、SNSを駆け巡る。女性の釣番組はいくらでもあるが、

”人妻妊婦が漁師になった!Makkyの釣り船!と、見出しが来ると、

         インスタは、クリック率80%! バズリまくり。

釣り船が、オープンする前からMakkyの釣り船は有名になって、伊良湖に来る

釣り船客は、もちろん観光客もわざわざ見に来る。なかには、釣をしないのに、

旦那の釣りについてきてMakkyの釣り船を見せろと船長に注文するマダム達も

現れて、釣り船の船長たちも Makkyの釣り船 探しで、大忙し!


船頭:”ザープッ”マッキー、聞こえますか!”ザープッ”

マキ:聞こえますよ”ザープッ”

船頭:喜代恵丸です。ちょこっと、こっちに来てもらえるとお客が喜ぶんで・・

マキ:了解です。回しますね。

マキは、喜代恵丸の近くで船を流し、喜代恵丸の釣り客を喜ばし、釣れた客は、

Makkyの釣り船をバックに写真を撮って、インスタに上げる。マキが魚を釣り上げ

ると、他の釣り船で見ているマダム達が”キャー、見せて!”と、大騒ぎ。自分の

旦那が連れても無視して、Makkyの釣り船の写真撮影に夢中だ。

マキが釣れると他の釣り船の客が喜ぶので他の船頭たちも良いポイントにマキを

呼ぶことになり、自然とマキも釣れるポイントを覚えて魚探に登録する。


あるときは、他の釣り船が、いつものポイントで釣れなくて困っていた。マキの船

は、小型でスピードが速い。いろんなポイントを探れるので、マキも場所を頻繁に

変えていた。大きな魚群を見つけて、爆釣し、撮影も大成功。

マキ:”ザープッ”喜代恵丸さん、連れてますか?”ザープッ”

船頭:全然ダメ!そっちは、どうだ?”ザープッ”

マキ:良い魚群見つけたので、来てください。”ザープッ”


他のベテラン漁師たちも、無線を聞いてMakkyの釣り船を取り囲む。マキは、釣を

やめて船を移動させて、他の船が釣れるように場所を開ける。

他の釣り客が釣れると、わざわざ船を移動し、バックにMakkyの釣り船が入るよう

に写真撮影に協力したりする。Makkyの釣り船の人気は、

高齢者の釣り客にも広まった。釣り船開業の準備は、万全だ。


水揚げが順調で、連日、豊橋のエッチな店で大騒ぎして大盤振る舞いしていた、

網元の輝さんが、久しぶりに真樹?いやマキのところに飲みに来た。

輝:おーい、居るか!

マキ:いらっしゃい!最近来ないから、捨てられたかと思ってました。

輝:イヤー、そう言うな!今日は、赤青黄色持ってきた!と、軽トラを指さした!

軽トラの荷台には、一升瓶のケースで、黒糖焼酎の名酒、朝日、飛乃流、壱乃醸、

が、乗っていた。

輝:真樹!運べ!

真樹:はーい、ありがとうございます!

真樹は、酒には興味ないので、しぶしぶ、運んだ。

輝:助手席にもあるぞ!

真樹が、助手席を見るとでっかいスイカが何個もあった。

真樹:輝さん、これ全部、良いんですか?

輝:全部おろせ!お前が一番喜ぶやつだろ!

真樹:はい!やったー、みんな元気もりもり!

スイカごときで、飛び跳ねて喜んでいる。・・なるほど・・そういうことか・・

真樹は、スイカをクワガタの餌として、やりたくて、自分の晩御飯そっちのけで

クワガタの世話に夢中になっている。


一方、マキは、網元の輝と込み入ったっ話になってきた。

マキ:真樹!先に始めるよ! 輝さん、はい、どうぞ!

マキと輝は、先飲みだした。

輝:真樹のやつ、変な物んに凝っちまったな・・

マキ:お金がかからないし、豊橋に通う夫よりマシですよ。

輝:おいおい、嫌みゆうなよ。グビグビ、

マキ:はい、どうぞ!輝さん、今日お願いしたいことが有るって言ったのは、

   輝さんの魚、売って欲しいの。

輝:そんなもの、いくらでもやるよ!

マキ:違うって!魚、全部、輝さんの魚を全部、買いたいの!

輝:はーあ!一日に、10トンも上がるぞ!冗談じょうだん・・


マキがとんでもないことを言い出した。そんなにたくさんの魚をどうするつもり

なのか、自分の釣り船も始めたのに、魚を買うと言い出した。

マキが、何かやらかしそうだ・・・





評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ