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まきもまさきもまみむめも!  作者: 森嶋直斗
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まきもまさきもまみむめも①田舎暮らしが始まった。漁師の真樹。マキは、妊娠しながら起業する!

まきもまさきもまみむめも


 線状降水帯の豪雨で被災し、婚約者を亡くした小久保真樹マキ、諦めていた

トリマーの仕事を始めるために都会に出た。引っ越したアパートの隣のアパートに

同姓同名の小久保真樹マサキが住んでいた。仲良くなった二人は、婚約し、

マキの父、茂雄に報告する為に伊良湖岬に里帰りするが、茂雄は病気で他界する。

 

マキが、子供のころ他界した、母、紀香と同級生の小久保真輝マサアキは、

伊良湖岬の漁師の網元の跡取り。幼いころからマキを知っていて、美しいマキが、

お気に入り。家族を失ったマキに近づきたい所だったが婚約者のマサキが現れた。

何とか近くで関わりたい真輝は、婚約者のマサキを漁師にするともちかけ、マキに

関わり続けようとする。

 伊良湖の海の幸と、最高の料理人が生み出す最高の料理。それに合わせる最高の

酒を浴びるように飲みつくす小久保真樹。妖艶に舞い、艶やかに歌い笑顔で近づい

てくる男たちを、翻弄し、振り回し、使い倒す!


 この小説には、マキとマサキの物語のような人間の優しさや笑顔の裏側にある、

汚~くて、欲深~くて、ズル賢い所が、いっぱ~い出てきます。

良い性格の人は、購読をお控えください!

以下、 □ R15   □ R18   ☑ R良い人


①漁師マサキは日本一!

マキとマサキの物語。豪雨災害で、被災して婚約相手を亡くしたマキが、都会で

新しい仕事、仲間と力強く生き抜き幸せを掴んでいく姿を描きました。

今回の連載では、そんな人たちの心の中を少し覗いて、ばらばらで見ると、

ズルくて、卑怯で、打算で汚~い欲望に満ちた人たちが、上手くマキが混ぜると、

優しくて、思いやりがあって、良い人に見えちゃう物語です。


良い人、読んでないでしょうね・・


船に酔わないというだけでほめられて、荒れた海の船で立っていることが出来た

だけで漁師に向いていると言われ、その気になったマサキ。アルバイトから店長

候補に、昇進して社員になったのに、カラオケボックス、JoyJoyをやめてマサキ

は、伊良湖に一人残った。いくら褒められても、漁師の仕事は厳しい。結果が、

すべてで新米漁師の修業は、始まったばかりだ。


洋:(先輩漁師、川口ひろし)マサキさん、巻き網の修理に行きますよ。

真樹:はい。今、行きます。

軽トラをマサキが運転し、港に向かう。

”ブーン・・ガック””ブーンウーン・・ガックン”何度もエンストして、運転し

ているマサキも洋も肩や首をカックラキックンと、なりながら、港に向かった。

マサキは、ペーパードライバーで、大宮では、車を運転していなかった。伊良湖岬

に来たら、車が無くては、生活はできない。隣に住んでいる美沙のピンクの軽トラ

を借りて練習しているが、なかなか上手くならない。美沙の軽トラは、オートマ

仕様で、クラッチは無い。漁師仕事の軽トラはミッションタイプで、坂道発進が

苦手なマサキは、港の入り口の坂道で、四苦八苦。

洋:マサキさん、もう大丈夫でしょうね。

真樹:頑張ります。

一旦停止して、サイドブレーキを引いて、緩めて、”ブーンウーン・・ガックン”

真樹:スイマセン!

”ギュイー、ブウーン”もう一度、”ブーンウーン・・ガックン”エンスト連発!

洋:俺が、サイドブレーキ緩めます。クラッチに集中して!

”ギュイっブウーン”今度こそ、”ブーンウーン、グウォーうぉー”やっと成功!

真樹:ありがとうございました。

川口洋は、16歳から漁師をして3年、年下だが真樹の先輩漁師、細かな準備仕事

は洋が教える。あまり器用じゃない真樹が、本当に漁師に向いているのだろうか。


仕事が、終わり真樹が家に帰った。大宮に帰っているマキとLineで話す。

(Line)

真樹:終わった。

マキ:こっちも終わった。来週、伊良湖に行ける。

真樹:クワガタどうなった?

マキ:伊良湖にもっていく。

真樹:了解!


マキが、務める生き物美容室カヨリーナは、マキが退職するので、改装して新しく

生き物ブティック恋々(レンレン)として、オープンする。

オーナーは、大久保佳代子のまま、霧島恋キリシマレンが店長を務める。

恋が勤めていた。中国人パブも中国人キャストの日本語が上達したので恋が暇に

なった。生き物ブティックで勝負を掛ける覚悟らしい。マキは、トリマーとしての

自分の実力に自信をつけた。伊良湖岬に帰って、真樹との生活を基盤にしながら、

なにやら変わった商売を立ち上げたいと思っているようだ。


真樹が、豊橋まで美沙のピンクの軽トラで、マキを迎えに来た。

マキ:ありがとう。道、混んでた?

真樹:そんなん見てる余裕ないし・・前の車のテールライトしか見てないよ。

マキ:どんだけどんくさいの・・

真樹:ゴーカートとかも好きじゃなかったから。子供のころ、デパートの屋上で、

   パンダの乗り物に乗らされて、コースアウトして勝手に走っていって、観覧

   車にぶら下がっちゃった事が有って、乗り物はそれ以来苦手なんだよね。

マキ:船は、嬉しそうだったじゃん。

真樹:そうだよね。海の上は、なんか感覚が違うのかな。怖くなかった。だいたい

   すれ違う船も無くて、波にぶつかって進んでるだけだもんね。

マキ:漁師の仕事、大変?

真樹:海の上は、だんだん覚えて行けそう、丘の準備が多くて大変だ。魚を水揚げ

   して、選別してトロ箱に入れる。市場や工場にもっていく人、網を修理場に

   持って行って、清掃して、修理して、また船にセットしてする。

   船のエンジンや漁具の整備して、港や詰所の片づけしてると1日かかる。

   海が凪いだ日が続き、毎日、漁に出ると20時間は働きづめで寝る時間は、

   2,3時間しかない日が続く。船の移動時間に寝れない人は死んじゃうね。

マキ:真樹は、寝れるの?

真樹:全然、寝れちゃったんだな・・

マキ:すごいね。人の適正ってやってみないと分かんないなぁ・・・

   今日、明日、明後日ぐらいまでは、海が荒れるから休めるね。

真樹:これで運転が無かったら完璧だわ。

マキ:そこのコンビニに入れて!トイレ休憩したら運転代わるよ。


マキが、運転をして、真樹は、マキが持ってきたクワガタの幼虫が入ったケース

を持って眺めている。生き物美容室カヨリーナが改装になって生き物ブティック、

恋々(レンレン)になったので、飼い主が引き取りに来ていない動物や生き物の

行き場所を探さねければなかった。里親や動物園など、引き取ってもらったが、

クワガタの幼虫だけ引き取り手が無かったので、真樹に話したら、欲しいという

のでマキがわざわざ大宮から持ってきたのだ。

真樹:こどものころクワガタが好きで、幼虫から飼いたかったんだけど、ガラス

   ケースから見える幼虫をママが気持ち悪いって言って、飼えなかったんだ。

マキ:伊良湖の山にスコップもっていって掘ればすぐに出てくるよ。

真樹:クワガタの種類が違うんだって!分かってないな・・・

マキ:ハサミ付いてれば、良いんじゃないの?

真樹:素人は、分からないんだなクワガタのカッコよさが・・

クワガタだけは、真樹の方が上から目線だが、マキは興味がないので薄~い反応。

今日は、ABホテルのカップルプランで、セミダブルのベッドに二人で泊まっる。

北の国からから花あかりコースだ。

北の国からのママちゃんから、来る前にLine入れろと言われているので、14時に

連絡した。ホテルにチェックインだけ済ませ、いつものように、田原の駅前から

ぐるりんバスの堂浦線に乗って、笠山公園で降りる。マキは、この西向きの坂道が

大好きだ。緩やかに下っていて、冬は夕日が目の前に沈み、夕焼けに染まる西の空

に向かって下る坂道は、歩みも軽やかだ。今日みたいに、西風が吹かない日は、

最高に気持が良い!

マキ:こんばんわ!

ママ:いらっしゃい。

カウンターと上がり広間が、全部、予約席になっていた。奥の個室は空いている。

マキ:おーっつ、満席だね。忘年会シーズン突入だね!

渥美さんが、首をかしげて、笑っている。

マキ:なーに!渥美さん!笑ってるの・・・あー、そういう事・・・スイマセン・

マキの飲むスピードが凄すぎて、注文を受けるママちゃんを独占状態にするので、

他のお客さんが遠慮して帰ってしまう。マキの前か後にしか他のお客さんを入れ

無いようにしている。力士がたくさん来た時と同じ対応だと言っていた。

それでもマキが来た方が儲けが出るので、店としては、ありがたい。

マキ:生ビールとレモンサワーにお任せコースで!

ママ:あいよー!

と、ママが言った時には、もう、渥美さんが出してきた。

マキ:はやっつ!

渥美:いつものパターンで!

と、言った時には、今度は、大将が

大将:今日は、寒ブリ!カンパチ!霙鍋!まいったか!

マキ:ヒュルリーヒュルリララー!北の国からブリシャブコース! 2年ぶりだ!

   これは、ビールを飲んで、グビグビグビグビい!熱燗で!

真樹:マキちゃん、いきなり全開なんですけど・・・

真樹は、レモンサワーをジュツと、すすった。

大将:刺身で食べて、出汁にくぐらせ、大根おろしで霙鍋。浦村のカキを追加!

マキ:田原は、鳥羽や答志島、尾鷲の魚も良いものが入るから贅沢コースだね。

   熱燗もう2本!それと、ママちゃんおちょこ、めんどくさいからコップで!

渥美:マキちゃん!芋焼酎の、海とくじら、も入ってるよ。

マキ:良い組み合わせですね。一粒の麦、は?

渥美:入れてもらったよ。値打ちだけど、うまい酒、知ってるね。

マキ:芋焼酎を飲み比べるときに、一粒の麦を飲みながら芋を飲み比べると違いが

   際立って楽しいんだよね!

真樹:お酒が、むっちゃ強くないと、1杯で、終わっちゃって3杯のみ比べなんて

   飲めないですよ。ショートケーキ食べ比べならいけるんですけど・・

大将:飲めない人は、鍋、どんどん行っちゃってよ。

渥美:こっちもビール、頂きまーす。いま、カキ焼いてますよ!


2時間、びっちり、飲みまくり、食べまくった。

並んだ食材は伊良湖以外からも、尾鷲や桑名、日間賀に篠島、舞阪、赤羽などから

飛び切りの食材を飛びっ切の料理人が最高の料理にして、出してくれた。

酒も沖縄、鹿児島、長崎、熊本、愛媛、広島、岩手に秋田と飲みつくし!


マキ:ママちゃん!エイひれ二つ、お持ち帰りで、STOPっ手!

渥美:もう上がりますよ。

真樹:全部わかっちゃうんでっすね。

渥美:ご希望通り、ラップにくるんで・・ほい!

渥美さんが、せっかく上手そうに焼いたエイひれを、サランラップにぐるぐる巻き

真樹:これじゃゴミと間違えちゃうね。

マキ:これが良いんだから、後で分かるって・・ご馳走様。


タクシーに乗った。

運転手:マキちゃん!ご機嫌だね!花鈴さんとこで良いかな!

マキ:良くご存じで、、知り合い?

運転手:乗せたことは無いけど、去年までは、よく駅前のロータリーで走り回るて

    たじゃない。最近見なかったけど、どっか行ってたの?

マキ:大宮で、亀の甲羅をみがいて、蛇の脱皮を手伝って・・・

   鈴虫に水やりして・・

運転手:水虫に水・・?

マキ:鈴虫!秋にリンリン鳴くやつ。鈴虫の幼虫の飼育やイモリの卵を温めてた。

運転手:動物園の飼育係だったのか!

マキ:惜しい!美容室でした!

運転手:えーっ、美容室?そんな馬鹿な・・

真樹:動物の美容室だよね。

運転手:都会は動物も美容室に行くの・・家の犬なんか洗ったことも無いけどな。

    はーい、どうも2220円です。

マキ:おとうさん、アリガト、3,000円!おつりで犬のシャンプーしてあげて!

運転手:ありとさん!もう、死んでる!

マキ:そんじゃー、お釣り返してー・・・


真樹:こんばんわ

花鈴:あっ、いらっしゃい。どうぞ、ん、ひとり?マキちゃんわ。

真樹:タクシーと、釣り返せって、駅前のロータリーで、追っかけっこしてます。

花鈴:ほっといて、飲みましょ。マサキ君、あんまり強くないから、シャンパン

   飲んでみる。

花鈴さんが手ごろな値段のスパークリングワインを出してくれた。

真樹:頂きまーす。・・へー、アルコールっぽく無いですね。

花鈴:こう言うの教えて欲しかったでしょ。マキちゃんロックばっかりだもんね。

真樹:はい、これなら飲めます。

花鈴:これでも酔うからゆっくりね。それで、漁師は勤まりそうなの。

真樹:体力的には厳しいですけど、変な苛めも、インチキも無いので、気持ちは、

   楽ですね。

花鈴:水揚げで給料が変わるようになると、プレッシャーもあると思うけどね。

   船に酔わないんだってね。乗ったことないんでしょ?

真樹:観光船ぐらいですね。仲間の人も、網元も最初は、ゲロ吐いてたって・・

花鈴:それだけでも良かったね。船の仕事に向いてるんだわ。


マキ:はー、遅くなりました。走った・・・

   追いつけそ~うに、ゆっくり走るんだもん。ロータリーくるくる回らせたら

   追加料金払わされた。

花鈴:もう、奥さんなんだから毎回、同じようなことしてないで・・

真樹:毎回!・・・・

マキ:コロナで、追っかけたくてもタクシーいなかったから・・はは、走った~

花鈴:ボンベイ・サファイヤ? ウイスキー?

マキ:ビール・・・お願いします。のど乾いた・・

   歌うか! 関取花 もしも僕に

         (^^♪もしも僕に子供が出来たら!どんな事を言うのだろう♫


真樹:まず、飲みすぎるな!だよな。

花鈴:うまい!マサキ!正解!


翌朝、ホテルのバイキングで、二人で遅い朝食をとっている。

マキ:マサキ、長靴とか、レインコートとか漁師用の服とか見に行こうよ。

真樹:みんな同じようなの着てるな。ワークマンかネットだって言ってた。

田原のワークマンに見に行った。サイズが無ければネットで買っても良いよ。

少し丈夫そうなやつで、先輩たちが使っているものを参考に選んだ。

マキ:とりあえず、仕事には使えそうだから。後は、自分で選べばね。

真樹:ありがとう。

マキ:車も見に行こう!

真樹:車?

マキ:車、無いとこの町では生活できないでしょ。いつまでも美沙さんの

   ピンクの軽トラ、借りてられないでしょ!いいのネットで探しといた。

渥美モータースに置いてある車をマキが予約しておいた。実物を見に行く。


マキ:すいません。小久保真樹です。

店員:お待ちしていました。こちらでしたね。お問い合わせの車です。

真樹:黄色の軽トラ!

マキ:オートマ、カーナビ、エアコン付き。20万Km走ってるから20万円!

   マフラーは、1回錆びて落ちてるから新品同様!はい、ここにサインして、

店員:即決ですか。ありがとうございます。こちらから書類出来たら伺います。

   乗って帰ってもらって良いですよ。保険も付けときます。

ピンクの軽と、黄色の軽が、2台そろって伊良湖に向かって走っていった。

後ろの車は、みょ~に長い車間距離をとっていた。


伊良湖に着いて、マキは、晩御飯の準備。真樹は、買ってきた長靴やカッパを着て

うれしそうだ。

マキ:船長、大漁でお願いしますよ!車のローンもありますから!

真樹:ローン?

マキ:車は、マサキが自分でローンで買ったんだよ!毎月1万円24回払い。

真樹:は?

真樹はローンなど組んだことが無いので、実感が湧かないようだ。


網元:おるか!おーっマサキ!黄色いな。表の軽も黄色か・・

マキ:網元いらっしゃい。

小久保真輝マサアキ真輝お父、輝明は、マキの父、茂雄の後輩で先代の網元

漁労長も務めてみんなから頼られる存在だった。。

真輝は、世襲だから網を入れる権利は持っているので網元。信頼が薄く漁労長は、

他の人。バツイチで嫁は、真輝の女癖が悪くて逃げた。45歳で、大豪邸に一人

暮らし。悪評が有名すぎて、東三河では、嫁はもらえそうにない。


マキ:いつまでも、網元から借りてるのも気が引けるんで・・安いの買ってきた。

   上がって、飲んでくでしょ。

網元:わりいな・・朝日、青いの、赤いの、黄色いの・・4本!

マキ:適当につまんで、・・・ところで、マサキ、使えそう?

朝日のロックを作って出した。

網元:坂道発進できるようになったから合格だ!

目的は、マキのそばにいることだから、マサキを首にはしない。


真輝は、幼いいころからマキを知っていて、キレイになっていくマキを下心満々で

見定めていた。直斗と婚約したので、諦めたが、直斗が水害に被災し亡くなったの

で、早速すり寄ってきていた。茂雄は、町のみんなに距離を置かれている真輝を

父の輝明から頼まれて面倒を見てきた。漁で、網を引くのも茂雄と真輝が組んで

兄弟船で漁をしてきた。だから、茂雄が死んだあと、漁師の慣例で、茂雄の船を

真輝が管理している。

その立場を利用して、マサキを弟子にして、マキのそばにいるのが狙いのようだ。


真樹:網元、借りてたカッパや長靴、ありがとうございました。明日、洗って

   返します。

網元;マサキ、網元はやめろ、兄弟船になるんだから、兄さんでいいよ。

真樹:いや、他の先輩に申し訳なくて・・兄さんは・・言いずらいです。

   真輝さん? アキさんで良いですか。

真輝:輝さん・・ん! そんな呼ばれ方は、他にはないから輝さんでいくか!

マキとマサキのお家族に混じった感じでご機嫌だ。


マキも世間の悪評はともかく、マキには優しくてメロメロだから真輝は、大変便利

な親戚のようなもの。下心も承知の上で、うまい事利用する。酒も飲めるから酒代

の節約に貢献してくれる。

マキ:かんぱーい!よろしくお願いしまーす!

輝:まかせとけ!

真樹:お願いします。

輝は、酒は好きだが、マキほど強くない。マキが飲んで返杯すればすぐに潰れる。

マキは、輝を一人自宅に寝かして、

マキ:美沙さんとこ行くよ。

真樹:了解・・

二人で美沙さん所に脱走した。マキが居る時は、たびたび、輝が飲みに来るので、

いつもこの手で逃げ出す。美沙も一人暮らしだから二人が来てくれると楽しい。

輝は、みんなに嫌われているのに、この家族には利用価値が高いようだ。


美沙:真輝が来てるようだったから、そろそろだと思って、作っておいたよ。

マキ:おいしそう!頂きまーす!

真樹:美味しそうです!

美沙:いつもの,砂糖多め、東北の味付けだね。

マキ:網元が、黒糖焼酎持ってきてくれたから南と北と甘いどうしで、合体だ!

真樹:そんなに濃いのに、甘いって感じるんだ?

マキ:飲めない人に、酒が辛い、甘いって説明してもね・・・

やっぱり、嫌われっこでも酒飲みの方が話が盛り上がる。


マキ:美沙さん、大宮の仕事辞めて、私もここで働く。子供もも作って、ママに

   なっても働けるようにしたいんだけど・・

美沙:この海しかない伊良湖岬で仕事って言ったら観光か、農業、か漁師しか無い

   よ。子育てしながら船には乗れないよ。直斗も内の人も亡くなって、休耕

   してる農地は、好きに使って良いけど、真樹が海だと、マキちゃんが一人で

   農業は、無理だよ。

マキ:分かってる。私が一人で、農業やったり、旅館で働くのは考えてない。

   都会で暮らしてみて、都会で働く人の気持ちがわかったから、私がこの町に

   帰ったから出来る仕事を始めてみたい。おじさんの船とか、農地貸してね。

美沙:それは良いよ。死んじまった人は、船にも乗れないし、畑も耕せないから、

   マキちゃんの好きに使えばいい。

直斗が亡くなった後、美沙の旦那も交通事故で亡くなり、美沙も一人暮らしになっ

てしまった。マキが結婚して、嫁と婿を同時に貰ったようなものだった。


まきもまさきもまみむめものレシピで、


憎まれっ子も嫌われ者も、就職できないフリーターも、

                 上手く混ぜれば、いきいき生きる!

心の中を覗いてみると、偽善や策略、怠け癖。上手く行くはず無いけれど、

                 上手く混ぜれば、笑顔で生きる!


人間の汚~くて、欲深~くて、ズル賢い所が、いっぱ~い出てくる


まきもまさきもまみむめも 連載、始まります。


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