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進化・進化・進化!!   作者: Huki
おれは人間をやめるぞ!
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ぼくのかんがえたさいきょうのだんじょん

2年ぐらいかけて考えた設定全部ボツにして3時間で考えた設定を採用したのは漢だと思う



「ダンジョン?スキル?はあ?お前、頭大丈夫か?」


 俺は顎をしゃくらせながら肩をすくめる。

(誰も居ない所でそんなことやってる貴方も大概ですよ)


 ホンマや!?恥ずかしい//


「って違う!!誰も居ないってどういうことだ?お前が話してるってことはお前は此処に居るっていうことだろう?ハイ、論破」


 大方、光学迷彩か何かで隠れているんだろう。早く姿を見せて欲しいものだ。ここに来てからずっと一人だったからか不安なのだ。

 はあぁ、こんな所にツリ目がちな黒髪色白眼鏡美女が居てくれたら寂しくないのになぁ。ついでにポニーテールでボンッキュッボンッだと尚良し。欲を言うならばパツンパツンなスーツにタイトスカート、そしてストッキングにハイヒールを全部黒で揃えて、紐ブラにTバックを装着しているならば最高である。

(白のYシャツに赤のリボンを忘れてますよ、変態)


 そうそう、忘れてた忘れてた。白シャツ赤リボンは万国共通のアイテムだったから言い忘れてたよ。テヘッ!

(貴方は何故思考を読まれたことに対して驚き警戒しないんですか?)


 いや、だって最初から俺の思考読んでただろ、お前。因みにさっき()()()声に出したり腹立つ仕草をしたのは、お前が俺の思考のみに反応するか、はたまた俺の言動に対しても反応するかの実験だったから。気づいてたかも知れないけどな。後は単純に「論破」って言ってみたかったのもある。そういえばお前って俺のイメージも読み取れるんだよな?どうだった、俺によるお前の背格好予想。大分当たってるだろ?

(貴方って実は相当頭いいですよね、行動がバカなだけで。あと私のイメージ間違ってますよ。)


 ウッソ、外したかー。まあいいや、兎に角隠れてないで出てきてくれないか?会って話がしたい。

(隠れてませんよ。私には実体が無いんですよ、スキルですので)


 いや、そういうのイイから、出て来て下さいお願いします。何なら土下座、靴舐めも辞さない所存です。ペロペロ。

(貴方って本当に気持ち悪いですね。さっきも言った通り私に実体は存在しないんですよ、スキルなので。ステータスって言ってみてください)


 ステータスぅ?そんなこと言うわけないだろ、バーカ。


「ステータス」


 俺はバカでした。そう思った瞬間、俺の中に何かが入り込み、目の前に画面が現れた。


 ――――――――――――――――――――

 名前: 狭山 義雄(さやま よしお)

 年齢: 17

 種族: 人間

 Lv: 0

 職業: ダンジョンマスター


 HP: 10/10

 MP: 10/10

 攻撃力: 5

 防御力: 3

 知力: 37

 精神力: 40

 幸運: 12


 スキル:「言語翻訳」「解析」「鑑定 lv.1」「導きの妖精」


 称号: 《デブ》《ブサイク》《ハゲ》《つまらない男》《小市民》《アホ》《変態》《頭は良いのに行動がバカ》《似非関西人》


 SP: 0

 DP: 10000 ――――――――――――――――――――


 な、なんやコレっ!?ステータスってゲームとかに出てくるののまんまやん!こらチョット気になりまんな。なになに。


『ダンジョンマスター』…洞窟型ダンジョンのダンジョンマスター。DPを扱うことができる。人類の敵のため、バレたら大抵殺される

『言語翻訳』…この世界のあらゆる言語に精通する

『解析』…物事を多角的に解析する

『鑑定』…神の知恵によりあらゆるものを鑑定する

『導きの妖精』…ダンジョンマスターを支援するために生み出されたスキル。実体はない

『デブ・ブサイク・ハゲ』…身長153cm、体重102kgの巨漢。ストレスによる暴飲暴食のせいでニキビや十円ハゲが出来た。痩せるための努力や肌の手入れを怠ったせいで付けられた称号

『似非関西人』…神奈川生まれ神奈川育ちのクセに、高校生探偵というものに憧れを抱き関西弁をチョクチョク使うようになった。鬱陶しい

『SP』…スキルポイント。Lvが上がれば手に入る。スキルを手に入れられる

『DP』…ダンジョンポイント。Lvが上がったり、ダンジョンの侵入者の魔力を得ることによって手に入る。ダンジョンの拡張、モンスターの召喚、道具の召喚、スキルを手に入れられる


 ………ステータスって怖いな。

 というかダンジョンマスター優遇されすぎじゃないか?仮に()()()の敵だとしてもお釣りがくるレベルだ。コレは何かあるな。……まあいいか。考えても分からん。

 というかそもそもダンジョンって何だ?

(ダンジョンとは、世界に魔素が増えすぎないようにする為に世界のシステムによって作り出された異界構造物のことです。魔素というのは、生物の体外に存在する魔力のようなもののことです。まあ厳密には違いますが。また世界のシステムとは、神が世界の管理を楽にするために作り上げた、学習機能のついたシステムのことです。)


 じゃあ、ステータスとスキルって何だ?

(まずステータスには2つの種類があります。1つは、世界のシステムによるものです。この世界で生まれたものには全員システムにより管理番号としてのステータスが与えられます。もう1つは、神によるものです。この世界とは違う世界、つまり異世界から来た人にはこちらのステータスが与えられます。こちらも管理番号としての意味合いが強いですね。そして、どちらのステータスも機能は同じであるために他人に気づかれることはまず無いでしょう。そして死亡した際には、魂魄が現世界に留まっている間はステータスは付与されたままです。

 次に、スキルというのは元々は神が持っている技能を簡易的に習得させるための措置です。措置というのは、魔素を減らすためにはLvアップが一番効率が良いのでそれの手伝いで、という意味合いです。また、スキルの習得には少し魔素を消費するのでそういう面でも有用であります。スキルを所持していなくても技能自体は個人の努力によって発現出来ます。但し、膨大な時間が必要となりますが。

 ここでLvアップについて説明しましょう。そもそもLvアップとは、かつての異世界の住人により齎された言葉であります。何でも、魔素を吸収して肉体的に、そして精神的に強くなることが彼の世界でいうLvアップと同じ現象だった、ということです。それを気に入った神が世界にLvアップ制を導入したようです。)


 スキルによってレベルが有るのと無いのとがある理由は?

(魔素による肉体・精神強化によって耐えられるレベルと耐えられないレベルがあり、Lv 0でも耐えうるものはスキルレベルが存在せず、肉体・精神強度を高めなければ耐えられないものはレベルが存在します。またその時、スキルレベルはその使用者の耐えうる限界まで上昇します)


 結局ダンジョンとは?

(魔素を吸収することによってDPという目に見えるご褒美が用意された異界構造物です。

 また、ダンジョンコアはダンジョンの心臓であり、コアを破壊されると余ったDPや吸収されなかった魔素が世界に放出されるため、世界から魔素が極端に少なくなった時には神が神託という形でダンジョン破壊を促します。過去に3回神託が降りましたね。

 神託が降りる以外にも冒険者や騎士という存在がダンジョンを踏破していくこともあります。)


 その言い方だと洞窟型ダンジョンの他にもダンジョンはあるんだよな。どれぐらいの数が存在するんだ?

(未発現のダンジョンを含むと約1000のダンジョンがあります。現在発現中のダンジョンは666個です。)


 洞窟型ダンジョンは発現しているのか?

(いいえ、現在は未発現です。発現するためには1年が経過するのを待つか、ダンジョンの整備を行うことが条件となっています。また、1年が経過すると強制的に発現します。

 現在、洞窟型ダンジョンはこの世界と貴方の居た異世界の狭間に存在しており魔素も流入しています。)


 DPで出来ることは何だ?

(ダンジョンの拡張、配下の創造、配下の召喚、アイテムの創造、スキルの習得、配下の復活です。

 ダンジョンの拡張とは、文字通りDPを消費することでコアルーム、つまり現在貴方が居る地点からダンジョンを拡張出来ます。また拡張する際には、階層ごとに拡張するかフィールドを拡張するかの2種類から選択出来ます。階層ごとに拡張する場合には、天空エリア、草原エリア、森林エリア、海底エリアなどを選択できます。

 配下の創造とは、DPを消費することでこの世界の生物を生み出せます。異世界の生物は生み出せません。また基本的にダンジョンマスターに服従します。生物の強さによって消費するDPは異なります。

 配下の召喚とは、DPを消費することでこの世界の生物を召喚します。異世界の生物は召喚出来ません。また基本的にダンジョンマスターに服従させる必要があります。生物の強さによって消費するDPは異なります

 アイテムの創造とは、DPを消費することでダンジョンで必要となるアイテムを創り出します。食料も生み出せます。アイテムのランクによって消費するDPは異なります。

 スキルの習得とは、DPを消費することでスキルを習得出来ます。同スキルでもSPと比べて必要となるポイントは増大します。強力なスキルほど消費するDPは多くなります。

 配下の復活とは、DPを消費することで配下を復活させることができます。ダンジョンとは異空建造物であるため、通常よりも長く魂魄が現世界に滞在出来ます。その時間を利用して配下を復活させるのです。また、迷宮保護という保険をかけると更に長い時間現世界に滞在出来ます。尚、ダンジョンマスターはDPによる復活は出来ません。配下の強さによって消費するDPは異なります。

 コレらのサービスはダンジョンコアによって利用できます。ご利用は計画的に)


 なんで俺って10000DPも持ってるの?

(DPが無いとダンジョンの整備が出来ませんので。神からの初期サービスのようなものだと考えればよろしいのではないでしょうか。また未発現のダンジョンには1日につき500DPが支給されます)


 じゃあ最後に、このステータスの称号付けてるのは誰?

(私です)


……………

(……………)


……………

(……………)


 この子は俺のことがそんなにも嫌いなのだろうか。

 一応、一蓮托生なんだからちょっとぐらい気を使ってくれてもいいと思う。

よしおくんは口下手なんです

許してつかあさい



2019 5/3 この世界の神→神 に書き換えました。

なんか神が複数いるみたいな書き方してすみません。

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