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ファンタジー世界でもひとり。  作者: 不覚庵
チュートリアル。
6/11

日常会話集再び。

さて、日が開けてもおばちゃんがしゃべってる言葉は全くわかんねぇ。


例えばさ、BBCニュースとかさ、ハリウッド映画とかさ、英語じゃん?


それすらも字幕付きでなんとなーく


「あいる びー ばっく」


って聞こえる気がするよね。


しかし。


向こうの芸能人の最低限のスキルって

「パーフェクトなネイティヴイングリッシュの発音」

が問われるらしくてさ、例えば日本人が多少英語が出来る程度で向こうでジャパニーズイングリッシュがなりたてても、ナニしゃべってんのか聞き取れて無いとかあるあるらしく

(少し古い話だが、宇○田ヒ○ルですらこの点で欧米デビューつまづいた実績がある)


で、英語ヒアリング出来たフリして実際リアルに英語喋られると


大概の日本人はフリーズする。


さて、ジブン、ハヤト=フジワラ。


英語どころか地球上の何処でも通じない言語で話掛けられる、として。


言葉が通じなければ買い物もメシも、ましてや仕事なんてユメの又ユメ。


という現実に再びアタマ抱えるハメになる。


階下に降りたら、昨日は気付かなかったのだが、食堂になっていて、とりあえず周りをキョロキョロしていたらおばちゃんがナニゴトかしゃべりながら手招きして食堂のカウンターの前迄歩く。


鷹揚に頷いて朝メシを貰い、テーブルに着いて食い始める。


おばちゃん、サービスしてくれたのか、昨日以上に山盛りにオカズを盛ってくれた模様で一瞬食い切れるのか不安になったが、自分でもビックリするぐらい勢いよく平らげてしまう。


(若返った、のかイマイチ自覚が無いが、少なくとも部活で日々カラダ苛めてたガキの頃以上に食欲がありやがる。)


実際、赤ん坊の頭ぐらいの黒パンにドンブリタップリの昨日の残りのシチュー+スープ一皿、サラダ一皿平らげて腹6分目具合、という所が悩ましい。


とりあえず”ご馳走さま”ってなんて言えば良いんだ?


しばらく手離せない会話ハウツー本をペラペラメクッて、確認。

ボソボソと小さく聞こえない声で何度か呟いてからおばちゃんの顔を見て


『ごちそうさまでした』


と声を大にして話掛ける。


通じているのかないのかやはり微妙だが、おばちゃんがニコッと笑って食器を下げてくれたので緊張感が一気に解れる。


とにかく、先ずは言葉を覚えなければナニも出来ん。


と再び部屋に戻ってからインベントリからノートとボールペン、それから辞書を取り出してそれ以外の私物をインベントリに放り込む。


再び階下を降りると昨日と同じ様に会話集をメクッて読み上げる。


「今日も泊まりたい。」


袋から銀貨3枚を再び取り出してカウンターに置くと、明るくなった村の中で店は無いのか、掲示板は無いのか、とにかく文字らしきモノを目に付く所を探しに出掛ける事にした。

異世界冒険者モノの筈なのに冒険にすら辿り着けないハヤトの明日はどっちだ()

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