表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
桃色ノート~死神との契約~  作者: 木々野 うい
3/12

目撃。

「なにこれ……なんで……なんでっ…………!!!」





無我夢中で走る。

自分の家に向かって、ひたすら。

転んですりむいた足の痛みなども気にせず走る。




――――――ムカツクムカツクムカツクムカツクムカツクムカツクムカツクムカツクムカツクムカツクムカツクムカツクムカツクムカツクムカツクムカツクムカツクムカツクムカツクムカツクムカツクムカツクムカツク。





家に着いた私は荒々しく扉を開け自分の部屋へと向かう




――――――誰だ…やったのは誰だ…。

絶対に許さない………。

殺す………殺してやる…。




階段をかけ登り部屋につくと電気もつけず椅子に座る。



「誰だよっ…!!!!私の平凡になった日常を乱すやつは…。許さない…。」



そういいながら手首にキラリと光る刃物を立てる。

ゆっくりと引くのではなく素早く、深く、何度も突き立てる。


痛みはない。


私の切り方や深さはその怒りの度合いを表している。




今回はとてつもなく腹立たしい。

それも過去にされてきたことよりもトップに立つほどの。



切ったところからはいつもよりも多く赤く綺麗なモノが滴っていた。

切った本数は数十本。

深さは2ミリ程度。



私はその滴る雫をあのノートの2ページ目に垂らしていく。




「あれをやった奴を許さない。絶対にいたい目に遭わせてやる。」




するとその時そのページが光り真っ暗な部屋が昼間になったかのように明かりに包まれた。







―――――――――パァンッ








「ッ…!?」



光とともに何かが弾ける音がする。

それとともに光は消えあの静寂な部屋へと戻る。



「な、なに…?」




目の前で起きた状況に頭がついていけず目を開けようとする。

自分の目で見たものだけは信じているからだ。



ゆっくりと目を開ける。



そこには人影があった。





あの光を見てしまったからか目がチカチカしたまま治らず

目の前に映る人影が誰かは把握できないでいた。

少しのあいだその状況のまま瞬きしていると少しずつ人物が見えてくる。








そしてはっきりと見えた。





そこに、
























もう一人の自分がいることを。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ