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お題シリーズ5

敵対しあう双子

作者: リィズ・ブランディシュカ




 双子だから許せない。


 似ているから許せない。





 私の双子の妹は、愛嬌があって世渡りが上手なだけの人間だ。


 ろくに努力もせずに、おいしいところだけかすめとっていく。


 私たちが通っている魔法学園では、成績がダントツでビリなのに、天真爛漫な性格で人を引き付けて人気者だ。


 家では、父と母を上手におだてて、二人に甘えて、欲しいものを買ってもらったりしている。


 うらやましかった。


 私はそんなに器用には生きられないから。


 だから憎らしかった。


 今度行われる学園の魔法大会では必ず、圧倒的な実力で地面を這いつくばらせてやる。






 私の双子の姉は、とても真面目で優秀だ。


 先生からも両親からも信頼されている。


 でも、だからこそ憎らしい。


 私が影でどんなに努力しても身につかないような圧倒的な実力を、持っているからだ。


 あたりまえのように振りかざすその力が、うらやましくてしょうがない。


 双子なのに、どうしてその力が私にはないのだろう。


 神様を恨むのは不毛だったから、その思いの矛先は全部姉に向かっていく。


 無意味なことだと思うが、感情は理屈ではどうにもならなかった。


 だから、今度の学園で行われる魔法大会では、他のみんなの力をかりて小細工をしよう。


 それであの姉を、地面に這いつくばらせてやるのだ。







 学園で開催された魔法大会。


 学園の生徒たちの中から、優秀なものを決めるその大会で私たちは向かい合っていた。


 必ず対戦相手になれるとは思わなかったけど、やはり双子だからか何か引き合う力でもあるのかもしれない。


 ――私は、妹に

 ――私は、姉に


((この大会で絶対に勝利してみせる!!))



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