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あと二話くらいで冒険をはじめないと書籍化したときに多分困る

なろう小説原作漫画が漫画アプリとかで連載されると序盤の勢いが悪い+めちゃくちゃ分割投稿されるで原作好きでも読むのが面倒になる現象

 

 あれからフェリスさんの誤解を解くのに十数分の時間を要した。かわりに何もそこまで必死にならなくても、とでも言いたげな目線を向けられているがここだけは絶対に譲れなかった。


「,,,それでは説明に移らせていただきますね。冒険者ギルドで冒険者登録を行うには所定の試験に合格する必要があることはご存じでしょうか?」


「いや、知らないな。説明を頼めるか?」


「かしこまりました。少々長くなりますがよろしいでしょうか?」


 そう前置きしたフェリスさんが説明を始める。


 要約すると、冒険者ギルドでは登録する冒険者の質を保つため、3つの試験全てを合格したものに資格を授けているそうだ。


 肝心の試験の内容だが、まずは筆記試験。

 依頼書を正しく読めるか、属性、スキル等の基礎的事項を理解しているかを問われる。


 次に実地試験。

 ギルドが管理している初心者向けのダンジョンに挑み、魔物を多く倒す、質のよい素材を集める、地図を作成する等、何らかの成果をあげることが求められる。


 最後に実戦試験。

 ギルド推薦の試験官と戦い、力を認められれば合格だ。あくまでも実力を測ることが目的のため、勝敗は関係ないらしい。


「尚、試験を受ける順番は受験者の自由に決めることができます。ここまでで何かご不明な点はございますか?」


「試験の日程はわかるのか?」


「それでしたら、緊急依頼の発生時等の緊急時以外なら何時でもお受けできます。」


「それなら今から開始ってのはできるか?」


「今、ですか。実戦試験は試験官に確認を取る必要がありますがそれ以外ならすぐにでも可能です。」


 フェリスさんは少し驚いた顔をしているが、即日試験を受けれるのは好都合だ。

 定職、冒険者が定職と呼べるかは怪しいところがあるがこの世界で生活の基盤を整えるのは早いに越したことはない。


 となるとどの試験を受けるかだが、これに関しては既に答えは決まっている。


「じゃあ、実地試験からお願いします。」


 俺が選んだのは実地試験。俺の持つ【支配の魔眼】の性質を考えると、実戦試験はダンジョンの攻略後に回すことが得策だろうという判断だ。

 筆記試験を先に回す案もあったが、試験に周辺の地理とかモンスターの内容が問われる可能性があるからな。実地試験のついでに体感として知識を得ておきたい。


「実地から、ですか。これはまた珍しいですね。」


「そうか?一番慣れてるものから済まそうってだけなんだが。」


「成る程、たしかに多少の探索経験はあるようですね。ですがこの試験は先程の説明の通り、情報収集や事前の準備も評価に含まれます。実のところ、一番不合格者が多いのもこの実地試験なのですよ。」


 説明するフェリスさんが一瞬ギラリと鋭い目付きをした気がした。見定められているのだろうか。詳細不明の冒険者志望が即日ダンジョンに挑もうとする、なんて警戒されても仕方無いのかもしれないな。


 とはいえ一番自信があるのもたしかだ。森暮らしでモンスターとの戦いはなれてるし、情報収集もまあ異世界ファンタジー知識でなんとかなるだろう。


「受験手続きの前に改めて試験の説明をさせていだだきます。」


 試験場所はマヨネエズ東の『試練の洞窟』、内容は『何らかの成果をあげること』。

 登録を行った瞬間から試験は開始され、ギルドに報告を行うまでの行動全てが評価対象となる。


「では、ここに記名を。,,,はい、確認しました。それではただいまより、『実地試験』の開始とします。貴方の旅に光と栄光を。」


 手続きを済ませ、受付を後にする。

 さて、まずは情報収集から始めようか。


 ドラゴン騒ぎの直後ということもあり、ギルド内に人は疎らだ。ここで情報を得るのが一番楽なんだがこれは日を改めた方がいいだろうか。


 そんなことを考えながら辺りを見回していた俺に視線が突き刺さる。ふとそちらの方を見ると、木樽を手に持った大男がこちらを睨み付けていた。


「おう、そこの小僧。実地試験だろ?ちょっとこっちで俺と話そうや。」


 ,,,この試験、一筋縄ではいかないかもしれない。




≪今日のプチ設定コーナー≫

カイトくん、≪フェリスさん≫とか心のなかで読んでる割に態度がちょいちょい生意気なのはやれやれ系なろう主人公を意識しているから。

形から入るタイプ

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