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3/6

受付嬢は最初に落とされるのに不遇ポジになりがち

 

「ブラックベアの討伐ですね。少々お待ちください。」


 そう言って踵を返したのは俺を担当してくれた受付嬢、名前はフェリスというらしい。

 淡い青色の髪と切れ長の目が特徴的な彼女は、事情を知る冒険者達から『氷のフェリス』と呼ばれて尊敬と人気を集めているそうだ。


 クール系受付嬢の驚きリアクションはポイントが高い。この異世界で無双生活を目指す俺としては絶対に見逃せないイベントである。だからこそこの物語に相応しい最初の1ページとして彼女の驚き顔を拝もうと思ったのだが,,,結果は惨敗に終わった。


 なんだよドラゴンって。そんなん持ち込まれたら勝てるわけないだろ。こちとらブラックベアに善戦だぞ。なんなら俺の貧弱ステータスだとゴブモンのサポート抜きで戦うと勝てないまであるからな。


 なんにせよあの女には要注意だ。如何に完璧な無双計画を立てたとしても絶妙なタイミングで邪魔されかねない。


 それならいっそ戦闘じゃなくて知識面で無双していくべきか,,,


「お待たせ致しました。」


 新たな無双計画を考えている間にフェリスさんが戻ってくる。手には数枚の紙を持っており、彼女はどうやらこれを取りに行っていたようだ。


「カイトさんは冒険者ギルドのご利用ははじめてですよね?その場合少々手間がかかってしまうのですが」


「ここなら誰でも素材の買い取りをして貰えるって聞いたからな。もしかして迷惑だったか?」


「いえ、そのようなことはないのですが」


 フェリスさんがいい淀む。もしかして高額な手数料がかかったりするのだろうか?俺は今正真正銘の無一文なので少々困ったことになるかもしれない。


「未登録の方には手数料の代わりとしてこちらの資料を読んで頂いてますが,,,その、なぜか不評なんですよね。」


 彼女の持っていた紙が控えめに差し出される。特に金銭の必要がないことには安心したがここまで渡すのを躊躇う資料っていったいどんな内容なんだ?


 逆に興味が湧いてきた。

資料に目を落とすと恐ろしげなモンスター、財宝のようなもの、冒険者のような人物が目に入る。火山地帯なのだろうか。至るところに溶岩があり、いまにも冒険者に流れ込もうとしているところを謎の道具がなんとか塞き止めているところだ。


---------


貴方はこのダンジョンを制覇することができますか?




 ☆最高級の装備

 ☆髙難易度のダンジョン、恐ろしいモンスター

 ☆貴方はランクを駆け上がることができる


 今すぐ冒険者ギルドに登録!!

【今ならポーション貰える!!】


---------



 スマホゲーの合間に挟まる謎の広告みたいなことある???


 そりゃ不評だわ

※この小説にピンを抜いたりポーションの色分けしたりブロック崩しをする回は出てきません。,,,多分

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