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プロローグ かくせいのゆうしゃ

 

 ーー始まりの王国、マヨネエズの町冒険者ギルド。

 かつて伝説の英雄が現れ運命に抗う少女の手を取ったその地に、また新たな伝説が産まれようとしていた。


「あのー,,,もう一度内容を聞いても?」


「ドラゴンを倒してきた。素材の回収をお願いしたい。」


 唖然とする受付嬢に、静まりかえる冒険者ギルド。あまりにも突飛な内容に、しかし異を唱えるものはいない。見ればわかる。その実力は龍殺しを成し遂げるに相応しいと。


 俺は目の前の受付嬢に目線を向ける。突然の事態にまだ考えが纏まっていないのだろうか。冒険者の応対という本来の業務を忘れ、微動だにせず固まってしまつまっている。


 時が止まったかのような静寂を打ち破ったのは何か硬質なものが机を強く叩く音だった。


「ドラゴンの鱗を剥いできた。これで討伐証明になるだろうか。」


 受付嬢は咄嗟にスキル【鑑定】を使用する。冒険者が提出したものにはまず鑑定。受付嬢の鉄則が体に染み付いてる彼女の仕事は本物で、その能力も本物であるがゆえに証明してしまう。


「ほ,,,本物です!」


 わっと沸き上がる歓声。勇者だ、勇者の再来だ。先ほどまでの静寂が嘘のような大喝采の中、騒ぎを起こした張本人はまったく動じず、それどころか困惑の表情を浮かべている。


「素材の回収ですね!今すぐ人を手配します!!」


 ギルド内の冒険者が一斉に席を立つ。このような回収作業はギルドからクエストとして発令されるのだ。回収依頼は短期間でそこそこのお金が得られるため人気が高い。それになにより、あの龍を間近で見られるかもしれない。こんな機会は逃すわけには行かないと人が殺到する。


「あの,,,素材の買い取りを,,,,」


 にわかに慌ただしくなったギルドで俺は目の前のーードラゴンを討伐した少女に対応した受付嬢とは別の受付嬢に絞り出すようにして声をかけた。

 きっと忘れていたのだろう。はっとした顔をした彼女は少し恥ずかしそうにしながら声を出した。


「えっと,,,ブラックベアの討伐も充分すごいと思いますよ?」


 その目に確かな哀れみの光を宿して。




 ーーーこの物語は俺の復讐の物語。


 俺がチートスキルを使って無双して「えっ、俺なんかやっちゃいました?」って言うための、努力と戦いの物語。

はじめまして。

小説を書くのって大変ですね,,,

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