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飛躍の時〈20〉

「ぐっ……!」


 爆風に吹き飛ばされて転がったあと、僕はすぐさま立ち上がる。

 空高く飛んだ〈ブラックマッチ〉が近くの地面に突き刺さった。

 衝撃が加わったにも関わらず、その魔剣が爆発することはない。

 ……サイクロプスに踏まれて起こした爆発で既に魔力を使い果たしたからだ。


 あのサイクロプスには、近づかれた時に相手を足で踏もうとする癖があった。

 しばらく前にスノーゴーレムが踏んだ時の大爆発を考えれば、あのサイクロプス相手に〈ブラックマッチ〉が有効なことは明らかだ。

 近づいて踏ませ、ブラックマッチを爆発させる。これが最初の一手。

 ここから……!


「ゴボッ……く、くそっ……」


 口から血が溢れた。

 ……脇腹にひどい怪我がある状況で、すぐそばで起きた大爆発を受けたんだ。

 ダメージが入って当然。まともに体は動く。大丈夫。

 僕はアイテムボックスを開き、回復ポーションを一気に煽る。

 いくらかマシになった。全身に力を込め、一歩踏み出す。


「クオウさん!? だ、大丈夫なのですか!?」

「大丈夫だ。こっちは気にしないで」


 叫んだつもりが、大きな声は出なかった。

 爆風で巻き上がる煙に隠れ、サイクロプスの姿が見えない。

 僕はその間に、地面に突き刺さった〈ブラックマッチ〉へ駆け寄る。

 町から借りてきた小さなハンマーで柄を打ち込み、地面に深く突き刺さったそこへ鉤爪つきロープの端を結びつけた。

 こんな使い方して魔剣に悪いけど、マイザだって分かってくれるはずだ。

 ……サイクロプスから音沙汰がない。これほどの大爆発だ。仕留めた可能性も……。


「グオオオオッ!」


 空に振るわれた巨剣の一撃が、煙をまとめて吹き飛ばす。

 サイクロプスの左足を守る鎧が吹き飛び、分厚い皮膚からとめどなく血が流れている。

 しかし、致命傷の入った様子はない。

 タフなのは分かってたことだ。ここから!


「そらっ」


 僕は鉤爪つきのロープを首元へと投げつける。

 丁度いいところでロープを揺らしてやると、サイクロプスの首へぐるぐる巻き付いた。

 ピンとロープが張る。剣の半ばまで埋めた〈ブラックマッチ〉がしなる。

 サイクロプスが剣を振り縄を切ろうとした。

 そのタイミングで、僕は顔面の一つ目めがけて速度低下ポーションを投げた。

 あの目はサイクロプスの弱点だ。巨人が怯み、片手で目を守る。

 その手に速度低下ポーションが当たり、動作が巨人らしい緩慢な速度まで落ちた。

 ふたたび距離を詰める。


 風を切りながら、巨大な剣が急角度で振るわれる。

 ……狙いは僕ではなくロープだ。切断される。構わない。そこへ意識が向けば十分だ。

 両手で〈無銘剣〉を握り込み、怪我をした左足へと切り込む。

 ガキッ、と先端が硬いものに弾かれた。骨だ。


「……鉄でも切れる剣だってのに」


 骨ごと両断はできずとも、重要な腱を切断することはできた。

 アキレス腱だ。足元の支えを失い、サイクロプスがわずかにぐらつく。

 たたらを踏む巨大な足に潰されないよう、止まらずに背中側へと出た。


「ガアアアアッ!」


 サイクロプスが膝をつきながら右の裏拳を放つ。……剣よりも速い!

 足元に速度向上ポーションを落とし後ろへ転がり込む。

 裏拳が地面にめり込み、飛ばされた土砂が僕に降り掛かった。


「つっ!」


 その土が僕の目に入った。とっさに目元を覆う。

 目を覆った手を外すと……土にめり込み目前で止まったサイクロプスの拳が見えた。

 致命的な隙だった。サイクロプスが、虫を払うように手だけを動かす。

 それだけで僕は吹き飛ばされた。


「うがっ!」


 なんとか受け身を取る。僕の転がった場所に血がべったりと付いた。

 まずい、傷が……。

 ……僕が動けるのはあとどれぐらいだ。十分ぐらいか。

 危機感が増してくる。冷たい死が迫ってくる。

 わずかに冷静になったせいか、脳内麻薬が切れて酷い痛みが襲ってきた。

 震える手で回復ポーションを取り出して飲む。それでも視界が暗くなっていく。


「まだッ!」


 気合で振り払い、剣を構えようとするが、手中にあの剣はない。

 吹き飛ばされて遠くに転がっていた。

 やむなく〈マギ・インバーター〉を構える。

 これは最後の最後まで使いたくなかったけれど、そうも言っていられない。


「ギッ!? ヨワッタ! コロス!」

「……寄るな!」


 飛ばされたせいで、僕を守っていたリルと距離が離れた。

 サイクロプスだけではなく、ゴブリンまでも相手しなければ。


「ギーッ!」

「まだ、お前らに負けるほどは……!」


 背後に気を配りながら、向かってくるゴブリンへ一撃。

 仕留めきれず揉み合いになった。

 掴みかかってきたゴブリンを投げ飛ばしても、次から次へ襲いかかってくる。

 剣を振り回しながら後ずさり、嫌な予感を覚えてとっさに伏せる。

 サイクロプスの巨剣がすぐ頭上を通り過ぎた。


「まずい……」


 戦況が不利に傾いている。僕はリルの姿を探した。

 ……遠くで戦っているゴブリンたちの近くに、ボロボロになった盾が落ちている。

 鉄で補強は入れていても、木製の安い盾だ。装備の方が持たなかったか。

 まだ剣戟の音は聞こえている。剣一本で粘っているはず。

 けれど長くは持たない。


「ギギギッ、ケガ、ヨワッタ!」


 襲ってくるゴブリンたちへ視線を戻す。

 アイテムボックスを開き、即座にポーションを落とし、バフを利用して斬りかかる。

 数匹を殺してなお、ゴブリンたちは怯まない。僕が苦しいことがバレている。


「くそっ!」


 続けてもチャンスは来ない。再びアイテムボックスを開き、足元に煙幕を展開する。

 その場から離脱して、リルを囲んでいるゴブリンたちへ寄ろうとする。

 風切り音がする。巨剣が僕の目前に落ちる。

 そっちへは進ませない、とばかりに、サイクロプスが僕を睨んでいる。

 ……必死な顔だ。その足元で血溜まりが広がっていく。向こうも無傷ではない。

 首元にはまだ鉤爪つきのロープが巻き付いている。


 僕はサイクロプスへ向き直った。

 その巨剣が届かない範囲で、ゴブリンたちが遠巻きに僕を狙う。

 皮肉なことに、サイクロプスの破壊力が僕をゴブリンから守っていた。


 ……あの巨人を仕留めきる手段は、ある。

 フェイナの”様々なバフとデバフを同時に掛ける”魔法薬、手中の〈マギ・インバーター〉、指に嵌めた〈風撃の指輪〉、もう一本ある予備の鉤爪つきロープ。

 道具と道具の相乗効果が僕に道筋を示している。

 ただし、そのチャンスは一回だけ。

 100%に近い成功確率など望めない。

 それでも、100%に近づけることはできる。機会を待つんだ。

 辛いけれど。今にも倒れそうだけれど。それでも待つんだ。


 サイクロプスが巨剣を振るう。僕は痛む体に鞭打って避ける。

 距離を詰めることはできない。繰り返し振るわれる巨剣をひたすら避ける。

 一方的に続く攻撃のひとつでも掠めれば、その時点で僕を含めた多くの命が消える。

 今すぐにでも一か八かの逆襲に出たい。


「まだ……」


 時間が経つにつれて、体の動きが鈍っていく。

 攻撃をぎりぎりで躱したあと、ぐらりと倒れ込みそうになった。

 アイテムボックスを開き、回復ポーションを探す……空だ。

 ちらりと中身を確認する。バフやデバフ用のスプラッシュポーションは残り少ない。

 普通の飲むタイプのバフポーションは戦闘前に使ってある。

 ……残弾が少ない。一撃加えれば物資が切れる。


「……まだ、チャンスを待つんだ……」


 巨剣を避ける。足がもつれて倒れ込む。

 向こうも足を怪我しているおかげで、追撃は遅い。

 なんとか立ち上がる。


「まだ……」


 チャンス? 本当に来るのか?

 状況は絶望的だ。待てば待つだけ成功確率は下がる。

 今すぐに、たとえ自滅的だとしても、賭けに出た方がいい。

 そうすれば、僕は楽になれる。


「まだだ」


 耐えるんだ。不利な状況下でこそ、堅実に状況が変わるのを待つべきだ。

 何かが起こるかもしれない。


「……?」


 ヒュウ、という鋭い風切り音がして、クロスボウのボルトが地面に突き刺さった。

 巨人のやや手前。まるで見当外れな狙いだ。


「ソブランのパーティメンバーか……? いや、にしては狙いが……」


 次弾が飛んできた。やや狙いが修正されているが、まだ外れている。

 僕は振り返った。

 町の入り口の門が壊れて、ゴブリンがなだれ込んでいる様子が見える。

 ……そんな状況で、なお門の上に仁王立ちする人影があった。

 人影であることしか分からなかった。僕の視力は普通だ。


 違和感がある。僕の知っている限り、遠距離狙撃のとき立って狙う人間はいない。

 素人だ。

 いや、ただの素人じゃない。ブレーザーだ。ピンと来た。

 ……僕の話を素直に聞いてたのか。目がいいとは言ったけれど。


 巨人がボルトを見てあざ笑う。どこを狙っているんだ、とばかりに。

 それから巨剣を肩に担ぎ、直上から強烈な斬り落としを放ってくる。

 転がって避けた僕のそばを叩き、地面がえぐれる。


 その後隙に、僕はブレーザーへ振り返って彼を指差す。

 それから座り込み、立てた膝に肘をつけて狙うポーズを作る。

 正しいのかは分からないけれど、僕の知っている狙撃手がこういう姿勢を好んでいた。

 伝わってくれ、と祈りながら立ち上がり、地面すれすれを薙ぐ巨剣を飛んで避ける。

 傷ついた今のサイクロプスは、跳んでいる僕を仕留められるほど速くない。


「目だ……目に当てろよ……」


 一つ目の巨人。その弱点はもちろん目だ。

 狙いの外れ方を見て油断した巨人になら、もしかすると直撃するかもしれない。

 素人が動く的に当てるなんて、万に一つの可能性だけれど……。

 ほんのわずかに、希望が増えた。


「あっ!?」


 リルが何かに驚いて声を上げる。

 悲鳴ではない。声のしたあたりで、ゴブリンがばたばたと倒れていく。


「助けに来たぞっ!」


 逃げはじめたゴブリンの間に、ソブランがいた。

 あちこちに包帯を巻かれ、鮮血をにじませた痛々しい姿だ。

 ……しかし、隣にいるリルはそれ以上に傷だらけだった。

 全身に無数の傷を負い、彼女の革鎧はまるでボロクズだ。

 ソブランがリルを支えようとする。

 が、リルはそれを振り払い、地面に落ちたぼろぼろの盾を拾い上げた。


「クオウさん。指示を」


 サイクロプスが感心したように息を吐く。

 巨人は剣を地面に突き立て、休むような姿勢を作った。

 僕たちの合流を妨げる気は無いようだ。

 ……東洋の鎧武者は、名誉を何より重んじる誇り高い人々だと聞く。

 似たような鎧を纏うこの巨人もまたそういう性格なのだろうか。


「クオウさん?」


 肩で息をするリルを見ていると、今すぐに安全なところへ逃げろ、と言いたくなった。

 ……けれど、似たような重症の僕が戦おうとしているんだ。

 なのに彼女だけ逃げろなんて言うわけにはいかない。それに、逃げても意味はない。


「二人とも。頼みたいことはたった一つだ。僕があいつの背後から全速力で駆け込める状況を作って欲しい。そうしてくれれば、僕が仕留めてみせる」

「つまり、囮なのですね」

「短剣一本でやれるだけやってみる。死んだら骨は拾ってくれよ」

「……死ぬ覚悟なんかしなくていい。大丈夫だ。息さえしてれば、きっとフェイナが何とかしてくれるよ」

「うげっ」

「あんな女に助けられるぐらいなら、死んだほうがマシなのです」

「……リル?」

「冗談なのです」


 あまり冗談には聞こえなかったけど……。

 いや、しかし。

 待った甲斐はあった。

 一人で無茶をするより、この形のほうが間違いなく成功確率は高いはずだ。


 僕たちの会話を遠巻きに見ていたゴブリンへ、クロスボウのボルトが突き刺さる。

 いい射撃だ。ゴブリンたちが慌てて逃げていった。

 ……僕たちを狙うゴブリンは居なくなった。けれど、町の戦況は悪そうだ。

 町の中から火の手が上がっているのが見えた。


「……猶予はなさそうだ。クオウさん。指示をくれれば、俺はいつでも」

「わたしも。いつでもいけます」

「分かった」


 僕たちの空気が変わったことを感じ取り、サイクロプスが剣を構える。

 二人へ簡単な指示を伝え、僕は叫ぶ。


「行け!」


 リルがサイクロプスの正面へと躍り出た。

 ボロボロの盾を掲げ、間合いの中で巨人を見上げて睨む。


「わたしが! 相手になるのです!」


 〈挑発〉の技能(スキル)を受けて、巨人の注意がリルに向く。

 わずかな一瞬だけ生まれた隙を使い、横から迂回したソブランが足元へ駆け込んだ。


「はあっ!」

「グガッ!?」


 既に大怪我をした巨人の足を、ソブランがナイフで斬り裂いた。

 巨人が叫び、地団駄を踏む。ソブランが余波で突き飛ばされた。

 地面を転がる彼を、怒れる巨人が狙う。だが白煙が彼の姿を覆い隠した。

 事前に渡しておいた煙幕だ。


 同じタイミングで、僕も煙幕を放ち自分の姿を隠す。

 今からやろうとしている無茶な戦術には全力の助走が必要だ。

 この二つの煙幕が、その助走に必要な道としての役割を果たしてくれる。


 煙の中でアイテムボックスを開き、鉤爪つきロープを握る。

 外の状況は見えないが、リルの〈挑発〉と巨人の剣が振り下ろされる地響きから、おおまかな位置は推測できる。

 徐々にその方向が変わっていき、やがて僕の正面まで来た。

 煙の中を走っていけば真後ろに出れる計算だ。


「……今なのですッ!」


 リルからの合図を聞き、僕はありったけのバフを乗せて全力で駆け抜ける。

 風を切り、煙幕を突き抜ける。サイクロプスの背が目前にあった。

 その首筋へまだ巻き付いているロープへと、僕は鉤爪を引っ掛ける。


 僕は勢いのままに巨人の足元を駆け抜けた。

 握りしめたロープが巨人の首から背中をつたい、臀部を軸に角度がつく。

 狙いは一つ……巨人の体を支点に使ったロープでの大ジャンプだ!

 十分な勢いさえあれば、ブランコのように半回転して真上にまで行ける。

 そうして飛んだ先にあるのは巨人の顔だ。

 強固な鎧も、顔ばかりは守りきれていない!


「届けえええええええッ!」


 全力で踏みきって、ロープを頼りに空へと大きく飛躍する。

 さらに僕は指を地面へと向けた。この指に嵌っているのは〈風撃の指輪〉。

 風を打ち出す指輪だ。その反動を体に受けて、更に僕は加速する。

 遠心力に逆らいロープを握りしめ、ただ一度のチャンスを狙う。


 体の天地を逆転させながらアイテムボックスを開き、怪しく光る薬を投げつけた。

 フェイナの作った、”様々なバフとデバフを同時に掛ける薬”だ。

 効果は打ち消し合うから、普通なら意味はない。しかし……。


 昇りながら、僕は〈マギ・インバーター〉を取り出す。

 この魔剣はバフやデバフを反転させる効果を持つが、強力な効果を斬ると反転させきれずに吹き飛ぶ性質を持っている欠陥品だ。

 その吹き飛び方は同じマイザ作の〈ブラックマッチ〉と似ている。

 フェイナの薬を斬れば、間違いなく激しい吹き飛び方をするはずだ。

 ”欠陥”というものは、見方を変えればときに”長所”と化す。

 

 とはいえ、剣が吹き飛んだところで致命的ダメージにはならないだろう。

 しかし巨人が相手なら……その口内に魔剣を投げ込めたなら?

 どの方向に吹き飛ぼうが、間違いなく致命傷だ!


 タイミングを計り、僕はロープを手放す。

 真上に向けて放り出されながら、サイクロプスの顔を見た。

 そこには明白な驚愕がある。当然だ。自分でやっていても明らかに滅茶苦茶だ。

 開いた口元へ狙いを定め、〈マギ・インバーター〉を投げ込もうとする。


 その瞬間、巨人が口を閉じた。


「な!?」


 僕の目線を読んで、口を狙っていることに気付いたのか!?

 今の一瞬で!?


 アドレナリンで加速した時間感覚の中、僕はゆっくりと速度を失っていく。

 手はないか。考えても浮かばない。弱点の一つ目はすぐ目前にあるが、目を潰しても即死はしない。目を潰したところで、もう僕たちに戦う余力はない。

 周囲を探る。ソブランが足への攻撃を試みて吹き飛ばされているのが目に入った。

 握ったナイフが宙を舞う。その短剣を、リルが掴み取った。

 そして、熟練の投げナイフ使いにも負けないほどの見事なフォームで投擲する。


 サイクロプスの傷にナイフが突き刺さる。しかし巨人は耐えた。

 わずかにうめき声を漏らしながらも口を開かない。

 上昇が完全に止まり、ほんの一瞬の浮遊感を経由して、僕は落下に転じる。

 駄目か。……これしか可能性はなかったとはいえ、無茶すぎる作戦だった。


 その時、風を切って飛来する何かが僕の耳元を掠めた。

 クロスボウのボルトが巨人の一つ目に突き刺さる光景が、ゆっくりと再生される。

 引き伸ばされた巨人の叫び声が聞こえた。さすがに耐えきれず口が開いている。


「……!」


 僕はその喉元へ〈マギ・インバーター〉を投げ込んだ。

 突き刺さった魔剣がフェイナの薬の効果を反転させようとして、処理しきれずに激しく明滅した。

 まず僕の五感が捉えたのは、金属のひしゃげるような凄まじい音。

 そして、サイクロプスの兜を突き抜けて更に上へと吹き飛ぶ魔剣の軌跡。

 頭を吹き飛ばされたサイクロプスの崩れ落ちていく姿。

 ガラスの割れるような、迷宮の攻略されたときに鳴る世界にヒビが入った音。


「勝った……!」


 そして、僕の全身が地面に叩きつけられる衝撃。

 それを最後に、僕の意識は途切れた。


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