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#.9魔術アカデミー入門テスト~開戦~

#.9魔術アカデミー入門テスト~開戦~



「で、参加者2人になったわけじゃが・・・」

「ていうかあんたどこかであった?」

「いいや、別に」


少年とは初対面を装うナーロウ、というか実際直接会った事はない

だから初対面という認識でも間違いではない


「では第二関門はこちらで」


エルフの少女がアカデミーの広々とした中庭へと案内する

どうやら少年とナーロウを戦わせる気らしい


「でも俺女の人と戦うのは・・・」

「遠慮は無用じゃ。男女平等」


少年の気遣いを断るナーロウ。神である自分に性別など本来は無い。

ただこういう仕事では女性の優遇贔屓が酷いので

女性の姿を取ったまでである


勧誘役のエルフの少女は退出し、審判役として別の女教師が登場する。

「貴重な属性持ちのお二人ですが、入団テストの定員は一人のみ!」


こくりとうなずく二人。どうやら準備万端らしい。


「では、勝負・・・始め!」


「光よ!」

少年は先程同様手の平を向けると光の光線をナーロウに放つ

しかしそれをいとも簡単に避けるナーロウ

「光よ!」

「光よ!」

「光よ!」

「光よ!」

幾つもの光線が再びナーロウに放たれるが、全てかわされる

そしてその背後にはアカデミーの校舎があった

光の熱で焼け焦げた中庭、光でボロボロになった校舎、

校舎にはバリアの様な障壁魔術が張られていたのだが

強大な魔力量の光線はいとも簡単に貫通してしまっていた


「くそっ!ちょこまかと・・・!」

「敵を射れ、闇よ!」


今度はナーロウの手から漆黒の光線が放たれる


「光の盾よ―」


少年が防御魔術を繰り出す前に闇の光線が少年の顔横をかすめる

どうやらナーロウの方が戦闘慣れしているようだ


「くっそおおおおおおおおおおおおお!!!!」


少年は激高した。彼の高ぶった感情がチートな魔力に呼応する


「やっば、避けろ!」

「へっ?」

ナーロウは脚に魔力を集中させると、審判役の女教師を抱えて距離を取った


「あなた、いきなりなにをするのよ―」

「伏せろ!」


審判の女教師を無理矢理かがませ伏せる二人、そして・・・


「光よ!拡散せよ!!!!」

少年が叫んだ瞬間光線が四方八方へ拡散し辺りを焼き尽くした。

ナーロウの下に隠れた女教師は無傷だったが

ナーロウ自身は片腕をやられていた


「へへっ、これはもう使い物にならんの・・・」

痛めた片腕に手をやるナーロウ


「も、もうそろそろ棄権したらいかが?」

審判役の女教師がナーロウにリタイアを進める

しかし


「ぐがああああああああああああああ!!!!」


「あれが棄権を受け入れてくれるか?」


自我を失い危険な存在と化した少年に

棄権宣言はもう届かなかった・・・



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