第55話 知識
やべー!寝落ちしたから朝に投稿だ!
「知識を付けとけって言われたらここでしょ!」
やって来たのは毎度恒例の俗屋!
「情報類はここで決まり!」
「こんちはー」
「いらっしゃいませ!どん兵衛様!本日は誰を指名いたしますか?」
「指名前提なんすね・・・・・。まあいいや、この店で一番情報通な人っていますか?」
「はい!ではそちらで!」
「ああ!後、あの、まだ・・・冬果って働いて・・・・」
「いますよ?どうかされましたか?」
「ああ!よかった!良かった!ちょうどいいや!
さっきの条件の娘と冬果さんで!」
「贅沢ですね~!かしこまりました!先にお部屋の方でお待ち下さい。」
「今日は一人で二人指名したから部屋代は抑えめで」
しばらくするとふすまが開き、二人の女性が入ってきた。
「どうも、お久しぶりです。冬果でございます。」
「お初にお目にかかります。『夏実』でございます。」
やっぱり一人で二人は贅沢すぎたかな・・・・?
「二人も指名とは・・・・随分と羽振りが良いですね、どん兵衛さん。」
「いやー!このところかなりお金が入る依頼が多くてね・・・・ハハハ!」
冬果とは少し気まずかった。
「で、どん兵衛さんは情報ももらいたくてウチを指名したんですよね!」
夏実は見た目の年齢は三十代の前半ぐらい、聞くと大阪の方から上京してきたらしい。
「いいですよ!ただし!物によっては"コレ"かかりますよ!」
と言って夏実は親指と人差し指で円を作って見せた。
「そんな大袈裟なものじゃないですよ。今流行ってる『曼珠沙華』について教えてくれますか?」
「その情報は・・・・・百両や!」
「たっか!」
「冗談や!冗談!大丈夫やて!無料や!無料!」
「まったく・・・・。」
「いいか。『曼珠沙華』ちゅうんは今江戸中で大流行中の三人の楽器演奏者の集まりや。定期的に公開生演奏会をするんやが、その参加権は開催場の近くの寺とか神社で行われるんやけど・・・・むちゃんこ倍率が高い!」
「そこらへんは聞いたことはあるな。」
「じゃあ、も少し詳しく。使ってる楽器は太鼓、横笛、そして琴か三味線。琴と三味線の人は同じ人な。そして今までにはないような音楽を奏でるってことで人気になっているんや。」
「次に演奏者や。
太鼓と歌い手をやっているのが『巴川 藍子』
横笛を担当してんのが『千曲川 律』
そして、琴と三味線を担当してんのが、絶世の美女としても話題になってる『橋本 愛奈』
ちなみにみんな女性や。」
「なるほど、なるほど。」
「まあ、一般的な知識でいったらこの辺りかな!
もっと欲しいかい?」
「いやいや!十分ですよ!ところで・・・なんで大阪から上京してきたのに江戸のこと詳しいんですか?」
「それはな~、結構恥ずかしい話になるんやけど・・・・ウチはもともと貧乏な家の育ちでな。
子供でも働かないといかんかったんや。
そして、子どもからでも始められて、稼ぎが良かったのがそう!情報屋たったんや!」
「よし!これで一応ちゃんとした知識はつけられたかな。あとは、ライブの日まで楽しみに待ちますか!」
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