第28話 おてがみ
人との繋がり、コミュニティって大事ですね。
データがでてるんですよ!
いつもと変わらない、代わり映えしない日が何日か続いた。たまに吉原へと赴くが、いつもどうり酒を飲むわけでもなく女の子と話に華を咲かせるだけ。仕事も忙しい訳でもなく、最初の内は手間取っていた事もいつの間にか淡々と出来るまでになっていた。
この時代に来てはや一ヶ月、慣れがくるのはとても速い
「ここに来てばっかりの時は毎日が輝いていたな~。何か面白いことでもあればいいな~」
そんな呑気な事をほざいていた。
あんなことが起こるとも知らずに・・・・
「頼もう!」
昼前の店が沈黙へ包まれる時間帯、そこに大きな声が響きわたる。そこそこの大男が店へと入ってくる。
「いらっしゃいませ!なにをお求めで?」
「いや、服を買いに来たわけではない。ここに
『どん兵衛』という男はいるか?」
「!」
な、何故?俺なんか悪いことしたか?第一俺は入ってきた男のことを一片たりとも知らない。
何故知らない男が急に俺を探しているんだ?
「はい、確かに家の従業員にどん兵衛という男はいますが・・・あの、どちら様でしょうか?」
「ああ、すみませんね、名乗りもせずに。
私は五月蝿 源吾朗と申します。幕府で役人をさせていただいております。」
「ば、幕府のお役人ンンンンン!?なななな何故に私たちのような一般の呉服屋に!?」
「実は私は『大老』井伊直弼様からの使者でございまして、手紙を渡してこいとだけ伝えられましたゆえ、詳しくは私の口からは言えません。」
「いいいい今すぐにどん兵衛の方を呼んできます!少々おまちを!」
店長が猛スピードでやってくる。
「おい!どん兵衛!お前何かやらかしたのか!?」
「なんも見に覚えがありませんよ!」
「と、とりあえず急いでお役人様のところにいきなさい!」
俺は猛スピードで走らされて入口の方へ行かされた。「お初にお目にかかります、どん兵衛殿。
こちら『大老』井伊直弼様よりお手紙でございます。
「あ、ありがとうございます。」
「それでは私このへんで。」
役人の人は江戸城の方へ帰っていった。
「おい!どん兵衛!どんなこと書いてあるんだ?」
「どん兵衛、本当に何もやっていないんだろうな。」
「少なくとも幕府には何もしてねぇよ。」
「とりあえず手紙ん中見てみようぜ。」
俺は貰った手紙を広げて見せた。
そこには達筆な筆でこのように書かれていた。
『どん兵衛殿へ、貴方に幕府のとある仕事をしてもらいたいためこの手紙を出させていただきました。勿論断っていただいて結構です。なお、手伝って下さった場合幕府の方から報酬が出ます。
よい返事お待ちしております。
タイムスリップ経験者
井伊直弼より 』
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それでは決戦へ行ってきます!




