第9話 相撲それは神々の戯れ
「さあ始まりました!第100回最強力士決定戦!」「おいおい始まっちまったじゃないか。どん兵衛はどこほっつき歩いているんだ。」「本大会もこれで100回目!今宵の最も強い力士はいったい誰なんだー!」「ウォォォォォォ!」
選手待合室
「ここからでも熱気が伝わって来るな。」「当たり前ごす。この大会は江戸で行われる相撲大会の中で一番規模が大きい大会でごわす。なんでも開催者がお役人だとか。」「で、何人ぐらい選手がいるんだ?」「ざっと50人ぐらいでごす。」「!?そんなに?」「妥当な人数でごわす。」
会場
「さあ今大会の目玉選手の紹介だー!
その一、 力なら負けるもの無し!『剛の海』
その二、 攻撃が当たらない!?『速の川』
その三、 小さな山の異名をもつ『小山の山』
その四、 デカイ!以上!『大の山』
その五、 残酷!冷酷!『血の海』
その六、 前回大会優勝者『雷電』
「ウォォォォォォォォォォォォォォォォ!!!!!!!!!!」
「なんか凄い歓声が聞こえるんだけど?まだ始まってねえょな。」「ああ今は選手紹介をしているんだと思うでごわす。」「ってことは、そろそろ始まるのか。」「そうゆうことでごわすね。じゃあおいらは会場の方へ行って見てるでごわす。頑張るでごわすよー。」「待ってくれ、観客席に行ったら伝言を伝えて欲しいやつがいるんだ。~の~に座っている算助ってやつだ。そいつに頼む!」「わかったでごわす。じゃあ健闘を祈るでごわす!」
観客席
「すまないでごわす。算助さんでごわすか?」「ああいかにも。私が算助だか?」「どん兵衛さんから伝言を預かっているでごわす。『算助へ、今君のところに来ている人の代わりに大会に出ることになりました。』とのことです。」「つまりどん兵衛はお前の替え玉出場したってことか?」「そうでごわす。『兵衛の山』っていう名前で出場しているでごわす。あ、今出てるでごわす!」「何?本当だ。でもあいつに相撲なんて、しかも相手は本物の相撲取りだぞ。本当に勝てるのか?」「勝者『兵衛の山』。」「勝ってる。だけどあいつ、体当ててぶっ飛ばしてやがる。」「あんなやり方見たことないでごわす!さすがおいらが見込んだだけあるでごわす!」
選手待合室
「このまま順調に進んで行けたらな~。」「ヤッハハハハ お主面白い相撲を取るの~。名を何という?」「『兵衛の山』だ。」「おー『兵衛の山』君か、私の名前は『雷電』だヨロシク。お互い決勝まで行けると良いな!」
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