TypeC・最善のプロローグ
Type[B]とType[C]、別々のプロローグの意味するところは?
Type[C]/The best prologue
……とてもあたたかで、やわらかくて、やさしいばしょに、わたしたちはいる。
……ここは、どこかって?
……わたしたちには、わからない。
……けれど、わかっていることがひとつ。
……ここが、おかあさんの「おなか」だということ。
……わたしたちはここからそとにでて、おかあさんのいるそとにいく。
……おかあさんがいるばしょだもの、きっとすてきなところにちがいないわ。
……きっとそとでも、おかあさんが、わたしたちをまもってくれる。
……あいしてくれる。
……いつくしんでくれる。
……こもりうたは、もう、うたってくれている。
……おいしいごはんも、あたたかなふくも、すてきなベッドも、
……ぜんぶよういしてくれる。
……そうおもえば、いまくらくてせまいことなんて、なにもこわいことない。
……あれ?
……きゅうに、くるしくなった。
……とつぜんに、つらくなった。
……なんにも、みえなくなった。
……どうしたの、おかあさん?
……どうかしたの、おかあさん?
……もう、いき、できない。
……つめたい。
……くるしい。
……死んじゃう。
……まだ、そとにでれていないのに。
……まだ、おかあさんと、であえていないのに。
…………わたしたち、死んじゃうの?
…………死ぬ?
…………まだ、
…………生まれても、
…………いない……の、に……
…………やだ。
…………やだ!
…………おかあさんにあいたい!
……………………おかあさんっ!
……………………おかあさんッ!!
……………………おかあさんッ!!!
◇
次の瞬間、私たちは「真っ白い」場所にいた──
◇
『はい、こんにちは』
……だぁれ?
……あなたが、おかあさん?
『いやいや、残念ながら違うんだ、これが』
……じゃあ、わたしたちのおかあさんは、どこ?
……わたしたちのおかあさん、どうなっちゃったの?
『ああ。それも残念なことにね。君たちのお母さんは死んでしまったんだ。交通事故というやつでね』
……こうつう? じこ?
……おかあさん、死んじゃったの?
『そうだよ?』
……おかあさん、わたしたちのこといらなくなったの?
……おかあさん、わたしたちとあってくれないの?
『いやいや。きっと逢ってくれただろう、会って必要としてくれたことだろう、愛して、慈しんで、守ってくれるに違いなかったろう──だが、そうはならなかった』
……あなたは、だぁれ?
……あなたは、なぁに?
『僕かい? 僕は神様』
……かみさま?
神様は教えてくれた。
この白い場所は、神の世界であるということ。
おかあさんが、事故に遭って亡くなったこと。
それと一緒に“私たち”も死んでしまったこと。
それがあまりにも「かわいそう」だから、今流行りの神様転生を、異世界転生をプレゼントしようと、そう持ち掛けてきた。
それが最善だと……
私たちは選択を迫られた。
一、このまま死に絶えるか……
二、母が転生した異世界へ転生するか……
死にたくなどなかったし、母と逢いたかった私たちは、後者を選んだ。その代わり、それぞれ別の場所・別の時代で生を享けることになったが、しょうがないことだと甘んじて受け入れ、
そして、
異世界の地にて、それぞれ生誕を迎えた──
自称・神様と名乗る存在によって、私たちは転生を果たした。
そして、私は────
出逢えた!
序章 Type[B] ナハル・ニヴ
断章 Type[C] ???/???




