突然の転校生②
その後も、休み時間になるたびに転校生の下へ人が殺到していた。特に昼休みが顕著で、他クラスからも人が集まり、立地が丁度後ろのドア付近だったからそこは使えず、前のドアにも人が集まって出られなかったために結局教室から出ることはできなかった。
せっかくいい天気なのに外で食べられないのは残念だが、窓を開け眺めることにし食べていたが……ものすごくうるさい。多少なら受け入れられるが、流石にこれは……。
学校内で先生の許可なく異能を使うことは禁止されているので音消しの術式を使おうにも使えず(仕事の都合上使えるが目立つので却下)喧噪の中食べることになった。これに関して転校生は全く非がないが少し疎ましく思ってしまう。
昼休みが終わり六限も過ぎ、放課後になるとさらに過熱し教室に人が殺到。これから用事があるのに教室から出られない。
「あのさ、ハーフってホント!?」
「良ければ俺が校内案内しようか?」
「おい、ずるいぞ! いや案内なら俺に任せろ!」
「髪綺麗だね。ジャンプーとかどこの使ってるの?」
転校生が質問攻めに遭っている。一部取り巻き同士で言い争いをしているがな。
「あの、理事長に呼ばれていますので……」
喧噪の中でも妙に透き通る声が聞こえ、その言葉で生徒達があっさりと引いた。理事長に呼ばれているなら仕方ないと、そんな声が聞こえた。
夏原学園において、理事長は最強だ。この学園の経営者であり、この学園を統括する社会的な側面のみならず、異能者としてもレベルが高い。
……そんなことはどうでもいい。今、理事長に呼ばれていると言ったか……?
これは、面倒事が増えそうな予感!




