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目立たず静かに過ごしたい!  作者: 文月灯理
第二章 祭りだわっしょい神遊祭!
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三日月の共鳴、出陣①

当初の予想を裏切り、随分と長くなってしまいましたが……何とか書き上げました。

そんな苦労は置いといて、総アクセス数が500を超えました!

これも読んでくださる読者様方のおかげです。心よりお礼を申し上げます! 

さていよいよ本番。神遊祭最終日。



 俺は《三日月の共鳴》メンバーと控室で出番を待っていた。



 今日のトーナメント参加者は三十二組。優勝するには五回勝たなければならない。対戦相手は二日目と同じく試合直前に判明するシステム。事前調査ができないので対策ができないのはちょっと苦しい。



 何せうちにはこれと言って戦闘向けの異能者がいない。強いて言うなら日鳥さんと俺ぐらいで、野々花さんと月島さん、そして千秋は非戦闘系だ。



とは言え異能者としてのレベルは高いので、応用が効けば何とかなるのであまり心配はしてないけど、危険なのは女性陣三人が狙われること。もしそうなれば守りに徹するしかない。



全員脱落したら負けだし、試合終了時に五人の総合体力が多い方が勝つこのシステムでは先に相手を倒すか守備に徹するかの二択ぐらいの勝ち筋しかない。



その為には攻撃か守備のどちらかが特出していなければならず、そのどちらでもないうちのチームは勝つのは難しい。



でも逆に言えばそんな状況で勝つことができれば《三日月の共鳴》の良い宣伝になる。博打要素が強いが、月島さんがそれを承知していないとは考えづらい。勝算があるからこそこの試合に参加したんだろう。



ならば、俺がすべき行動は一つ。



「月島さん」



「何かしら?」



「何か作戦があるんですよね」



 月島さんが考えている勝算を共有すること。団体戦において情報共有は金と同等の価値があると俺は考えている。



 もし月島さんの勝算が、俺達が勝手に動くことで崩れてしまうものであれば、それを防ぐために共有をした方がいい。



「作戦は前に言った通りよ」



「前って……陣形のことですか?」



 前日に言っていた陣形は、千秋と野々花さんが後衛、俺と月島さんが中衛、日鳥さんが前衛というものだ。それ自体はありふれたような陣形で、異能的にもまあ納得しているが……作戦とは言い難いところがある。これは最低限のものでしかない。



「心配しなくても大丈夫。ちゃんと計算してあるから。並大抵の異能者なら十分に勝てるわ。もちろん《剣戟乱舞》を使わないことも承知しているわ」



「え、私言いましたっけ」



 二日目に《剣戟乱舞》を使ったので、ここでも使うと正体がバレる恐れがあるため今回は用意していない。



「それぐらい分かるわ。仲間だもの」



「月島さん……」



 現人神として、一組織に肩入れすべきではない。だからできるだけ距離を置いていたのだが……考えを改めなければならないようだ。



 俺の事を仲間だと信じてくれているのなら、俺もその信頼に応えよう。



 見れば、三人も俺の事を見ていた。



 ……まあ、俺が自意識過剰なだけかもしれないが、きっと俺のことも仲間だと思ってくれているのだろう。言葉にしなきゃ分からんし。



 取り敢えず、キリっとした表情しておいて分かってるような感じにした。こういう時自信の無さに悲しくなるよね。



「失礼します、そろそろお時間です」



 コンコン、と係員の女性が来た。前とは違う人だ。



「じゃあみんな、行きましょう」



 月島さんを先頭に、転移陣に入った。


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