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洋館喫茶「ひふみ」
日差しが暖かくなる頃に看板を表にはこぶ。
「喫茶 ひふみ」
明治の頃に商人の別宅だったというこじんまりした洋館の扉を開けると
テーブル席が5つ
カウンターには椅子が7脚
古いレコードプレーヤーからJAZZが流れる。
立野 皐月の1日は開店準備から始まる。
コーヒーは先代からのお付き合いでお向かいの豆屋さんから卸して貰うブレンドとお勧めを季節ごとに。
紅茶はアールグレイとダージリンにニルギリ
人気メニューは自家製パンと焼きたてワッフル。
そんな古い洋館でやってる喫茶店、というだけの普通の喫茶店のはずのこのお店には一つだけ秘密がある。
赤い靴の女の子が異人さんにつれられて行っちゃった頃、にはもうこの洋館にあったらしい薪を使うタイプのオーブン。
このオーブンには神様がいらっしゃったのだ。
