THE SECOND LETTER
通勤は車を使う。いつも通りの道だ。
車を運転しているうちに、さっきの手紙のことは忘れてしまった。
信号で赤になった時、一瞬空が光ったような気がした。
何なんだろう?
最近睡眠不足だから、きっと眩暈のようなものだろうと思った。
会社に着いた時何か変だと思った。
大体会社には割と早めに着くはず。だが駐車場にはほぼ全員の車があった。
まさかの遅刻か?
私は走った。念のためスマホの時間も見た。
余裕だ。でもみんなの車があるので私は少し焦った。
会社に着く。扉を開け挨拶をしようと思ったその時、
明らかな異変を感じた。
あ。
会社の駐車場を埋め尽くす人が中にいるはずだった。
だが、私の目の前には、誰もいない、ただガランとした部屋があるだけだった。
こんなのおかしい。
私は、上の階へ行ってみた。
多分ミーティングでもやっているに違いない。
会議室の扉を開けた。
誰もいない。
なにこれ。なんなの?
私はスマホを出し、同僚へ電話をしてみた。
繋がらない。電源を切っているのだろうか?
私は下の階に降りた。
とにかく、落ち着こう。
夢でも見ているのか、多分疲れているのか。
私は大きく息を吸い、吐いた。
そして自分の机に座った。
その時忘れかけてた手紙の事を思い出した。
関係ないよね?
私は自分の机を見た。
PCに電源を入れる。
メールチェックをとにかくしよう。
メールは・・・
なくなっている。
え?
私の送信メールも受信メールも何も残っていない。
なんなの?
その時、メールを1通受信した。
件名はなかった。
私は少しゾクッと鳥肌になった。
もしかしてコレ。
私はメールを開けた。
メールの本文はなかった。
ここまで来ると、もう、脅迫のように感じる。
私は、ガタガタ震えた。
何が目的なのだろうか?
いや、このメールの送信者が朝の手紙の差出人だという確証はない。
それに、会社の人間が一人もいない。このメールとの関係性があるとするならば、会社関係か?
カツカツ
足音が聞こえる。
あ、良かった。
会社の人が来たんだと思い振り向く
が次の瞬間頭に激痛が走り、そのまま目の前が真っ暗になった。