↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
その青い世界で第一歩  作者: nono
第二異世界―アスカラド― 白の迷宮
6/25

五話 迷宮攻略作戦


 朝日も昇らぬ暗闇の中、2時間の睡眠でシッカリと目が覚めた。



 窓の外から人の活動する音が聞こえてくる。起き始めた人々が活動の準備をしているのだろう。

 それ以外にも迷宮が24時間活動しているので、探索者が夜中でも潜っていたり、迷宮から帰ってきた者が開いている酒場で飲んでいたりしているのだろう。


 探索者の活動時間はそれぞれ違っているので、人の多い昼間を避けて夜に突入する人達もいるみたいだ。



 俺は、暫くは気にしなくても良さそうだ。白の迷宮は人が少なかったからな。



 素振り用の通常より重たい大剣を持って中庭へ向かう。




 中庭には、鉄板を括り付けた木製の案山子(かかし)が散らばっていた。他にも遠距離武器用の的も幾つか置いてあったので、探索者の練習用に宿が設置してくれているのだろう。


 しかし、俺が案山子に切りかかると、刃引きしてある大剣で鉄板ごと切り裂いてしまう。


 寸止めの練習には使えるかもしれないがな。



 俺はそれらの道具が置いてない隅の方に移動して、基本動作をこなしていく。


 基礎は、俺に取ってはもう体の整理反応に直結しているだろう。無意識に体が動くのだ。


 始めた頃は素振りの振りが大きく不恰好だったが、数と時間をこなして行くごとに挙動が小さくなり、今では無拍子で行動が起こせるまでになった。

 ここまで来るのは大変だったが、それでもまだ極めていないのが現状だ。本当に険しい道に歩んだものだ。


 素振り以外にも、体捌きや足運び、無手での型をこなした。ついでに、霊力系の能力も体内で練り上げや制御をおこなっておいた。


 それら全てで、神が探索者に与える祝福の効果により能力の上昇がみられた。霊力、魔力、気もだ。



 こんな風に、自分のあずかり知らぬ所で強化されると、修行時代を思い出し鬱りそうだ。あの頃は、強化されては叩きのめされ、弱体化されては叩きのめされてとボロボロにされた記憶しかない。


 あのS(トォーラ)の顔が頭に浮かんだので、(頭の中で)踏み潰し磨り潰した。




「おはようございます!」


 S(トォーラ)を裁きに掛けていると、声が掛かった。


 気配は察知していたので既に分かっていた。エレーヌちゃんだ。



「おはよう、エレーヌちゃん。朝早くから大変だね」


「いえ、もっと小さい時からやってましたから、今ではやらない方がおかしく感じちゃいますよ」


 昨日のお風呂場事件で、エレーヌちゃんとの仲が親密になったようだ。


 そのヒマワリの様な笑顔で笑いかけてくれるのは嬉しいのだが、今日の風呂の時間を遅くしないと俺の身が持たん。


「偉い事だ。将来は良いお嫁さんになるだろうな」


「そうですか? だったら嬉しいなー」


「それでどうしてここに?」


「人が居たので誰かなって思って。たまに宿のお客さんが酔って寝てる事があるんです。だから確認に来ました。セージさんはどうしたんですか?」


「そうなんだ。俺は早朝鍛錬をしてたんだ。これが俺の日課かな? エレーヌちゃんと同じでやらないと調子が出ないんだ」


 本当はそんな事は無いのだが、基礎をやるのは体の為になるのでそう答えておく。


 これから毎日実戦があるので、時間は減らしても良いかもしれないがな。



「もう終わった事だし、一緒に戻ろうか」


「はい!」





 エレーヌちゃんと会話をしながら部屋に戻り、部屋から桶を取り水を汲みに行く。


 部屋で火を使う事は禁止だが、魔術は禁止されていないよな。俺は冷たい水を魔術で加熱しそれで洗顔や、歯磨きをした。

 ついでに、布で軽く体を拭いておく。


 洗面台には、水道が付いていないだけで、排水溝は取り付けられていた。

 もう少し技術者か魔術師が頑張れば水道も完備出来そうだな。頑張ってくれ。



 まだ6時前なので、朝食まで文字の勉強をする事にした。


 文字の習得用の本と、子供に聞かせる童話が入っていたので、勉強は捗っている。あの書店の店主は中々やるな。


 今の所、数字と簡単な単語をゆっくりなら読める様になった。





――――あれ? もう7時か。出かける用意をして朝食でも食べに行くかな。


 武具を用意して雑嚢に色々荷物を詰め込む。

 着替え一式とタオルや布きれ、小型で数が少なくても使える調理器具、食材や治療道具を入れて出来上がり。


 マントを着ていくか迷ったが、邪魔になりそうだから雑嚢に入れて持って行く事にした。




「おはようございます」


 良い匂いをたてている鍋にスプーンを入れ混ぜているのが、女将のアンナさんだ。

 だが、その横に同年代ぐらいの、温和な顔立ちをしている男性がパンを切っているのだが、誰だ?


 常に仄かな笑みを浮かべている顔は、エレーヌちゃんに似ているが、お父さんなのか?


「おはよう、早起きみたいだが良く眠れたかい?」


「ええ、俺は寝付きも寝起きも良いので。

それでそちらの男性は?」


「おや、家の旦那は初めて見たのかい? ほら、あんた」


 アンナさんに声を掛けられて、旦那さんがこちらに振り向く。


「挨拶がまだでしたね。この度はトイボックスにお泊りいただき、ありがとうございます。私はこの宿の店主、ローランと言います」


「ご丁寧にどうも。俺はセージ、昨日から探索者になった初心者ですが、取り合えず3ヶ月間はよろしくお願いします」


「はい、こちらこそ宜しくお願いします。それでセージさん、朝食はお食べになられますか?」


「ええ、いただきます」


「それでは席でお待ち下さい」


 なんとも、低姿勢とでも言うか、礼儀正しいとでも言うか、容姿と性格と言葉が一体になっている人だな。

 喋ると人を落ち着ける事が出来る様な感じだ。精神科医になっても通用しそうだ。


 ある意味この職は合っているかもな。疲れ荒んだ精神がローランさんの一言で落ち着ける、帰って来たくなる様な宿。



 出てきた食事は、厚めのパン3切れと、ぶつ切り根菜と鶏のシチューだ。よく煮込んだ野菜が、口に入れると溶ける様に潰れていく。固いパンもシチューに絡ませると程よく柔らかくなり、食べやすい。

 質素な朝食と女将さんは言っていたが、味は素朴で食材も凝った物を使っていないが、調理に手間隙が掛かっている。


 この宿は、当たりだろう。


 つくづく書店の店主は良い仕事しているよ。




 鍵を預け、様々な開いている店に寄り、時間潰しと探索者の必需品探しをする事にした。



 マジックアイテム販売店で、面白い物を発見。

 回復薬や魔石を使った魔具、休憩時使用する魔物避けの結界などの中に、迷宮の内部構造変化期を探知する魔具を見つけた。


 それは、手の平に納まる程度のコンパスに似た物体。受けの部分が真鍮になっていて、中身が透明度の高いクリスタルでできていた。中身は白青赤と3色に光るらしい。

 迷宮に入った時、3日以上先なら透明。3日前になると白に、2日前になると青に、一日前になると赤になるらしい。

 赤になった時には迷宮を出ていないと困る事になるだろうな。


 俺は迷宮の壁でサンドウィッチの具材になるのはごめんだ。


 ここでは回復薬、魔石式携帯コンロ(勿論名前は違ったがこれの方が分かりやすい)、魔物避け結界、迷宮内部構造変化期探知(コリュンバルバス)魔具を購入。


 これらが高くて、合計1万1700ソルもしたのだ。まぁ、回復薬と魔物避け結界は5回分程使用できるがな。回復薬は飲めば体内を、かければ外傷を治癒してくれる。



 探索者用の雑貨屋ではあまり目新しい物は無かった。大抵が今持っている物で代用が利く物ばかりだ。それでも買った物は頑丈なロープと3リットル入る皮の水筒だけだ。



 これらの道具が意外と嵩張るのだが、雑嚢は『道具袋拡張』のスキルが低くてもまだまだ入るようだ。

『道具袋拡張』は、俺の持っているスキルの1つで、名前のままの効果を発揮する。つまり、雑嚢の内容量増加だ。



 散歩をして暇を潰していたら9時半。そろそろギルドに向かおう。




 ギルドに居る探索者はそこまで多くなかった。これから潜る者は装備類の準備をしているのだろう。


「おはよう」


 受付に居るレナさんに挨拶をする。


「おはようございます、セージ様。今日は迷宮探索講習があります。いかがされますか?」


 まだギルドカードを提示していないのに良く分かったな。それに名字じゃなくて名前で呼んでくれてる。


「凄いですね。もしかして全ての人の顔と名前を憶えているんですか?」


「流石に全員の名前は憶えていませんよ。ここ3日、初心登録者はセージ様しかいらっしゃらないので、憶えていただけです」


 そんな簡単そうに笑顔で答えてるけど、受付には他にも沢山の人が来るだろうに、良く憶えていられるものだ。


「それでも凄いですよ。

 それじゃ講習の受付をお願いします」


「はい。ギルドカードをお願いします」


 ギルドカードを受け取ったレナさんは、カードリーダーみたいなのに挿入する。

 微かな魔力反応の後直ぐにカードが吐き出される。


「受付完了しました。右手カウンターの奥に扉があります。その4番目の部屋に入って下さい」


「了解。ありがとう」



 指定された部屋は、教室を縮小した様な部屋だ。机は無いが、イス5つが2列並んでいる。


 俺は前の列の真ん中に座り、講師を待つ。



 10時になり現れたのは、ギルドの職員服に身を包んだ体格がシッカリした男性だ。左手が肘から先が無い様に見えるので、元探索者だったのだろう。



「どうやら今日はお前1人の様だな。

 これから2時間は、迷宮探索に必要な知識を学んでもらう。シッカリ理解し、自分の糧にするように。

 ではまず、ステータスの事から話していくぞ。ステータスに表示されてる――――」



 行き成り始まった講習に遅れず付いていく。


 講習内容が長かったので、知っていた事を除いて纏めてみた。



 レベルとは――

 魔物を倒した時に出てくるエネルギーは魂で、それを吸収できる量が経験値となる。拡散無く取り込めばそれだけ早くレベルを上げる事ができる。

 同じ魔物の魂は、取り込みすぎると吸収量が減っていき、最後には得られなくなる。効率的にレベルを上げるなら、吸収量が減ってきた段階で他の魔物の魂を得る為、次の階層に移動するのが良いらしい。

 その段階まで来ていると、次の階層でもレベル的には問題無い。

――との事。



 パラメータに表示されている能力数値は、大体一般人で12らしい。

 これは迷宮に来る前の人の平均で、それまでに鍛えていた人は大幅に上昇しているらしい。昔に、修行に修行を重ね30もの数値を出していた人がいたとの事。


 すみません。俺超えちゃってます。


 レベルが上がると、このパラメータが上昇する。その値と何が上がるのかは、その人の資質や、運も関係するらしい。

 職業が変わる時にも、その職業に合ったパラメータが上がる。



 職業とは、白の迷宮に挑む者は皆『縛られぬ者』となっている。

 これは、レベルが上がっていくとパラメータにも影響するが、戦士や剣士、商人や政治家等といった様々な職業に転職できる。

 その職業は、確認されただけでも82種もあるらしい。

 転職するとレベルは1に戻るが、パラメータはそのままに。更に職業によってパラメータボーナス値まで付く。

 第1次職に転職すると、次の青の迷宮を探索する事が出来るようになる。これ以降白の迷宮には潜る事ができなくなる。青の迷宮で第2次職に転職すると赤の迷宮へ。この時、第1次職の時と同じ様にレベルが1なる。赤の迷宮で次の第3次職に転職すると、今までとは違ってレベルが1に戻らなくなって、職業ボーナスが付くだけらしい。迷宮もそのまま赤の迷宮に潜れるし。


 第1次職はレベル20で、第2次職はレベル70で、第3次職はレベル200で転職可能になる。高レベルで転職する者はパラメータの能力地が高くなる事と、新たなスキルを手に入れるチャンスが多くなるだけで、特殊な職になれる訳でも無い。ただ、そのレベルの差分ほど能力値は上がっているから長期的に見れば強くなるだろう。

 しかし、青の迷宮後半以降は能力値より技量が高い者ほど強いと見なされるらしい。その所為で白の迷宮ではレベル20になった者からさっさと転職していく。


 そして、戦闘職で無い商人や政治家、船乗り等といった職業は、第2次職が用意されていない。戦闘職だけが第1次職で選んだ職業の派生や、ランクアップである第2次職に転職できる。


 武具等は、その職業に合った物を装備しなくても良いらしく、魔術師なのに槍をメインに使っているフルアーマーの探索者もいるみたいだ。ただし、職業に合った武具は扱いやすさに補正が掛かるらしくて、重戦士がフルアーマーを装備すると重さが何割か軽減されるらしい。



 迷宮の階層は、白の迷宮で50階層。青の迷宮で150階層。赤の迷宮で600階層もある。

 青と赤の間で何が起きたのか分からないが、赤の迷宮を第2次職だけでは潜り続ける事は無理なんだろう。


 迷宮の階層は分かっても、一番奥まで降りた者はいないらしく、何階層あるか分かるのも神の啓示があったので判明したそうだ。

 白の迷宮で言えば、40階層から敵の強さと数が桁外れになるらしく、探索者が40階層途中で引き返す事になって以来、それより深く潜る者はいないらしい。


 更に、レベルで上がった分のパラメータが、転職してレベル1になっても適応されるようになる。そして、魂が体に適合するよう作り変えるのだ。それは耐え難い苦痛を味わうらしい。

 昔、上記の40階層に降りたレベル39の探索者が、転職の激痛に耐えられなくて死んだ。その事から、転職可能レベルを超えたらサッサと転職するようにもなったみたいだ。


 どの階層で戦うかの適正は、自分のレベルの前後3階層分が良いらしい。腕に自身のある者は5階層降りても行けるらしいが。

 その事と、他の迷宮に潜っている者の状況から、迷宮での最大レベルがそれぞれの階層と同期してるみたいだ。白の迷宮だと最大50レベル。青の迷宮だと最大150レベルといった具合に。



 魔物を倒した時に出てくる道具は、その魔物から取れる素材か、魔物の力量に合った魔石が手に入る。

 魔石は魔力回復用のアイテムとして使用可能だし、触媒や魔具の核としても使えるので、換金アイテムとしては良い材料となる。


 魔物を倒した後に少々時間を置いても他に戦闘が起きる気配が無く、周囲の安全が確保されると、戦闘の初めから最後までの状況に応じて神から祝福が与えられる。祝福にはスキルや能力をくれる時もあるが、武具やマジックアイテム系の物をよく与えてくれる。大抵は経験値獲得量の上昇らしいが。


 与えてくれる祝福の規模は、神の趣味趣向に依存する。


 例えば、周囲を取り囲む自分より強い魔物に、傷つきながらも一歩も引かずに、仲間達と立ち向かうとする。これは、自身よりも強い敵に立ち向かう姿を見るのが好きな神と、取り囲まれても切り抜けようと奮闘する姿を見るのが好きな神と、怪我にも負けない姿勢に感心する神と、仲間を信じて力を合わせる信頼を良いモノだと感動する神達を合わせた量の祝福を、均等に分け与えるようだ。

 1回に倒した魔物の数が多ければ祝福も増えるみたいだ。


 この事や、魂の獲得で面倒な事が起きた。苦戦している探索者がいた時に、何も考えずに手助けをすると、祝福や経験値が分けられてしまう事だ。

 当然、助けられた人は「余計なお世話だ」と言いケンカになる。

 だが、本当のピンチになっている人がいた時、無視するのはあまり良くはない。

 だから、苦戦している人を見たら、まずは本当に助けがいるか状況の確認をする事だ。それから声を掛け、本人に聞く事が大切だ。自分がその状況に追い込まれた時は、自分から声を掛けるのも良いだろう。



 最後に、この迷宮に挑む探索者は皆、魔物を倒して得る事のできる魂の影響で、魂を得れば得るほど寿命が延びて、老化が止まるらしい。

 これはゲートキーパーの世界でもそうだったが、この世界では魔物の魂を得る事が不老に繋がるのだ。

 この世界で頑張り、より多くの異世界を見に行けるように頑張ろう。



 他にも色々と話して貰ったが、取り敢えず必要な事はこれで終わり。2時間経過したので、講習は終了した。




 講習の話を聞いて、やりたい事が出来た。



 それは、白の迷宮の完全攻略だ。つまり、レベルは50、迷宮も50階層へ行く。この2つだ。


 白の迷宮は他の探索者と共同で赴く事はあるが、実際は、1人で攻略する事を前提に出来ているらしい。仲間と行けばより安全に攻略できる仕組みだが、40階層までは1人でも問題無いらしい。

 40階層以上は明らかに魔物の強さが変わるので、攻略は無理そうに思えるが、俺はこれを攻略したいと思ってしまったのだ。


 俺は運が良い事に、パラメータ上では他の探索者より優位に立っているし、それに見合う修行と戦闘の経験も積んでいる。

 レベルの方は、修行中に魂に攻撃を食らい激痛を味わった事もあれば、体がバラバラになる様な衝撃を食らった事もあるのだ。転職も何とかなるだろう。

 やる気と気合さえ有れば、こなしてみせよう。




 講習をしていた部屋から出て、クエストボードへ向かう。

 折角迷宮へ向かうので、簡単なクエストでも受けておこうと思ったのだ。


 クエストボードの前には、朝には居なかった探索者の人々が溢れかえっていた。通路もボードも広々としているのだが、人の数の方が多いのでどうしようもない。


 クエストを受注するには、ボードに書かれた縦横の数字と文字の組み合わせをクエスト受付カウンターで言えば、クエスト受注人数を超えていなければ受ける事ができるのだ。


 ボードから1枚のクエスト用紙を確認した。内容は『白の迷宮の中層までで取れる生き物の皮なんでも。1枚10ソルから100ソルで買い取ります』といった、常時受け付けクエストだ。

 これは長期間にわたって依頼を募集する時に使う物らしい。だから1度でも依頼物を渡せば、それからは何時クエストを終了したくなっても、やめる事ができるのだ。



 これを受けていこう。

 クエスト受付カウンターで、クエスト番号とギルドカードを提示すれば受付完了だ。



「すみません、白の迷宮クエストの"カム―3"をお願いします」


 カウンターにも人が沢山並んでいたので、少々時間が掛かかり7人待ちでギルド職員に話しかける事ができた。


「ギルドカードをお願いします」


 ギルドカードを渡すと、クエスト内容が書かれている幾つものファイルから1つを取り出し、"カム─3"のクエストを探し出す。


「あぁ、これですね。クエスト内容は、

『白の迷宮の中層までで取れる生き物の皮なんでも。1枚10ソルから100ソルで買い取ります』

 ですね。こちらで宜しいですか?」


「はい。それで合っています。お願いします」


「確認しました。こちらのクエストは期限が決められていません。毎回持って来られても、纏めて持って来られてもどちらでも構いません。獲得された素材は、ギルドの鑑定士の所までお持ちいただき鑑定後、証明書持参でこちらのクエスト受付カウンターまでおこし下さい。

 条件を満たしていましたら、品物によって、クエスト依頼者より決められていた金額をお支払いします」


「分かりました」


「ギルドカードをお返しします。セージ様のご活躍を期待しております」


 アッサリ終わったな。


 さて、昼飯を食べに行くか。




 今回は、これから本格的な迷宮探索を始めるので、あまり凝った物を出す店には行かない事にしていた。


 手早く出してくれる店を選び、サッサと食事を済ませる。



 迷宮の様子や講師の話から、どの迷宮も始めの2階層までは簡単に倒せる魔物しか居ないようだ。


 あまり勢い良く攻略すると面倒くさい事態になりそうだから、手加減もしないとな。



 さぁ、行こう。


今思ったが、戦いながらそのつど説明を付け加えて行けばよかった。

書いている時は、そんな事を中々思いつかないものだ……。


色々一度に詰め込もうとするからこうなったのかな?

気を付けないと。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。