表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
秘密組織『ルース』   作者: 日々レイオ
第2章 名古屋獣人化編
23/23

秘密23 物体

獣人化はルースの薬で治され命を落とした者はいなかった。しかし悪物(あくぶつ)が解き放たれたことで多くの死者が出た。街は破壊され現在は復旧工事が行われていた。







そんな中、(あんず)は何やら研究に追われていた。そしてその事で話があると恭也(きょうや)蓮介(れんすけ)鈴蘭(すずらん)翔太(しょうた)そして尚人(なおと)が呼び出された。


「はぁ……趣味が悪いとしか言いようがない……」


「どういうことですか?」


研究用白衣を着た杏はいたたまれないような怒っているような顔をしていた。


「聞きたい? 聞いたらきっと後悔するよ」


「……それでも……聞かせてください……」


「…………………この前遭遇した鰐型悪物を詳しく調べてみたの……この悪物………………っ…………()()()だった……」


「…………えっ……」


「元人間と言っても正確には死体を利用してるってこと……DNAが一致した……攻撃しなかったのはやっぱりその子の母親だったから……………しっぽに引っかかっていたヘアゴムはその子の母親が手作した世界に一つだけのもの……事故で死んだと思っていたら死体はいつの間にかすり替えられていた……」


「俺たちは……」


「アタシたちは知らないうちに死んだはずの人間を殺していたってことだね……しかも最悪なのは純粋な悪物と元人間の悪物が混ざってるってこと……はぁ………悪物……悪用されてしまった物体ってことか……」


「杏……元人間ってことは悪物ってやっぱり……」


恭也と鈴蘭、翔太が信じられない顔をしている。蓮介は目線を逸らし、尚人は手を力強く握っていた。


「うん……自然に存在なんてしてない……創られて、放たれてる……作ったやつの趣味最悪だよ……今回の獣人化は少量の摂取と早めの対処でなんとかなったけど……今度はそういう訳にはいかなさそうだね」


「…………………今回の事件で国は大慌てだ。三大都市の壊滅的被害。そして死体の再利用……これを受けて今遺骨や死体の確認が進んでいる…………と言っても結果を待つしかないから僕たちはお疲れ様会でもするか!」


「尚人天才ー! やろやろ!」


(……ほんとマイペースな部隊だな……)








「名古屋部隊に所属する皆の衆! ドリンクは持ったかい?! じゃあ! 乾杯ー! &おつかれーー!」


大食堂では名古屋部隊に所属する多くの隊員が集まっていた。杏の乾杯の合図とともに料理が運ばれ、悪物との戦いとは比べられないほど楽しんでいた。


「ひょうへんはい……これ……たべまふ?」


「翔太……食べ終わってから喋りなさい……あと皿に盛りすぎ……」


「……だって! これものすごく美味しいんですよ! 食べないともったいないないです! ほら! 先輩もどうぞ!」


恭也にピザを手渡す。受け取った恭也は仕方ないといった様子で口に運んだ。


「…………美味しい……」


「ですよね! チーズがめちゃくちゃ美味しいんですよ!」


翔太が持っていたピザを口に運ぼとすると横から伸びてきた手に手を動かされピザが食べられてしまった。


「………うんうん、結構美味いな」


「…………師匠! それオレのピザだったのに!」


「ごめんごめん、お詫びにさっき出たばかりの新作のピザをあげよう」


「いいんですか?! 師匠! ありがとうございます!………美味しい! は?! 新しいピザが出されてる! 俺取ってきます!」


翔太は取り皿を持ち駆け足でピザコーナーへと行ってしまった。


「あいつ……どんだけ食べるのよ……」


翔太が離れたと同時にグラスを持った鈴蘭が現れ、恭也の向かいの席へと座った。


「まぁまぁ食べ盛りですから」


「前も食べすぎて動けなくなってたじゃない……はぁ……」


「鈴蘭先輩」


「な、なによ……」


恭也が話しかけた途端鈴蘭は顔をほんのりと赤らめもじもじとしていた。


「改めてあの時ありがとうございました」


「いや、別に………当たり前のことしただけだから……」


「それでも感謝しかないです。この恩は絶対返します」


「恩…………………じゃあさ……明後日…………みんなでプール行かない?」


「プールですか? 俺はいいですけど……蓮介は?」


「俺はちょっと用事あるからパス、翔太は空いてると思うぞ」


「じゃああたしと杏、あんたと翔太で行きましょ……」


「はい、もちろんです」


恭也が承諾したあと鈴蘭はほんのりと顔を赤らめて逃げて行った。それを見た恭也は首を傾げ。蓮介はにやにやしていた。


「お二人さん楽しんでる?」


鈴蘭に代わり訪れたのは杏だった。


「杏先輩」


「恭くんやっほー! れぇくん今日もイケメンだね!」


「はいはい、ありがとうございます」


「やぁーん、冷たいところもかっこいい!」


「……」


「苦虫を噛み潰したよう顔もかっこいい! …………とまぁ周りにはアタシとれぇくんしかいないみたいだから……………アタシたちとお話しよっか」


(なんか…………こわ………)


「そんな身構えなくても大丈夫だって! …………………決心はできた?」


「…………はい……」


「恭也、無理はしなくていい」


「無理はしてない……ほんとに大丈夫だ」


「……じゃあ教えてよ………恭くんが怖がってた秘密……あ、でも待ってアタシから言った方が公平か……じゃあアタシから話すよ……」


足を組んでいた杏は足を戻し、真剣に話し始めた。


「アタシ、暗殺一家の娘なの」


「……暗殺……」


「そう……産まれた時から殺しの練習………訓練として何回も人を殺してる………アタシにとってそれは当たり前のことだったから………どう? 引いた?」


「引いたというより……それ、俺たちに話しても大丈夫でしたか?」


「にゃはは! 大丈夫! アタシは恭くんとれぇくんが秘密をばら撒かないことぐらいわかってるから………恭くんを信じて話したんだよ」


「……俺を信じて……」


(……なんだろ…………信じられるってこんなに嬉しいことなんだろ……)


「次は恭くんの番だよ」


「はい………俺は………」






最後まで読んでくださり本当にありがとうございます。

しばらく休載します。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ