八尺様って案外可愛いかもしれないよね?どうせ死ぬなら!!!
初めて書くものです
夏休み、僕はお爺さんの住む田舎へと来ていた。そこは近くにコンビニもないような、『これぞ田舎!』というようなド田舎で来る途中でお地蔵さんなんかも見かけた。
こんな田舎ではあるけれど、都会慣れしている僕からしてみればちょっと不便ではあっても澄んだ空気に綺麗な川、大きな畑など都会にない新鮮なものが多くありとても充実していた。
そんなある日のこと。田舎に着いて数日は旅の疲れを癒したり、お爺さんや近隣の方たちとの挨拶でなかなか見て回るとこの出来なかった。だから多少落ち着いてきたから田舎を見て回ることにしたんだ。
綺麗な川、そこを泳ぐ川魚たち、草木の茂った青々とした山、それを背景にした民家。
人っ子一人いない垣根道なんかでも綺麗に見えた。けれどそこで目を疑うようなものを見たんだ。
垣根道の曲がり角、垣根を超える大きさの女性がいたんだ。しかも、「ぽっぽっぽ」って言って、つばの広い帽子に白いワンピースを着てる。
完全に八尺様だ!って思ってびっくりしたし、八尺様の話も知ってて怖くもなった。
しかし、しかしだ。今時八尺様ってネットで調べてみると可愛いイラストや漫画もまぁまぁ出てくる。だからワンチャンあると考えた。考えてしまった。
別にこのまま死んでしまうならどんなか見てみたいと!!!
僕は追いかける。八尺様おっきいし、ぽっぽ言うし、田舎だから建物も少なくうるさくもない。
そして八尺様に追いつくと
「八尺様!八尺様ですよね!」
と声をかけたんだ。運命のとき!八尺様の素顔がついに!!
……あぁ、なんてことだ……
……超美人……
そう超美人!!腰に届くほどのストレートな黒髪ロングに小さな顔(2.4mの体にしては)とぱっちりとしたお目目!表情があまり変わらないけどぽっぽ言ってる口などからちょっと天然なお姉さんみたいな感じになってる!しかも巨乳!大事なことだから2回言うけど巨乳!!!
……えぇ、ちょ、ま、えぇ…超好み
「…………………」
「ぽっぽっぽっ」
八尺様のぽっぽっぽっと言う声だけが響く。そう僕はコミュ障、声をかけたはいいけどガチの美人で自分の好み、声が喉から出ない。
しかし、またしても思ってしまった。
『どうせ死ぬならはっちゃけてやろう、心のままに欲望を解き放とう』と。思ったからには即実行!意を決して僕は言う
「一目惚れしました!好きです付き合って下さい!」
「ぽっぽっぽっ」
「あなたはきっと僕を殺すのでしょう、けれど殺すならせめて一週間いや、一月待って下さい!そして僕を殺すまでの間あなたと共にいさせて下さい!!」
「ぽっぽっぽ………ぽ?」
「一目惚れは薄っぺらく感じてしまうかもしれませんけどホントに好きになったんです!好きです!好き好き好き大好きです!何度でも言います好きです!ですのでどうかほんのひと時でもいいから貴方のそばいいさせてもらえませんか?」
「ぽっ…ぽぽぽぽ////」
最初は不思議そうにしてた八尺様もだんだん恥ずかしそうにし、最終的には首を縦に振ってくれた。これで僕は一月で死ぬ身とはいえ自分好みなカワイイ彼女ができた。
ここまでくると僕は自分がコミュ障だった事実を無理矢理忘れて彼女との親交を深めるために色々な話をした。
まず、彼女は喋らない。喋れないではなく喋らない。喋ろうと思えば喋れるけど声が聞く人の身近な人の声になってしまうそうだ。自分の声がお爺さんみたいな声と思われるのが嫌なそう。カワイイ
だから質問をする形を基本としてたまに文字を使っての会話をした。
次に名前、名前はあったそうだが、長いこと呼ばれもしなかったため忘れてしまったよう。僕が名前をつけることとなり「栄ちゃん」となった
そして栄ちゃんの好きなことや嫌いなこと、どこに住んでるかを聞いたり、この一月をどう過ごそうかを考えたり。
そうこうしているうちに日は沈みその日は家に帰った。栄ちゃんに着いていくにも準備や挨拶もいる。
この一月を栄ちゃんとどう過ごすかを考えるだけで時間は進んでいく。本当にどうなっていくのだろう。予定通り一月で死ぬのか、はたまた栄ちゃんも思ったより本気になって期間が一月二月、ましてや一年十年と増えていっていったりするのだろうか?
そんなことを考えていたけれど考えても無意味なこと。明日会う栄ちゃんに想いを馳せて眠りについた。
思いついて咄嗟に書いたので設定がガバいかもしれません。最後の方はなかなか思い付かず変な形で終わってるかもしれないことを謝ります。すみません
この後の展開は考えてないので各々で妄想してみてくれると嬉しいです。また、こんな展開面白そうだよってのやこういう書きたのがいいよってのがありましたら教えてくれると嬉しいです。
初めて書くこの作品を読んでいただきありがとうございました。