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18禁惑星ちきゅきゅ  作者: yutaka
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第6話 女性性の覚醒

小説【18禁惑星ちきゅきゅ】第6話 女性性の覚醒


イタオ「高橋君から聞いて興味を持ったということは、ゆきこちゃんも宇宙船の原理について学びたいのかい?」


ゆきこ「いいえ。私はお料理を学びたいの。宇宙人がどんな物を食べているのか興味あるし」


イタオ「そうか〜 分かった! でも食べ物自体は、ほとんど同じ物を食べているよ。でも製法やその他はかなり異なるけどね」


ゆきこ「うん! じゃあそれを学んでみたいわ!」


イタオ「よし! じゃあ、ゆきこちゃんの都合の良い日に連れて行ってあげるよ。でもちゃんと保護者の承諾を得てからにしてね」


ゆきこ「うん! 分かった」


………………


当日…


ゆきこ「お待たせ〜 何を持っていけばいいのか分からなかったから、とりあえずエプロンだけ持って来たわ!」


イタオ「うん! それで充分だよ! 必要な物は全て向こうにあるからね」


イタオ「では、出発しよう」


イタオは宇宙船を可視化させた。


ブオーン


ゆきこ「わ〜 スゴい! カッコイイ♪ 高橋君の言っていた通りね!」


ズラ子「そういえば、高橋君もかなり宇宙船には興奮していたわね(笑)」


ゆきこ「高橋君が言っていた周波数調整の部屋に入ってみたいわ。とても気持ちいいんでしょ?」


イタオ「うん! ではそこの小部屋に入ってごらん。入ったらジっとしてるだけでいいからね」


ゆきこ「は〜い♪」


………………


ゆきこが、部屋から出て来た。


ゆきこ「あぁ なぜか涙が止まらないの… 何この感覚… 全てが1つに繋がっていて、全てが愛で出来ていることが感じ取れるわ! そして神の正体も分かったわ。全てが神様の創造物だったのね… なんて素敵なの! あぁ言葉では表現出来ない…」


ゆきこは、興奮を抑えられないようだ。


イタオ「覚醒体験は、1人ひとり異なるからね〜 特に女性の覚醒は男性の約8倍、愛に満ち溢れるというデータもある。その周波数に慣れるまでは、興奮は収まらないかもね(笑)」


30分後…


ゆきこ「あぁ だいぶ落ち着いてきたわ… ありがとう… こんな素敵な体験をさせてくれて… これだけでも来た甲斐があったわ… 全てが愛だったのね… 全てが神だったのね… 全てが私だったのね…」


イタオ「うん! その通りだよ! その全ての一時的な状態に、様々な名前を付けて分けて呼んでいるだけなんだよ。覚醒するまでは、別物に見えてしまうからね。でも本当は現実というものは存在しない。在るのはたった1つの粒子だけなんだ。その粒子が無限大の速度で飛び回り、全てを同時に存在させている。過去も現在も未来もね… そして人も動物も植物も、その他全てもね… 我々の世界では、それを【神の粒子】と呼んでいる」


ゆきこ「神の粒子?」


ズラ子「うん! 全てはその神の粒子の、いち表現に過ぎないのよ。 それが分かれば、もう競争も対価も、犯罪もその他全ての愛から遠い行為はしなくなるわ」


イタオ「人生に起こる出来事は、全てそこに気付くための出来事なんだよ! だから様々な気付きを促す出来事や出会いがあるんだよ。そこに気付くと、全てに感謝出来るようになるんだよ…」


ゆきこ「あぁ 今なら分かる気がするわ… とっても不思議ね… 全てが奇跡だったのね… 全てが神のギフトだったのね… あぁ また興奮してきた… 涙が止まらないわ…」


ズラ子「ゆきこちゃんが落ち着くまで、出発は待った方がいいわね」


イタオ「うん。そうしよう」


ーーーーーーーーーー


ゆきこ「あれ? 私いつの間にか眠ってしまったみたい…」


イタオ「おはよう(笑) 目が覚めたら早速出発しようか」


ゆきこ「うん!」


イタオは宇宙船を浮上させた。


……………………


ゆきこ「わ〜 スゴイ! 飛んでる〜 今私がUFOに乗っているなんて信じられない!」


ズラ子「ちきゅきゅの飛行機みたいなものだけどね(笑) 違いは、形と飛行原理くらいのものよ」


ゆきこ「これで人をアブダクションして、人体実験とかするの?」


イタオ「しないよ(笑) そういうのは一部の宇宙人がやっているだけだから」


ゆきこ「冗談よ(笑) イタオ君たちが、そんなことをするはずないもんね」


イタオ「オレたちがするとしたら、ユーモアのあるイタズラくらいのものだよ。ハハハ…(笑)」


ズラ子「さぁ 着いたわ。降りましょう」


………………


昇降口が開くと、ゆきこは一番に降りた。


タッタッタッ…


ゆきこ「ん? ここ本当にノーテンキ星? コンビニもあるし、ファミレスまであるわ…」


イタオ「うん! 本当よく似てるよね(笑) 違いは、全てが無料でセルフサービスということくらいかな〜」


ゆきこ「全てが無料? じゃあタダで持っていってもいいの?」


ズラ子「もちろんよ! 何か欲しい物があれば行って貰ってくればいいだけよ。とってもシンプルでしょ。でも私たちはコンビニとは呼ばずに、集配所や配給所と呼んでいるけどね」


ゆきこ「わぁ 素敵〜 じゃあ私は料理が好きだから、ファミレスで食べてみたい!」


イタオ「了解! ではそこのファミレスに入ってみようか」


……………………


ロボット店員「いらっしゃいませ」


ゆきこ「わぁ かわいいロボットさんね❤」


ズラ子「うん。技術的には人間そっくりに作れるけど、あえてカワイイ感じのロボットにしてあるのよ。でないと人間と見分けが付かなくなってしまうからね(笑)」


3人は席に座った。


イタオ「はい! これがメニューだよ。食べたい物のボタンを押すだけで運ばれて来る」


ゆきこ「わぁ〜 和食も洋食もあるし、中華料理まであるのね!」


ズラ子「うん! 私たちもちきゅきゅのお店のメニューを初めて見た時は驚いたわ(笑)」


ゆきこ「私は色々食べてみたいから この御膳料理にするわ!」


ズラ子「私パフェ」


イタオ「オレはケーキ」


………………


ゆきこ「あぁ 美味しかった♪ 今度は作るところを見たいわ!」


イタオ「では、厨房に行ってみよう!」


……………………


ゆきこ「厨房といっても、機械が少しあるだけなのね…」


イタオ「うん。お店の料理は、ほとんどフードレプリケーターで作るだけだから、調理器具は要らないんだよ」


ゆきこ「ええ〜 じゃあこの星では、お料理はしないの?」


ズラ子「するわよ。一応はレプリケーターでひと通りの食べ物は作れるけど、やっぱり人間が作った方が愛のエネルギーが乗るから、美味しくなるのよ」


ゆきこ「愛のエネルギー?」


ズラ子「うん。自分や誰かを喜ばせるために作る料理は、自然と愛がこもるものなの。これは機械には出来ないからね」


ゆきこ「なるほどね〜 なんか分かる気がする…」


ズラ子「食べる人の顔を思い浮かべ、喜んでいる時を想像し、その人の口のサイズや今必要としている栄養素を考えながら作るの」


ゆきこ「やっぱり料理の秘訣は愛なのね❤」


ズラ子「うん!」


ゆきこ「和食があるのなら、最初は和食を学びたいわ!」


イタオ「了解! ではまずは出汁の取り方から始めようか。出汁の基本はイノシン酸とグルタミン酸の複合効果を引き出すのが目的。2つの異なるタンパク質を混ぜることで味や香りに深みやコクや奥行きが出て来るんだよ。更にナンタラカンタラ……」


ゆきこ「私、難しいことはよく分からないの…」


ズラ子「なら、私が教えるわ! 男は理屈っぽいから、何でも難しくてしまうからイヤよね〜(笑)」


ゆきこ「アハハ… ホントよね〜(笑)」


ズラ子「終わるまでイタオは、どこかに行って時間でもツブして来なさい(笑)」


イタオ「うぅ… 2人してオレを仲間外れにする… … グレてやる…(笑)」


ズラ子/ゆきこ「イタオがスネてる! ヾ(*´∀`*)ノキャッキャ」


ーーーーーーーーーー


ゆきこ「今日はどうもありがとう(人´∀`) とても楽しかったわ♪」


イタオ「また行きたい時には、いつでも遠慮なく声を掛けてね」


ゆきこ「うん!」


イタオ「では、ちきゅきゅに帰ろう」


………………


その後、高橋とゆきこの2人の話しが広まり、徐々に留学希望者が増えてきた。


子供たちの好奇心溢れる純粋な心と、熱意ある説得が功を奏し、ついに親たちの頑なな心を溶かすことに成功した。


イタオ「やっぱり、まずは行動なんだよね! 行動は現実を加速させるエネルギーだからね。大人たちの説得なんて後回しでよかったんだよ」


ズラ子「ホントよね〜 どこまでも純粋に、真っ直ぐに突き進むだけでよかったのね!」


イタオ「子供の純粋さの完全勝利だ! ハハハ…(笑)」




つづく…


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