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18禁惑星ちきゅきゅ  作者: yutaka
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第5話 異星留学始まる

小説【18禁惑星ちきゅきゅ】第5話 異星留学始まる


参加者の多くは憤慨して帰ってしまい、交渉はモノの見事に失敗に終わった。


イタオ「父ちゃん、ゴメンよ… せっかく父ちゃんが集めてくれた参加者たちを怒らせてしまった… オレは父ちゃんの顔に泥を塗ってしまったよ…」


父「そんなこと気にするな! パンツにメンソレータムを塗られた時よりもマシだ! ガハハ…(笑)」


イタオ「ハハハ…(笑)」


ズラ子「キャハハハ…(笑)」


父「それに、一度や二度の失敗くらい、どうってことは無いだろう!」


ズラ子「父ちゃんも、ああ言ってくれていることだし、元気出しなさいよ!」


イタオ「オレはヘコんでなんか、いないよ。でも今度は別のやり方でいこうと思う」


父/ズラ子「別のやり方?」


イタオ「うん! 大人たちのルールに合わせた、まどろっこしいことはやめて、もっとストレートなやり方でいこうと思う」


ーーーーーーーーーー


ズラ子「さっき言ってたストレートなやり方って何?」


イタオ「大人たちの説得なんてしてたら、膨大な時間もエネルギーも無駄になる。だから、もう大人なんて無視して、直接ちきゅきゅの子供たちを連れて来ようと思う。もちろん向こうの親の承諾は必要だけどね」


ズラ子「いかにも、イタオらしいストレートなやり方ね(笑)」


イタオ「うん! 考えてみたら大人たちの許可や同意なんて要らなかった。そんなことよりも、まずは行動を起こすことが先。制度やルールは、後から勝手に出来上がるものだからね」


どこまでも真っ直ぐで、どこまでも純粋なイタオならではの結論だった。


ーーーーーーーーーー


イタオとズラ子は、早速ちきゅきゅに行き、みんなに留学の話をしてみた。


友達A「いいね〜 行ってみたい!」


友達B「楽しそう♪」


友達C「私も行く!」


その他の友達「ボクも!」「私も!」


イタオ「うん! みんなもきっと気に入ると思うよ! でも帰って親とよく相談してから決めてね」


友達たち「うん! 分かった! じゃあまたね〜 バイバイ」


………………


イタオ「やっぱり子供たちは、素直に興味を示してくるね!」


ズラ子「うん! イタオのようにストレート過ぎるやり方くらいで正解だったのかもね! フフフ…(笑)」


………………


その数日後…


友達A「イタオ… ゴメン… ママが行っちゃダメだって…」


友達B「ウチは宇宙人なんて、いるわけ無いって言われた… そんなの全部作り話だって…」


友達C「ウチは、そんな頭のおかしな子たちとは、もう遊んじゃいけませんって言われた…」


その他の子たちも、全員返事は同じだった…


イタオ「そうか… 分かった… でも気が変わったら、いつでも声を掛けてくれ! オレたちは、いつまでも待っているからね! ノーテンキ星への門は、ずっと開けっ放しにしておくから!」


………………


その日を最後に、彼らは誰一人近寄って来なくなってしまった…


きっと、親にそうキツく言われたのだろう…


ーーーーーーーーーー


それから数ヶ月間、2人は毎日のように通い続け、同じ場所で待ち続けた…


ズラ子「今日もちきゅきゅに行くの?」


イタオ「うん… 何度でも行くよ… オレはずっと待っていると約束したんだから…」


………………


2人は、いつもの場所で待っていると、1人の少年が声を掛けてきた。


少年「あの〜 僕のことを覚えてる?」


イタオ「もちろんだよ鈴木君!(ᵔᗜᵔ∗)」


少年「高橋だけど」


イタオ「う… ^^;」


ズラ子「( ´艸`)プッ。本当テキトーなんだから(笑)」


高橋「ボク、あれから何度も何度も親に頼んでみたんだ。そしたら、やっと行ってもいいって言ってくれたんだ!」


イタオ「゜+。:.゜おぉ(*゜O゜ *)ぉぉ゜.:。+゜」


ズラ子「ワーイᐠ(∗ᵔᗜᵔ∗)ᐟ」


イタオ「よく諦めずに説得を続けたね! 自分の心が折れない限りは、必ず最後は相手が引き下がるものだからね!」


高橋「うん!」


イタオ「君さえ良ければ、いつでもノーテンキ星に連れて行くよ」


高橋「では、今度の日曜日に連れてって♪」


イタオ「了解!」


………………


日曜日…


高橋「オーイ! ハァハァ… ゼーゼー あぁ疲れた…」


イタオ「おはよう! ずいぶんとたくさんの荷物を持って来たんだね(笑) それじゃ行く前に疲れちゃうよ。ハハハ…」


高橋「だって他の星が、どういう所なのか分からないからって水泳パンツとか、登山グッズとか、ママに色々持たされたんだもん(笑)」


ズラ子「きっと、よく気が付く優しいママなのね(*^^*)」


イタオ「では、宇宙船を可視化させるから驚かないでね」


ブオーン  


高橋「゜+。:.゜おぉ(*゜O゜ *)ぉぉ゜.:。+゜ 生でUFOを見れるなんて感激! ボクは前からUFOに興味あったんだ!」


イタオ「さぁ! 中に入って好きなだけ見てごらん」


高橋「お邪魔しま〜す おお! 見たことも無い計器がたくさんある!」


イタオ「うん! これは旧式の宇宙船だから、全て機械で作られている。でも新型はほとんどバイオコンピュータ式だから、機械的なものは付いてないんだよ。そこのイスに座って」


宇宙船は浮上を始めた。


イタオ「窓から景色を見てごらん」


高橋「おお! もう地上があんなに遠くなってる。やっぱりUFOって早いんだね!」


イタオ「早いというより、慣性モーメントを消すだけだから、物理的な法則に縛られなくなるんだよ」


高橋「???」


イタオ「全ての物質は振動、回転、循環をしているから、あとはそれの数値を増減させるだけで望む効果を得られるんだよ。物質化させたり、非物質化させたり、固体にも液体にも、気体にもプラズマにも出来る。その原理を応用して作られている内の1つが宇宙船というだけのこと」


高橋「つまり、宇宙船以外の様々な物も同じ原理で作れるということ?」


イタオ「さすが飲み込みが早いね! その通りだよ! 興味があるならノーテンキ星の宇宙船の工場に案内するけど」


高橋「うん! ぜひぜひ♪」


イタオ「了解! やっぱり留学は興味のある分野を見せるのがベストだよね」


ーーーーーーーーーー


イタオ「では、まずは周波数調整をするね」


高橋「周波数調整?」


イタオ「うん! 行く先の周波数にチューニングしないと、見ることも触ることも出来ないんだよ。今の君の3次元の肉体のままでは、3次元的な部分しか認識することが出来ない。ノーテンキ星は5次元世界だから、肉体を5次元化させる必要がある。今からそれを行うから、そっちの小部屋に入って。数秒で終わるし、痛くも痒くもないから安心してね」


………………


高橋が小部屋から出て来た。


高橋「おお! なんだか心が、とても洗い清められた感じ。それに思考もなんだかクリアになっている。しかも身体まで軽くなって、羽が生えたかのように感じるよ。これって不思議な部屋だね〜」


イタオ「うん! 今の君は5次元レベルの知性も、精神性も愛も理解出来る状態になっている。ちきゅきゅでいう悟りとか、覚醒とかいう状態。つまり、周波数で決まるんだよ。全ては周波数で出来ているからね」


ーーーーーーーーーー


イタオ「さぁ! 着いたよ 降りよう」


高橋「なんだか、ちきゅきゅとよく似た街並みだね〜」


ズラ子「そうでしょ〜 私たちは元々は同じ民族だから似たような街を作るのかも知れないわね」


イタオ「では、宇宙船の工場へ見学に行こう」


………………


イタオ「さぁ着いたよ。ここが工場だよ 中に入ってみよう」


高橋「わぁ〜 ずいぶんとたくさんのUFOが並んでるんだね〜」


イタオ「では、作っているところを見てみようか」


イタオは製造ラインに案内した。


イタオ「オレたちが今乗って来たタイプの宇宙船がこれだよ。機体を回転させて移動する旧式のタイプ」


高橋「宇宙船って回転して飛ぶの?」


イタオ「うん! 円盤状の物を高速回転させると慣性モーメントが減少されるんだよ。ちきゅきゅではジャイロ効果と呼ばれているやつだね」


高橋「あぁ、それなら聞いたことある。たしかに宇宙コマと同じ原理だよね!」


イタオ「うん! ここまでは、ちきゅきゅの技術で充分に作れるよ。あとは任意の場所の固有周波数を宇宙船とシンクロさせるだけでいい。つまり宇宙船って飛んでいるのではなくて、空間と同期しているだけなんだよ」


高橋「イタオの説明を聞いていると、なんだかとても簡単に作れそうな気がする(笑)」


イタオ「君さえよければ、覚えるまでここに通うといいよ。何度でも連れて来てあげるから」


高橋「うん! ぜひ頼むよ! 学校の勉強なんかより遥かに面白いよ! ((o(´∀`)o))ワクワク」


ズラ子「やっぱり好きなことを学んでいる時は、目が輝いてるわね!」


高橋「ねえ! イタオ! じゃあ新型の宇宙船の原理はどうなっているの?」


イタオ「新型はもっと簡単! まずは人工的に細胞を1つ作る。次に宇宙船の設計図をプログラミングしたDNAにあたるものを組み込む。あとはその細胞を培養するだけで、勝手に細胞分裂が始まり半生命体の宇宙船に成長する。つまり作るのではなくて、育てるということ」


高橋「おお! なんだか凄そうだね! ちきゅきゅの常識とは全く違うんだね。ハハハ…(笑)」


イタオ「ちきゅきゅの常識って航空力学のことかい? あれは覚えなくてもいいと思うよ。 あのやり方では宇宙進出は遠回りしてしまうからね」


ーーーーーーーーーー


その後、ちきゅきゅに帰った高橋は、友達たちにノーテンキ星でのことを話したらしく、興味を持った1人の女の子が話し掛けて来た。


女の子「イタオく〜ん! 高橋君から聞いたわよ! 私もノーテンキ星に連れて行ってほしいの〜♪」


イタオ「おお! もちろん大歓迎だよ! え〜と…」


イタオは、小声でズラ子に尋ねた。


イタオ「ヒソヒソ… ズラ子… この子の名前何だっけ?」


ズラ子「もう! 本当に忘れっぽいのね〜 ひろみちゃんでしょ!」


イタオ「いつでも連れて行ってあげるからね! ひろみちゃん!(ᵔᗜᵔ* )」


女の子「私ゆきこだけど」


イタオ「オイ! ズラ子!(笑)」


ズラ子「(;^ω^A テヘペロ」




つづく…


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