第19話 誰も従わなくなった時、権力の全ては無効になる
小説【18禁惑星ちきゅきゅ】第19話 誰も従わなくなった時、権力の全ては無効になる
イタオ「みんな〜! 今日はプリンからプレゼントを預って来たよ!」
みんな「わ〜いᐠ(∗ᵔᗜᵔ∗)ᐟ」
中を開けてみると、薄い円盤状で透明なガラスの板のような物だった。
みんな「これ、なんだろ〜 キャンディかな〜」
ズラ子「それは記録媒体よ。DVDのディスクのようなものね。【プレアデス解放物語】と書いてあるでしょ?」
みんな「ええ? じゃあプレーヤーが無くちゃ再生出来ないじゃん」
イタオ「それなら大丈夫! そのディスクに手をかざすだけで、頭の中で再生が始まる。でも額にあてた方が、解像度が上がり、より鮮明な映像になるけどね」
みんな「スゴイ技術なんだね〜」
イタオ「いや、そうでもないよ。ちきゅきゅの技術でも充分に作れる。でも作ってしまうと、DVDプレーヤーなどの再生機器が売れなくなってしまうからね。ちきゅきゅではお金が基準だから、プレーヤーの他にもいろいろと周辺機器を別売りにして、ワザとお金を使わせるように仕組まれているんだよ」
みんな「そうなのか…」
イタオ「うん! 技術的にはちきゅきゅも既に相当なモンだよ。ただシステムが旧態依然のままだから、便利な技術がありながら不便な状態にして売っているんだよ」
みんな「お金というシステムが、せっかくの便利な技術を台無しにしているんだね〜」
ズラ子「そうね… お金基準ではなくて、愛を基準にするまでは、どんな高度な技術が生まれても、真価をフルに発揮出来ないままね」
イタオ「じっくり観たければ、手か額にあてるだけでいい。脳に直接書き込みたければ、ライティングボタンを押すだけでいい。そのくらいのファイルのサイズなら5秒も掛からずに、脳に書き込まれるから。それで観たことと同じになる」
みんな「私はジックリ観たいから、今夜ウチで観るわ」
「ボクもそうする」
「俺もジックリ観たい」
イタオ「分かった。それじゃ今日はこれで。また明日ね〜」
みんな「どうもありがとう! また明日! (*´∀`*)ノ″」
ーーーーーーーーーー
翌日…
みんな「私、感動しちゃった〜」
「(o^-^)o ウンウン♪ カッコよかった〜」
「まさに英雄だよね〜」
イタオ「素晴らしい話しだよね。あのオルワン皇子が先日会った長老の過去生なんだね」
みんな「(o^-^)o ウンウン♪」
イタオ「プリンがみんなのために編集してくれたんだよ。なぜだか分かる?」
みんな「私は分かるわ! 本当に偉い人とは、どういう人なのかを教えるために送ってくれたのよ!」
ズラ子「この前の話しの脈絡からすると、きっとそうね!」
イタオ「肩書きや権力に依存している人は、それらを失った時には何も残らない。あの王族の人たちのようにね。でも本質的に素晴らしい人は、肩書きや権力があろうと無かろうと、素晴らしいままなんだよ。行動=その人の本質だからね。本質とは失うことも損なわれる事もないものだから」
みんな「だから人間性の低い人ほど、地位や肩書きに異常なほど固執するのね〜」
ズラ子「オルワンは、そんなものに依存せずに自分を貫いたわ。利己心など微塵も無く、民の解放に命をかけたの。それが多くの人の心を捉えたのね。勇気ある行動は、人の心を動かすからね。愛のある行動は、人の心を惹き付けるからね」
イタオ「尊敬とは、心から自然に生じるものだからね。オルワンのような人は、尊敬しろと言われなくても、尊敬せずにはいられないもんね。それを強制的に尊敬や崇拝させようとする脳天陛下のゴマすり作文の件は、あまりにも小さな人間のする事だということを、プリンは教えたかったのだと思う」
ズラ子「尊敬とは、人から強制されるものではないからね〜」
みんな「私、このディスクを他の子たちにも、観せてあげようと思う」
「ボクもクラスメートたちに、回してみるよ。きっと人の本質に気付くと思うから」
「私も回すわ! 大切なのは中身だという事を伝えたいからね」
イタオ「(o^-^)o ウンウン♪ それはいいことだね! 肩書きにビビッてヘーコラする時代は、いい加減に終わりにしなければいけないからね。それには1人ひとりが、僅かな勇気を出すだけでいいんだよ。でも、オレ的には一番観せたいのは脳天陛下だね! そして皇室を自主的に解散する勇気と度量を見せてほしい!」
ズラ子「そうよね〜 今のニポポンに必要なのは皇室ではなくて、皇室の無い国だものね。でも、もしもオルワンがちきゅきゅにいたら、解散を迫っているかもね(笑)」
イタオ「(o^-^)o ウンウン♪ 民から吊るし上げられて、恥をかく前に解散しなさい! なんて言っているかも知れないね(笑)」
みんな「アハハ… ꉂꉂ(ᵔᗜᵔ∗)(笑)」
つづく…