第14話 グダグダRPG
小説【18禁惑星ちきゅきゅ】第14話 グダグダRPG
冒険の日、当日の朝…
イタオ「では、今から出発するけど、冒険には危険が付き物だから充分に注意してね。現実は死んでも教会で復活したりはしないし、ケガをしても薬草やホイミでHPが回復したりはしないからね(笑)」
みんな「そのくらい分かってるさ! ハハハ…(笑)」
イタオ「それと、人の家に勝手に入って、タンスやツボの中にある物を盗ってはダメだからね(笑)」
みんな「それも分かってるってば! ハハハ…(笑)」
イタオ「それと現実にはモンスターもボスキャラもいないし、洞窟に宝箱なんて無いからね(笑)」
みんな「だから分かってるってば!(笑)」
イタオ「キノコ取っても、ファイヤーボールは撃てないからね(笑)」
「スター取っても、無敵にはならないからね(笑)」
「土管の中に入っても、別のステージに行けないからね(笑)」
みんな「もう、いいから早く行こうよ〜 ブ-ブ-ヽ((`ε´ ))ノ)」
みんなは待ちきれなくなり、イタオの悪フザケを遮った。
ズラ子「では出発するから、みんな宇宙船に乗って!」
みんな「は〜い♪ ワクo(´∇`*o)(o*´∇`)oワク
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ズラ子「ところで、どこへ連れて行くか決まってるの?」
イタオ「冒険初心者ばかりだから、最初はネルマラ渓谷にしようと思う。川の流れも緩いし、起伏も少なくて、危険も無いからね」
ズラ子「ネルマラ渓谷ね〜 あそこなら冒険というよりも、ピクニックになりそうね(笑)」
イタオ「うん(笑) 子供たちを危険な場所に連れて行くわけにはいかないからね。冒険の気分を味わせてあげるくらいでいいと思うよ」
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みんな「♪゜+.ゎィ(((*´’∀’)从 (‘∀’`*)))ゎィ.+゜♪」
「⁽⁽٩( ᐖ )۶⁾⁾ ₍₍٩( ᐛ )۶₎₎ワクワク」
みんなは待ちきれないのか、興奮を隠せないようだ。
イタオ「(  ̄ノ∇ ̄) ̄ー ̄)ヒソヒソ ズラ子… RPGっぽくするために、演出をしようと思うんだけど、協力してくれ」
ズラ子「なになに?」
イタオ「かくかくしかじか…」
ズラ子「ふむふむ… OK! 分かったわ!」
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イタオ「さぁ! 着いたよ。ここはネルマラ渓谷。今回の冒険の舞台だ!」
みんな「ふ〜む… 特に何の変哲もない場所だね。ちきゅきゅで普通に見かけるような渓谷だけど…」
イタオ「フフフ… みんなをここに連れて来たのには理由がある! この山には旧くからの言い伝えがあって、山の頂上にある伝説の大樹の根元には、なんと!どんな願い事でも叶う宝玉が埋められているのだ!」
ズラ子「イタオは、ノリノリで演技をしているわ… フフフ」
みんな「宝玉? ドラゴンボールみたいなやつ?」
イタオ「うむ… だが、頂上に辿り着けた者はいないし、無事に帰って来た者もいないという恐ろしい山なのだ!」
みんな「頂上に辿り着けた者もいなくて、無事に帰って来た者もいないのに、なんで宝玉が埋められていると分かるのさ?」
イタオ「う…(;゜д゜)」
ズラ子「イタオが急造でこしらえた作り話の矛盾に、早くもみんなが気付いてしまったみたいね…(笑)ボソッ」
イタオ「え〜と え〜と う〜んと… とにかく、そういう事にしてくれ… (;;゜;ё;゜;;)」
ズラ子「イタオは強引にシナリオを進めようとしてるわ…(´゜艸゜)プッ」
イタオ「では、みんなで頂上に行って宝玉を手に入れよう! レッツゴー!」
みんなはイタオの話に疑問を感じながらも、頂上を目指して歩き始めた。
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しばらく行くと、一本の吊り橋が見えて来た。
イタオ「みんな! 橋の手前に、なにやら立て札があるぞ!」
みんな「この橋、渡るべからずと書いてある」
イタオ「どうしよう! この橋を渡らないと向こう側に行けないぞ!」
みんな「なんでこの立て札は、二ポポン語で書いてあるの? ここはノーテンキ星なのに、おかしくね?」
イタオ「う… (;゜д゜))
ズラ子「(´゜艸゜)プッ また、バレてるし(笑)」
イタオ「え〜と え〜と う〜んと… とにかくこの橋を渡らないと向こう側には行けないのだよ(;:°;Д;°:;)」
ズラ子「また強引に進める気ね…フフフ(笑)」
みんな「これ知ってる〜 端ではなくて、真ん中を通ればいいんだよ。昔話によくあるパターンよね」
「うんうん。ただのダジャレなんだよね」
「ホントホント、誰が考えたんだよ。こんな幼稚な話…」
イタオ「(||๐_๐)il||li .。oஇ」
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山の中腹まで進んだところで、道を塞いでいる1人の老婆が現れた!
老婆「フォッフォッフォッ… お主たち、この先に行きたいのかえ?」
イタオ「はい! そこを通して下さい!」
老婆「どうしても通りたければ、ワシの出すなぞなぞを解いてみなされ」
●太郎くんのお母さんには、3人の子供がいます。長男の名前は一郎、次男の名前は二郎。さぁ! 三男の名前は何でしょうか?
みんな「そんなことより、ズラ子がいないんだけど!」
イタオ「オシッコでもしに行ったんじゃないかな… ハハッ(´∀`;)」
みんな「このお婆さん、声がズラ子にソックリなんだけど…」
老婆「∑(º∨º ;)ギクッ」
イタオ「と、とにかく、今はこの問題を解くことに集中しよう! (´∀`;)」
みんな「こんなの簡単だよ。太郎くんのお母さんと言っているんだから、答えは太郎くん」
老婆「正解! では通ってよいぞ! フォッフォッフォッ…」
みんな「こんな子供ダマシの問題なんてラクショーだよ。ハハハ…(笑)」
「ホントホント〜」
「こんなの、よくある引っ掛け問題じゃない!」
………………
みんな「あれ? ズラ子どこへ行ってたの?」
ズラ子「え〜と え〜と う〜んと… ちょっとトイレに行ってたのよ(´∀`;)」
みんな「さっきのお婆さんが消えてる!」
ズラ子「きっと、お婆さんもトイレに行ったのよ… ハハッ(^^;)」
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みんな「ボク疲れた〜」
「私お腹空いた〜」
「俺ノド乾いた〜」
ズラ子「じゃあ、この辺でお弁当にしましょうか!」
みんな「賛成〜♪」
ワイワイ… ヾ(*´∀`*)ノキャッ キャッ
一同が楽しくお弁当を食べていると、上から登山客が降りて来た。
登山客「やぁ! 皆さんは今からですか? 我々はもう頂上に登って、今降りてきたところです」
みんな「え? この山は誰も頂上に辿り着けた者も、無事に帰って来た者もいないんじゃ…」
登山客「いえいえ、この山はピクニックコースなので、普通にみんな昇り降りしてますよ」
イタオ「(;º;ㅿ;º;)」
ズラ子「あ〜あ… バレちゃった(笑)」
みんな「イタオ〜! どういうことなの? 話しが違うじゃないのよ!」
イタオ「みんな!スマンm(_ _;)m 冒険の雰囲気を味わせようと、コッソリ演出をしていたんだよ」
みんな「やっぱりね〜 おかしいと思ったんだよ」
「でも、イタオは私たちを楽しませようとしてくれたのよね。その優しい心遣いには感謝するわ。ありがとう(*´ー`*人)」
イタオ「ハハハ…(^^;)」
みんな「でも、無事に頂上に辿り着いて宝玉を見つけた後は、どうするつもりだったの?」
イタオ「そしたら、みんなの願い事を1つずつ叶えてあげるつもりでいたんだよ。ノーテンキ星か、プレアデスのテクノロジーを使ってね」
みんな「ええ〜? \(⊙⊙;)/」
「なんだよ〜 それなら、騙されたフリをしていればよかったわ…」
「ホントホント…」
「な〜んだ… ガッカリ〜」
ズラ子「フフフ…(笑)」
みんな「じゃあ、今までのはリハーサルという事にして、もう一回初めからやり直そうか!」
イタオ「もうダメ!(笑)」
ズラ子「また来ればいいわ」
イタオ「さぁ! 帰ろうか。 ん? ズラ子、もう老婆のメイクは落としてもいいぞ」
ズラ子「してねーよ!(笑)」
みんな「(´▽`) '`,、'`,、」
つづく…