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誰?
「っ!?」
いきなり人が出てきたので驚く僕だったが、相手の方もこちらと同じく驚いている。
あくまで予測だが、コイツも僕と同じ状況下なのだと思う。
まぁ、いつまでもにらみ合っていても事は進まないので話しをしなければ。
「君も気がついたらここにいたのか?」
「…ええ、そうですけど………あなたも?」
「ああ、そうなんだ…
——そして、僕達がお互いの事とかを話し合って(とはいえ少しだけど)分かったのは、名前が小野 紀葉と言う事と、この娘も気づいたら暗い部屋にいたらしく、丁度出てきた所に僕がいたそうなのだ。
「ところで、あなたの名前は…?」
「ああ、ゴメン、忘れてた。僕の名前は春海 景だ」
まぁ、変な名前かもしれんが特に気にしないでくれ、ってか突っ込まないでくれ。
そんな感じで僕が他の扉にも何かあると思って、扉を開けようとした瞬間に、後頭部に激痛が走った。