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地獄の始まり
気がついたら僕は真っ暗な部屋にいた。
まぁ、気がついたら、というよりは気が覚めたらと言う方が正しいのだろう。
そんな僕がいるこの部屋は何処なのだろうかなどということ以前に誰がやったのかという疑問が頭をよぎる。
僕が何者かによって気を失わされている間にここに運ばれてきたというのが妥当な考えだろう。
だが、僕にはそんなコトをされるような心あたりはない。
おそらくは、無差別にやったのだろう。
そして運悪く無差別という運命のクジ引きでハズレを引いたのが僕だ。
まぁ、そんなことばかり考えていても事は進まないので部屋に一つだけあった(あまり広い部屋ではなかったのですぐ見つかった)ドアを開けてその先の部屋へ入るとまた部屋があった。
(まぁ、これで外に出れたら苦労しなかったのだが)
唯一最初にいた部屋と違う点は明るいという所と、大きなモニターがある所だ。
それに、その部屋は意外と広く、円状の部屋で、いくつものドアがあった。
全てのドアを虱潰しに調べようかと思ったのだが、ドアから人が出てきた。