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51:隷従の虎




「・・・・っと。」


 操られた医師と看護婦を振り払い、篠崎と星龍は先を急ぐ。

 地下へ道は星龍の力で容易に見つける事ができる。

 問題は院内に彷徨う人々だ。

 少数ならば無理矢理突破も可能だが、集団で来られると突破は難しい。


「・・・・迂回するしかないようやな。」


 先程通ったルートには既に大勢の人達で埋め尽くされている。

 電力が落ちている今、下とのルートは非常階段を通るしかない。


「道を塞がれる前に行くぜ和っ!」


 通路を左に曲がり非常階段を目指す。

 懐中電灯で進路を照らしながら進んでいると、星龍がある事に気がついた。


「・・・・ん?蒼芭さんとリンクがいつの間にか切れとるな・・・・。」


 精神リンクは強制ではない。

 リンク先となる蒼芭は任意で切断する事も可能だ。

 しかし、この状況で何も言わずに接続を切るのかが不可解だった。



「・・・そういやそうだな。

 あーあれだろ、由香ちゃんの相手してる所、俺らに聞かれたくねぇんだろ?」


 篠崎はニヤリと笑った。

 何時も凛としている彼女が、子供の相手をしている様子を想像する。


<くっくっくっ・・・・・!それは確かに見てみたいわねぇ。>


 3階区画Bにいる長沢からテレパスが入った。

 そんな会話をしていると篠崎と星龍は1階へと到着する。


「やっぱお前の能力は便利だよな、地味に。」


「地味は余計や・・・・。」


 星龍は苦笑う。

 地下というのは恐らく霊安室の事だろう。

 ここからロビーまで直進し、右に曲がった先だ。


「操られた奴等はいねぇようだし、さっさと行くぜ?」


「・・・・・・了解や。」


 霊安室へ急ぐ。

 星龍は、霊安室と思われる部屋を霊視しても異常が見られない事が気になっていた。 






「・・・・・・。」


「どったの?」


 二人の前方には倒れた大勢の人々の姿が見える。

 誘導した操られた人達で、今は天河の浄化光により無力化された状態だ。

 だが、暫くするとまた起き上がってくる為、この場を離れる事はできない。


「何か忘れてる気がして、星龍君が霊視した地下室はどう見ても異常なさそうなんだけど・・・・。」


「ん~どれどれ?」


 地下室を見てみた。

 天河の言う通り、特に気付く点はない。

 大きな室内に、ひと一人を寝かせる事ができるテーブルと仏壇が置かれているだけだった。


「・・・・・・ふむ。あの力(予知)使ってもいいけど、大雑把にしか見れないからねぇ。」


「・・・・若しかして!?」


 苦笑いを浮かべて頭を掻いていると、天河が何かに気づいたのか、1階にいる篠崎達へ叫んだ。


「佐由里ちゃんが危ない!」


<佐由里が危ないって、どういう事だ先輩?>


「思い出して!302号室だけが室内を霊視する事が出来なかったでしょ!?」


 全員に衝撃が走った。


 302号室だけが、星龍の霊視を持ってしても内部は分からなかった。

 少女の病室である事もあり、何時の間にか忘れ去られていた。


 二人は蒼芭と少女の安否を確認しようとする。

 だが、タイミング悪く無力化していた人々が再び立ち上がり始めた。


 浄化光にて無力化し、再び立ち上がるまで約5分。

 速過ぎる。

 これでは302号室へ行く事は難しい。





「和!戻るぞ!」


 霊安室手前まで来ていたが、足を止め3階を見上げた。

 302号室だけは未だ漆黒に包まれ、室内にいるはずの二人の姿は確認できない。


 早く戻らなければ。

 引き返そうと振り返った時だった。


 前方の人影に気付き、急ぐ足を止めた。

 操られた人だろうか。

 しかし、周囲を霊視した時には一人もいなかったはずだ。

 動きが遅い事も考えると、それは有り得なかった。


 篠崎は人影に見覚えがありつつも、懐中電灯の光を当てた。


 

「佐由里・・・・!?」


 人影の正体は、少女と一緒にいるはずの蒼芭佐由里だった。


「蒼芭さん?どないし・・・・!?」


 何かあったのか、彼女に近づこうとした瞬間、篠崎から右肩を強く引っ張られた。

 上半身が斜めに反れたかと思うと、星龍の前髪が数本纏めて床に落ちる。



「へ・・・・・?」


 何が起ったのか、目の前には抜刀している蒼芭の姿。

 もし、篠崎が肩を引っ張って上体を反られていなかったら、間違いなく星龍の首が飛んでいただろう。


「和、下がってろ・・・・・・・。」


 明らかに彼女の様子がおかしい。

 先程の一閃には殺気が込められていた。

 間違いなく星龍を殺すつもりだった。


 篠崎は刀を抜き、切っ先を向ける。



「ど、どないなっとるんやっ!?」


 蒼芭が突然、理由も無しに襲い掛かるとは考え難い。

 考えられる可能性は一つ。

 他の人々と同じく操られているという事だ。


 予想通り、天井を覆う黒霧から伸びた触手のような物が、彼女の背中に入り込み黒い霧が薄っすらと全身を覆っている。



「佐由里っ!」


 彼女の名を叫ぶが反応はない。


「・・・・!」


「・・・っ!?」


 金属音が響いたかと思うと、篠崎は蒼芭の鋭い一撃を刀で弾き返した。

 その速さは何時もよりも段違いだ。


「な、なんやあの速さはっ!?」


「・・・・どうやら本気マジみてぇだぜ?」


 汗が頬を伝う。

 つまり、蒼芭は今まで手加減をしていたという事になる。


「シノケと勝負した時も手加減しとったって事かいな!?」


「和、ここは俺が引き受けっから、お前は迂回して天河先輩達と合流しろ、確か行けたはずだろ?」


 通路を迂回すれば非常階段に行く事はできる。

 しかし、この場には篠崎一人を残していいのだろうかと星龍は迷った。



「いいから行け!お前まで守る余裕はねぇぞ!」


 本気の彼女から星龍まで気にかける余裕はない。

 此処に居ても足手纏いになる事は、星龍自身も分かっていた。


「分かった、せやけど無茶したらあかんで!」


 彼女を操っている触手の存在を篠崎に教え、星龍は通路を走り出す。

 その触手を切断すれば黒霧から解放されるようだ。


「・・・・そんじゃ始めようぜ?」


 篠崎は無表情の蒼芭に向かって不敵な笑みを見せた。





「エクソシズム・・・・!!」


 眩い光が前方の人々を包み込み、邪悪な力を退ける。


「佐由っちが操られるなんてマズいわね・・・・・。」


 浄化光にて無力化していく人々を見ながら腕を組んだ。

 蒼芭が操られるとは思ってもいなかった。


「あの女の子は大丈夫かしら・・・・・。」


 あの子の安否が心配だが、もう一つの可能性もある。


「・・・・あの女の子自身が原因なのかもね。」


 余り考えたくない事だ。

 302号室内部が分からない以上、確認を急ぐ必要がある。

 現在、星龍が合流する為に向かってきてはいるが、到着まで時間が掛かる。



「・・・・作戦変更ね。」


 天河の言葉に長沢も頷いた。


 変更を星龍に伝える。

 まず、天河と長緒で少女を救出、そのまま1階へ避難させる。

 その後、この現象を起こしている元凶を絶つ。


「問題は女の子自身が元凶だった場合ね。どうするの?」


「・・・・・その時は私が・・・。」


 ライトを反射し、天河の聖架がキラリと光った。




 バキィィンッ!!


 金属音と共に篠崎は後方へ大きく飛ばされた。

 何とか床に着地し、足でブレーキを掛けるも慣性によって数m後ずさる。


「・・・ちっ、やりずれぇ・・・・。」


 立ち上がり構える。

 暗闇からは蒼芭が、ゆっくりと近づいてくる。


 彼女には傷一つ付いていない。

 だが、篠崎の制服は所々斬られ、血がカッターシャツを薄っすらと滲ませていた。



「!?」


 蒼芭は走り出し、間合いを一気に詰めて斬りかかる。

 その一撃を受け止め弾くが、間髪入れずの連撃が篠崎を襲う。

 連続攻撃を全て弾き、攻撃の隙を見て一撃返した。


 今度は蒼芭が後方へと飛ばされる形になった。

 蒼芭は空中で体勢を立て直し、難なく着地する。



「・・・・・・・・。」


 蒼芭は刀を地面と水平に寝かせ、軽く腰を落とした。

 この構えは龍虎双神流奥義「猛虎襲突破」

 猛虎が獲物へ向かい、突撃する姿に似ている事が特徴だ。


 彼女は更に霊力の出力を上げ、霊気を「風」へと霊質変化させる。

 これは本気で奥義を放つ事を意味していた。


 発生した猛烈な突風に篠崎は耐える。

 防御、回避、更に反撃すらほぼ不可能の絶対攻撃。

 更に、室内、狭い通路だという状況から、あの奥義を乗り切る事は難しい。


 篠崎は同じ奥義を使い対抗する事を考えなかった訳ではない。

 「猛虎襲突破」は、風を司る白虎の奥義だ。

 風の霊質を持つ蒼芭には遠く及ばず、競り負ける事は必至なのである。


 だが、何時までも時間を掛ける訳にもいかない事も事実。

 篠崎は覚悟を決めた。





「・・・・・・・。」


 蒼芭は無言のまま出力を上げていく。

 風となった霊気の刃は周囲を斬り刻み始める。


 左右はコンクリートの壁。

 前には発動間近の蒼芭。


「やるしかねぇ・・・!」


 篠崎も霊力の出力を上げ始める。

 すると霊気が青く変わり、液体のように体を覆い始めた。

 これが青龍である篠崎家が持つ霊質「水」だ。


 風となった霊気は、周囲だけでなくコンクリートの床すらも抉り始める。


 次の瞬間。

 激しい風と霊気を身に纏い、蒼芭の全身全霊の突きが篠崎を襲った。

 二人の霊気が激しく衝突し、強烈な光と衝撃が通路を走り抜ける。


「ぉおおおおおおっ!!!」


 気合を入れ、蒼芭を真正面から受け止めた。

 彼女の持つ神刀「白虎」の切先が30cmも満たない距離で、篠崎の霊気を貫こうと激しく振動する。

 相手の防御諸共貫く事に特化した奥義を、正面から迎え打つ事は無謀過ぎたかもしれない。

 だが、彼女を救う為には、この方法しかない。


「・・・・・・・・・。」


 力が拮抗する中でも、蒼芭は表情一つ変える事はない。

 その瞳にも光は無く、完全に操られているかに思えた。


 彼女の目じりに小さく光る物が見えた。


「・・・・・佐由里・・・お前・・・。」


 その小さい光は涙だった。

 彼女は操られながらも、自分の大切な人を傷つけている事に涙していた。



「ぐぅうううううっ!」


 蒼芭の力に押され始め、踏ん張るもジリジリと後退していく。

 受け止めた切先も霊気の障壁を貫き出している。

 その距離が10cm程に迫った時、受けていた力を斜めに変えて受け流す。


 自身を覆う霊気も限界に近い。

 それだけ蒼芭の技が強力だという事が分かる。


 篠崎は彼女の背中から伸びる、触手を視界に捉え、側面に回り込んだ。


「ぉ・・・おおらぁああああっ!!」


 強引に軌道を逸らし、反発していた力が無くなった蒼芭は、前へと流される。

 背中を見せるその一瞬を篠崎は見逃さない。

 側面に回り込んだ力を利用して触手を切断する。


 支配から解放された蒼芭は、そのまま床を転がるように10m程吹き飛んだ。

 派手に激突した事が心配だったが、其処までの余裕はなかった。

 蒼芭が纏った風の霊気は、強引に軌道を逸らした篠崎の右肩を大きく傷つけていた。





「シノケの方は何とかなったようやけど、大怪我しとるで!?」


 星龍は迂回路を使い、天河達と合流していた。


「どうする?」


 302号室へ向かうべきか、篠崎達の援護に向かうか。

 判断に迷っていると、篠崎から大丈夫だと連絡が入った。


 星龍の能力で怪我の程度も分かるのだが、長く放って置く訳にもいかない。

 


「星龍君、一度は302号に入ったのよね?女の子の様子はどうだったの?」


「自分等が見た時は普通やったけど、あの子だけは操つられとらんかったで。」


「その子だけ無事だってのは、おかしいわねぇ。」


 院内にいた全員が無条件で操られている事を考えると、一人だけ無事というのは少し変だ。

 作戦は更に変更。

 先ずは1階に降りて篠崎達の救出を優先する。



<お、俺の事は良いからよ、病室に急いでくれ先輩。>


「駄目!」


「摩琴っちゃん怒らせると怖いわよ~。」


 篠崎に釘を差す。 

 三人は1階へ向かった。






「・・・・・・・う・・ん。」


 支配から開放された蒼芭は、瞼をゆっくりと開いた。


「ごほっ・・・ごほっ・・・・!」


 何者かに締め付けられた喉に痛みが走り、思わず咳き込んだ。

 自身を確認すると、通路の壁にもたれ掛かる様に座らされている。


 周辺には大きく抉れた跡、壁や天井は鎌鼬にでも切り裂かれたかのような爪跡が無数に入っていた。



「慶っ!!」


 操られていた時の記憶を思い出した。


 操られ、篠崎と対峙したばかりか真正面から全力で打ち込んでしまった。

 蒼芭は思わず立ち上がり、篠崎の姿を探した。

 


「・・・・落ち着けって。」


 暗くて気付くのが遅れてしまったが、篠崎は自分の右隣に座っていた。

 最悪の結果を考えていた彼女は安堵し、その場に座り込む。


「・・・・その様子じゃ、あの時意識はあったみてぇだな?」


「あ、あぁ・・・・だが体が言う事を聞かなくて・・・・でもよかった・・・。」


 泣きそうになっている自分に気付いたのか、蒼芭は顔を横に向けた。




「・・・・・泣いてんのk「ぶっ!?」


 言い終わる前に、右鉄拳が篠崎の頬を捉えた。


「な、泣いてなどいないっ!!」


 慌てて目を擦っていると、篠崎の様子がおかしい事に気が付いた。

 それ程強く殴ってはいないはずだが、何処か体を庇うような動きで顔も汗が滲み出ている。


 それは負傷によるものだと直感し、篠崎の正面にまわった。


「やはり何処か怪我をしているな・・・・・!」


 床に転がっていた懐中電灯で照らす。

 

「・・・・・!?」


 篠崎の服は大きく引き裂かれ右肩が露出している。

 そして、まるで回転する刃物が擦れたかのような傷を負っていた。


 この独特の傷創を作り出す原因は一つしかなかった。


「な、何故言わない・・・・!」


「・・・・・言えるわけねーだろ。」


 致命傷ではないが、重傷を負っている事に変わりはない。

 しかもロクな応急処置をしている訳もなく、左手で患部を押さえていただけだった。


 篠崎はライトから隠すように右肩を引いて右を向いた。


「格好付けている場合か!早く天河先輩に診せないとっ!」


 天河へ連絡しようとしたが、何時の間にか精神リンクが切断されている事に気付いた。

 とにかく、止血する必要がある。


 蒼芭は上着のボタンを外し、スカートからカッターシャツの裾を引き抜いた。


「さ、佐由里!?何やってんだよっ!?」


「い、良いから、ジッとしてろ・・・・!」


 ボタンを外したシャツからは白い肌が見え、篠崎は思わず視線を逸らした。


 蒼芭は刀でシャツに切り目を入れると、ビリビリと胸下の布を引き裂いていく。

 そして、篠崎の右肩に器用に巻いてやった。


「・・・・・・これでよし、傷が動脈まで達していなくてよかった。」


「お、おう・・・・あ、ありがとな。」


 右肩を見てみると上腕から肩、鎖骨辺りまで丁寧に巻かれている。

 彼女が見せた一面に戸惑いながらも立ち上がった。


「まだジっとしていろ・・・・!」


 今無理に動いては傷口が広がり、また出血する恐れがある。

 それは篠崎自身が良く分かっているが、先輩達に迷惑を掛けたくなかった。





「・・・・傷は大丈夫か?」


 カッターシャツの布で代用した包帯からは血が滲み出ていた。

 やはり布で巻いた程度で完全な止血は難しい、せめて途中で処置室等で医療道具を探すべきだったと蒼芭は後悔する。


「そういや佐由里、302号室で何があった?」


「・・・・・それは。」


 信じたくはないが、あの時自分を襲ったのは西島由香本人だった。

 背後から首を締め付けられ、薄れ行く意識の中で少女の姿を確認するだけで精一杯だった。





「・・・・・リザレクションッ!!」


 眩い光が篠崎の右肩を包み込む。

 階段の踊り場で天河達と合流した二人は、この場で治療して貰っていた。


「い、痛くねぇ・・・・!」


 巻かれた布を取ると、傷が綺麗に消え完治している。


「あ、ありがとうございます先輩っ!」


 蒼芭は天河に向かって深々と一礼した。


「気にしないで。それより傷が深くなくて良かったわ。」


 これで改めて302号室へ向かう事ができる。




「・・・・・やっぱり302号室は見えないわね。」


 相変わらず漆黒に包まれ、内部の様子を見る事ができない。

 区画Bへ誘導していた人々も復活していた。



「も、もう一度やり直しね・・・・・。」


「摩琴っちゃん、やれそう?」


「だ、大丈夫。」


 浄化光の連発、そしてリザレクションの使用。

 消耗は激しいが、此処で弱音を吐く訳にはいかない。


 天河と長沢は階段を上がり先行する。

 もう一度囮になり、一箇所に集める為だ。


 暫くして、誘導が完了したと連絡を受けた篠崎達は、再び302号室へ向かった。





 今度は室内に入る前に各自戦闘準備を行う。

 篠崎、蒼芭は抜刀し、何時でも霊質変化が可能な域まで霊力を高める。

 星龍は黒霧の正体を迅速に突き止める為に神眼の出力を上げた。


「・・・・・・いくぞ。」


 蒼芭の言葉に二人は無言で頷いた。

 タイミングを測り勢い良く扉を開け、蒼芭と篠崎が室内へと突入する。


「・・・・・風?」


 室内の窓が開かれ、カーテンがバタバタと靡いている。

 ベッドの上では少女が苦しんでいた。



「助けて・・・・お姉ちゃん・・・・・。」


 少女は苦しみに耐えるように体を丸め、蒼芭に向かって手を伸ばすのだった。






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