緊急クエスト
ようやく隣町に来たものの・・・町が荒らされた形跡はあるが魔物の姿が見えない・・・。
「もう帰っちゃったんじゃないか?家にでも・・・」
「でも何か変じゃない?」
「何が?」
リリアが不思議そうにあたりを睨んでいた。
まるでまだ何かあるかのように・・・。
だがここまでボロボロにしておいてもうやる事やったって関jぢ亜から良いんじゃねえの?
だが、報酬は多分無しに・・・。
ドゴオオオオオオオオオオオオオオン!!
「へ?」
俺はつい顔を引きつってしまった。
平穏に終わるかと思っていた緊急クエストがまさかの形で始まってしまったんだから・・・。
「何で戻ってくるのおおおおおおおおおおおおおおおおおお!?」
戻って来た、というか空から降って来た黒幕だと思う魔物は、巨大なトカゲのような見た目をしていた。
すっげえ気持ち悪い・・・。
「叔父さん!銃を試す時だよ!構えて!!」
「構えてって・・・リリア!分かってんのか!?」
こんなデカイ魔物だぞ!?
銃なんて聞くのか!?
「キェエエエエエエエエエエエエエエエエエエエ!」
魔物は奇妙な声を出して俺達を食べようとしているのが目に見えた・・・。
とにかく銃を撃ってみるか・・・
「って、うっわあああああああ!」
魔獣の尻尾が手に持っていた銃を弾き飛ばしてしまった。
しかたねえ、万が一の為に持ってきていた戦斧を使うか!
ーーーーー
俺は戦斧、リリアは剣で魔物に立ち向かっている。
だが、なんでだ?
なんで戻って来たんだ?
「多分こいつ。ここを格好の餌場だと確信したからじゃない?」
「格好の餌場?」
そうか、この街は確か色んな飲食店や食べ物を扱っている店がある・・・。
あいつはそれに目を付けて・・・。
こういう時の魔物の対策と言えば…。
「リリア!尻尾を斬れ!」
「分かった!」
トカゲ型の魔物は剣で尻尾を斬れば戦闘力が半減される!
トカゲだから切った尻尾は再生するかも知んねえが、時間がかかる!
その間に・・・。
「きゃ!」
「リリア!」
何てことだ!リリアが!
このままじゃ魔物に食われちまう・・・
「ん?」
足元にさっきあいつが弾き飛ばした俺特製の銃が落ちていた。
(こうなったら、一か八か・・・)
俺は銃を構えて魔物の頭部を目掛けた。
「これでも食らえ!!」
パアアアァァン!
「グアアアアアアアアアアア!」
俺の撃った弾丸が魔物の頭に命中した。
すると魔物は倒れた。
そして、動かなくなった・・・。
まさか、俺がやっつけたのか・・・?
「叔父さん!大丈夫!?」
「あ、ああ・・・ただ、腰を抜かしちまった・・・」
自分でも驚いていた。
俺は自分で作った拳銃ででっかい魔物を討伐したんだから・・・。
だかすっかり腰を抜かしちまった・・・。
情けねえな・・・。
でもまあ、これで・・・
緊急クエスト達成だな!
「でもやったね叔父さん!」
「ああ!」
クエストクリアで銃の性能も魔物相手に有効だったのも検証出来て"一石二鳥"だな!!