Tales of...
ーー魔界。それは魔物達の理想郷。
人間と決別し、しかし人界の影響を受ける、安寧の祈りを込められた歪な世界。
いつか終わりを迎えるその時まで、どうか幸せに。
故に、記憶の欠片の物語をこう名付けた。
「魔界幻想」
全ては魔界が見た、幻想……
なのかもしれない。
◇◇◇
ファンタジーの小ジャンルはとりあえずハイにしておきました。
現代要素もあるけど「大体ハイファンタジー」。
みたいな位置付けで捉えておいていただけると良いかと思います。1番最初のエピソードに、世界観説明入れておきます。
はじめに。
これから紡がれる物語は殆どが魔界での出来事だ。そこがどういう場所であるか、ある程度説明しよう。
東洋に妖怪と呼ばれる者達がいるように、西洋にも魔物と呼ばれる者達が存在する。
「魔獣」「生屍」「獣人」「竜」のうちどれかに分類され、四つの分類は四族と呼ばれていた。
舞台は一応英国だが、彼らは人間とは別の場所、魔界と呼ばれる魔物だけが暮らす場所で「掟」を守り暮らしている。
一、人間には危害を加えない。
二、人間との争いを起こさない。
これらを犯した者は、「堕ちた者」という存在へ変化する。
それは理性を失い、知能を失い、ただ本能だけが、体を動かす原初の姿への変貌だ。
ーーーそれが魔物達に課せられた平穏に暮らすための「掟」。
その掟を破らないように、秩序を保つ役割を担うのが「支配者」という存在だ。
「魔獣」の支配者、人魚。
「生屍」の支配者、吸血鬼。
そして、「獣人」の支配者、人狼。
さらにその上の位、大支配者というものが存在する。ちなみに、大支配者の種族は特に決まっていない。推薦や立候補から選ばれるんだ。
ああ、竜族はどこに行った?という疑問が出てきただろう。彼らはどの魔物よりも強大な力を持っていてね。
それ故、絶対中立を守り、魔界が危機に晒される時の防衛機能的役割を担っているんだ。
だから、彼らは滅多に地上に降りてこない。いつもは山の頂上か、天から下を見張っている。
……というのが表向き。はっきりいえば、独裁出来ないように私が王都から追い出したんだけどね。その話はまた別の機会に。
さて。お分かりいただけたかな?まあ説明だけでは不明な点もあるだろうが、追々わかると思う。
ーーーー魔界の話はこれくらいにして、そろそろ眠るとしよう。まだ覚醒には少しばかり時間を要するのでね。
え?私が誰かって?
それもそのうち分かるとも。
ではまた、私が目覚めるその時まで。
◼️◼️の魔◼️
◇◇◇
ということで、魔界幻想シリーズ開幕です。
好き勝手書きますが、何卒よろしゅう。