【ここまでのドラマギ】②『世界観ポイント解説』編
②『世界観ポイント解説』
【観測者】
隔離後のドラコマギアオンラインにアクセス可能な無作為に選ばれた一般人たち。
異変前に存在したプレイヤー間の情報交流手段が封鎖されている為、現実世界やゲーム内における情報インフラとしても機能している。
観測者はあくまで私生活のある一般人にすぎず、特定の個人ではない。
家族をはじめとした被災者本人との強いつながりがある人物は選出されず、ゲーム外のだれかと連絡をとるような発言は検閲されペナルティが課せられている。
逆に、ゲーム内部の情報を外部の現実世界に拡散することはとくに制限がない。
このためゲーム内の情報をまとめた企業サイトやSNSアカウントが早くも登場している。
被災者家族の多くは各種報道やそれらの情報源を頼りに家族の安否を探っている。
観測者の大半は善良な一般市民であり、現実のネットインフラよりは民度が高い。
しかしあくまでゲーム外の一般人なため、必ずしも有益とは限らないのは致し方ない。
観測者は冒険者を観測登録でき、いわゆる“推し”を応援することを基本とする。
観測者それぞれが設定できる観測登録数にコストや上限はないが、登録対象が増えすぎると通知が煩雑になるなどの問題点がある。
ゲーム上の設定は、冒険者を導く名もなき小さな妖精たちと規定されている。
【黒い観測者】
詳細不明。Xシフター側に随伴する観測者である。
一説に悪意的な一般市民を選出しており、ごく少数が利用しているとされる。
誤情報の流布のような妨害工作や、Xシフターへの助言を行っているようだ。
しかしXシフターも同じく現実では被災者であるために、自分の応援しているXシフターを上位20%の脱出枠に推したいといった善意を動機とすることも考えられる。
通常の観測者としても振る舞えるらしく、スパイ的な行動を取ることもできる。
ゲーム上の設定は、冒険者を導く名もなき小さな妖精たちと同じものと規定される。
【錬金術師】
ザラメ・トリスマギストスが主技能とする数ある魔法職のひとつ。
生産職としての側面と属性魔法アタッカーとしての側面を併せ持つ。
以下の三種類の錬成を使い分けて立ち回る。
『簡易錬成』……通常行動。EPを消費して標準的な魔法を使う。
『消失錬成』……超必殺技。アイテムを消費して絶大な効力の魔法を使う。制限アリ。
『創出錬成』……アイテム作成。素材を消費してアイテムを作成する。非戦闘用。
簡易錬成は他の魔法職よりバリエーションに乏しいという弱点がある。
例えば、『鍵開けの魔法』のような便利な魔法や扱いやすい回復手段などがない。
攻撃面については魔法職全体でみて三番手くらいには性能が高い。
強みはアイテムを作成することで様々な対応ができる万能性。
回復手段の欠如を回復ポーションの作成で補うといった運用ができる。
ただし、それでも多くの場合は純粋な回復職にはやはり見劣る。
アイテム管理の煩雑さは生産職共通の悩みで携行所持アイテムが逼迫しやすい。
総じて、コスト面と手間の課題がネックになる為、ややマニアックとされる。
魔法職としての人気はワースト三位くらい。
実装は三周年記念の頃であり、本職の錬金術師は時期の都合もあって少ない。
【ホムンクルス】
一般には錬金術によって創出された人造生命体とされる種族。
ドラマギでは「フラスコに入った幻獣態」と「ケモミミの生えた人間態」を使い分ける。
ステータスの素質は【知力】に特化している。
短所として【敏捷】と【生命】が低い為、打たれ弱くてすっとろい。
もっぱら魔法職での運用が想定され、なるべく後衛ビルドを推奨されている。
種族特性
【人間への擬態】……人間もしくはライカンに擬態でき、種族を偽装できる。
【フラスコの小人】……幻獣態での回復効率が良く、どこでも寝られ持ち運びやすい。
【死んだふり】……戦闘不能を一度だけHP1で踏みとどまり戦闘不能を偽装する。
【血液の渇望】……劇中未登場につき詳細不明。
実装は3.5周年の段階であり、異変直前のわずかな期間にのみ新規勢に作成された。
他に「スノーマン」「マーメイド」も同じタイミングでの実装となった。
【シンギュラリティ】
ドラコマギアオンライン異変後の大きな変化のひとつ。
それまでよりNPCの思考や反応がより自然に、生きているかのように変化している。
ザラメはこれを技術的特異点が発生しているのではないかと危惧している。
ザラメの生まれる前の時代には一度AIのシンギュラリティによって大規模な事件が発生しており、現在のAIは安全性を優先して制限が大きく設けられている。
ザラメのようなVRネイティブ世代はこれらを含めたIT教育を必修科目として学んでいる。
【修正補助】
ドラコマギアオンラインの最大の特徴のひとつ。
プレイヤーキャラの各種能力を発揮するにあたって必要な要素を自動的に補完する。
『剣術の経験がなくても刀剣を使いこなせる』
『魔法の知識がなくても魔法をおぼえられる』
といったプラス要素もあれば、
『鈍足のキャラなので現実の自分より走るのが遅い、たまに転ぶ』
といったマイナスの要素もある。
もっとも特異なのは『プレイヤーが知らないことをプレイヤーキャラが知っている』という知識や記憶の修正補助にある。
主人公ザラメは初見のエネミーに対しても魔物知識によってデータ閲覧が可能。
またほとんどのプレイヤーキャラは設定上、それまでの生い立ちや過去がある。
これによりザラメは自分でも知らないゲーム上の「家族」を思い出してしまった。
【レベルと成長の鍵】
ドラコマギアオンラインを攻略するにあたってPCの育成は不可欠である。
設定上のレベルは最大15まで。実装は現在レベル11までとなっている。
レベルアップには『基礎経験点』の他に『成長の鍵』というアンロック条件がある。
基礎経験点の入手は単純な反復では効率が減衰するため、ドラマギでは同じモンスターを狩り続けるといった手法は非効率的なものとなっている。
一般にはクエストなど特定条件を達成したり、初見のエネミーを幅広く討伐する等が求められ、意図した反復作業は特定の素材集めや資金集めに利用される。
ザラメは初期スタートのためレベルアップに苦慮している。
レベル5が初心者卒業ラインとされる為、目下レベル5到達が課題のひとつ。
【お金/DM】
ドラコマギアオンラインにおけるゲーム内通貨である。
日本円に対して「100円=1000DM」の換金レートでかつて購入することができた。
基本プレイ無料のドラマギは課金がプレイに必須ではない設計である一方、なくても困らない土地や建物、乗り物など贅沢品が高額に設定されている。
また武器や防具などは耐久値がある為、常に一番良い武器を使おうとしたりするとDMが不足してしまうといった懸念がある。
現在は課金が不可能なため、本来のプレイ想定より物価が高い(課金したくてもできない)という状況下にあり、ザラメには資金不足も常につきまとう問題である。