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001 皇太子アイル、死刑判決を喰らう
その日は、この世界の歴史の転換点であった。
帝都、プラティーネ宮殿。
皇太子アイルは魔界との内通の罪に問われ、皇帝に謁見していた。
「アイルよ、何か申し開きはあるか」
父親の無機質な声に、アイルは何も言うことが出来なかった。
「いえ、ございません」
そう答えると、父はそうか…と微かに呟いた後、判決を告げた。
「皇太子アイルの皇位継承権を剝奪し、…死刑に処す」
こうして、帝国の第一皇子アイルは国家反逆罪で牢屋に監禁されることとなった。
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