第88話 朝活配信 その3
【登場人物】
川崎ばにら DStars3期生 ゲーム配信が得意
青葉ずんだ DStars特待生 グループ最恐VTuber
先斗町さきゅ ぽんこつ妹系サキュバス
【シチュエーション】
ずんだ家でDStarsメンバーの朝活配信を視聴中。
◇ ◇ ◇ ◇
さきゅ「みんな、おはサキュ~!」
「あなたの心のアイドル!」
「妹系サキュバスVTuberの先斗町さきゅだよ!」
「お兄ちゃん、起きて起きて起きて~~~~!!!!」
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コメ欄
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:おきまんた
:おはサキュ~!
:サキュバスなのに朝から元気!
:おは砂丘
:砂丘
:開幕シチュエーションASMR助かる
【スパチャ 1万円: おはよう、さきゅ。お兄ちゃんだよ】
【スパチャ 2万円: いいや、私がお兄ちゃんだ】
【スパチャ 3万円: 私だ】
【スパチャ 5万円: どけ!!! 俺がお兄ちゃんだぞ!!!】
:朝からお兄ちゃんがこんなに
:地獄かな?
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さきゅ「みんな起きててえらいね!」
「これから学校のみなさんも、仕事のみなさんも」
「おはサキュ聞いて頑張っていこうね!」
「いやぁ、それにしても暑いね……」
◇ ◇ ◇ ◇
ばにら「さきゅ先輩は、朝活でも夜と変わらずほのぼのですね」
「リスナーとのかけあいも微笑ましい(ほっこり)」
ずんだ「朝やっても夜やってもさきゅ先輩よねぇ」
「リアルでもさきゅ先輩って感じだし――」
「ほんと、サキュバスどこ行ったんだ」
ばにら「それ」
「妹系サキュバスって、もっと『え……』なイメージなのに」
「ただの、かわいい女の子なんですよね」
「設定的にはNGですけど、これはこれで……」
ずんだ「リスナーが納得してるからヨシ!」
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補足 先斗町さきゅの設定
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1期生のデビュー当初はYouTubeの規制が緩かった。
そのため、規制の「ギリギリを攻めよう」と、先斗町さきゅは「妹系サキュバス」というコンセプト――だったのだが、中身が天然&良識人のためこんなことになった。
現在はYouTubeの規制強化もあり、運営も当初の方針を完全に放棄している。
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ばにら「そうですね。『えっ……』なのが欲しければ」
「センシティブ四天王がうちには居ますし」
ずんだ「そうそう」
「ガワに演者を合わせた方がいい場合もあれば」
「演者にガワを寄せていった方がいい」
「さきゅ先輩はその典型例よね……」
ばにら「うーん、それにしても健全な朝活って感じですね」
◇ ◇ ◇ ◇
さきゅ「それじゃあ、今日のさきゅドラマの時間だよ!」
「今日はいったい誰のリクエストが採用されたかなぁ~?」
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補足 さきゅドラマ
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視聴者のリクエストを元に、先斗町さきゅが作成したミニドラマ(声劇)。
ASMRほどではないが、古き良きボイスドラマという感じでたいへん好評。
リスナーがさきゅの設定が活きるシチュエーションを提示してくれること&さきゅ自身が「小説とか書く人(仔細を聞いてはならない)」なのでストーリーもよい。
これを聞くために、おはさきゅ待機するリスナーもいる。
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さきゅ「今日のリクエストは――こちら!」
『高校で再会した幼馴染(年下)』
「流石はさきゅのリスナーさんだね!」
「さきゅも大好きなシチュエーションだよ!」
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コメント欄
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:おい、誰だこんなおっさんくさいの出した奴!
:妹萌えは平成と共に消滅しました
:せやかてお前、義妹モノは今も人気やんけ!
:今なら怒らないから手を挙げなさい。
:違う、俺じゃない
:俺でもないぞ
:ワイやあらへんで!
:高校で再会する幼馴染は同級生一択だろ
:これだから昭和生まれは……。
:あ? これが平成のスタンダードだったんだよ!
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さきゅ「こらぁ~! 喧嘩しないのぉ~!」
「そんな悪いお兄ちゃんたちには――」
「メッ、だよ?」
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コメント欄
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:はい!
:はいっ!
:へい!
:はいぃっ!(尊死)
:メッ、ありがとうございます!
:朝からメッ、聞けるとはありがたい!
:今日はいい一日やで!
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朝から男の子をここまで熱狂させるあたりやっぱりサキュバスでは?
健全なサキュバスキャラもいいですよね……またなんか書きたいです。
『えっ……』だけがVTuberのすべてではない。いろんなVTuberがいるから面白い。という訳で、なるべく幅広く扱っていく(と言いつつ、僕の知ってる範囲は少ないですが)つもりですので、よろしければ応援&評価などお願いいたします!