第84話 八丈島うみちゃんの番組 その7(ラスト)
【登場人物】
川崎ばにら DStars3期生 ゲーム配信が得意
八丈島うみ DStars3期生 センシティブ委員長
津軽りんご きまぐれ僕っ娘
Bちゃん DStars裏方兼事務職員 広報配信を担当
【シチュエーション】
ばにらとずんだ、ずんだの家でうみの特番を視聴中。
◇ ◇ ◇ ◇
ばにら「なるほど」
「このデスゲームはセンシティブVTuberを決めるための」
「デスゲームということだったバニなんですね」
ずんだ「いや、人選がおかしいでしょ!」
「呼ぶなら、ちまき先輩、ここあ先輩あたりでしょ!」
「うちのセンシティブ四天王、二人しかいないじゃない!」
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補足 DStarsセンシティブ四天王
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初手「パンツ何色?」からのセクハラトークに定評のある祇園ちまき。
ASMR・雑談・ゲーム、関係無しにリスナーを誘惑する赤坂ここあ。
ボーイッシュキャラなのに突然メス出して驚かせる津軽りんご。
場末のチーママ感、八丈島うみ。
以上の四名をして、人はDStarsセンシティブ四天王と呼ぶ。
なお、呼ばれた四人が満更でもないのが、本当にセンシティブだ。
収益化剥奪されないか心配だぞ……!
―――――――
ばにら「いや、ここあ先輩ならともかく」
「ちまき先輩来てたら、この番組BANされてましたよ!」
ずんだ「……まぁ、そうだけど」
「四人揃えちゃうとその時点でBANになっちゃうけれども」
ばにら「まぁ、今は結末を見届けましょう」
「ほら、続きがはじまりますよ……」
◇ ◇ ◇ ◇
画 面『津軽りんご――死亡』
???「おめでとうございます!」
「DStarsセンシティブ・デスゲームの勝者は八丈島うみ!」
う み「長く、辛い、そして苦しい戦いだった……!」
「こんなにもセンシティブが人をおかしくさせるだなんて」
「ゆき先生、いく、ゆかり、りんご……終わったよ!」
ばにら「第三部オチは卑怯バニじゃん!」
ずんだ「なに爽やかに締めようとしとんねん、コイツ!」
???「見事、このデスゲームを制したうみさんには」
「報酬として――彼女たちが抱えていたリスナーが与えられます!」
「すごいですね、これで一気にトップVTuberですよ!」
う み「……トップVTuber?」
「こんな汚いことをしてまで、そんなものになりたくなかった!」
「どうしてセンシティブ! なぜなのセンシティブ!」
「私一人で、センシティブを背負うなんて――無理!」
社 長「いやあ、実はですね」
「近々、YouTube側が配信内容に大きく規制をかけそうでして」
「センシティブな配信に気をつけないといけないんですよ」
「ですので、これからはうみさんにそこを一身に背負ってもらって」
う み「これ金盾のお祝い番組ですよね!」
「なに普通の話をしているんですか!」
「というか、DStarsのセンシティブ担当ってこと⁉」
???「まぁ、そうなりますね」
「今日負けた、ゆきさん、いくさん、ゆかりさん、りんごさんには」
「しばらくセンシティブな配信は控えていただいて」
「その代わりに、うみさんに頑張ってもらおうかなと」
う み「罰ゲームじゃないですかそれ!」
社 長「リソースの一極集中と特化は、弱者の戦略の一つです」
「うみさんにはセンシティブのフラグシップかつ」
「収益化剥奪&BANになるラインを見極めてもらいます」
う み「そんな、あんまりだ」
「あァァァんまりだぁァァアァ!!」
画 面「劇終」
ばにら「終わっちまったバニよ!」
ずんだ「最後までぶっちぎりやがったわね……!」
「これがDStarsのセンシティブを担う女……!」
「八丈島うみ……!」
☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆
金盾のお祝いと思いきや、DStarsのセンシティブ枠を決める争いだった。
これから彼女は、どんどんと健全化が進むDStarsの中で、下ネタの女王の名をほしいままに――するかどうかは分かりませんが、任されてしまうのでした。
みなさんも、なんでもかんでも「ハイヨロコンデー!」でひきうけるのはやめましょうね。でないと、うみちゃんみたいにいろいろ背負わされちゃいますよ。
という所で、これからもうみちゃんの活躍にご期待ください! 彼女の三部以降の活躍を願う方は……☆やコメントで応援していただけると幸いです。m(__)m