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【二部完結】VTuberなんだけど百合営業することになった。  作者: kattern@GCN文庫さまより5/20新刊発売
番外編 アヒル・ラプソディ ~ママ、どうして……~
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第714話 トマト料理を食べに行こう その7

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【登場人物】

鏡      だいさんじ所属VTuber 社長系VTuber

御旗楯無   だいさんじ所属VTuber DKVTuber

大洗湊斗   だいさんじ所属VTuber 天然ホストVTuber

躑躅館咲   だいさんじ所属VTuber トマトが苦手

御城たてる  だいさんじのお疲れサラリーマン 良心の男性V

麦畑一二三  だいさんじ所属VTuber おかまのエルフ

桃山五両   だいさんじ所属VTuber おきつね遊び人


【シチュエーション】

いつまで待ってもはじまらないクッキングに男料理VTuber投入。

たてると五両、そして一二三の三人による美食倶楽部がはじまる……!


◇ ◇ ◇ ◇



一二三「まあ、流石にお料理の内容が被っちゃうのはよくないわよね」


   「至高のチャーハン対決! とかならまだしも、トマト料理対決だし!」


御 城「四人には、これから自分が作る料理について」


   「自己申告をしてもらおうと思う」


   「さて、まずはタカアシガニとチャーシューを持ってきた、鏡くん」


   「君はいったいその材料で、なにを作ろうとしているのかね!」



 鏡 「普通にトマトラーメンですが?」



三 人「出たよ! 麺屋鏡!」



―――――――

捕捉 麺屋鏡

―――――――


ラーメンについては一家言ある鏡さん。

お料理得意系VTuberの二人も黙らせるほどのこだわりがある。

それはもう周年企画やR.I.Pの企画で、ラーメン作っちゃうほどの。

彼のラーメンに対する情熱をして「本物のラーメン屋も逃げ出す」と戦慄した、躑躅館さんがつけたのが「麺屋鏡」という渾名である。


なお、本人は、


「おおげさな。スープくらい一昼夜煮込んで作るでしょ」


とのこと。流石は社長、スケールが違う。


―――――――



 鏡 「トマトラーメンって、けっこう最近ではメジャーになりましたけど」


   「まだまだ伸びしろのある分野だと思うんですよね」


   「そこを今回、拡げていけたらな……と、思っております!」


御 城「思っておりますじゃねえ! 料理への心構えが違う!」


桃 山「ガチじゃないですか! もうちょっとゆるく行きましょうよ!」


   「ご家庭で簡単さくっと! その気になったら作れるくらいの!」


 鏡 「いや、せっかく作るのに妥協はしたくないですから」


一二三「あらやだこの子ったら、言い出したら聞かないんだから」


   「そういう頑ななところ、心配になっちゃうわ……!」



躑躅館「社長ってばガチじゃん」


   「こんなしょーもない外ロケで勝ちを獲りにきてるよ!」


   「どうすんの! 御旗さん! 湊斗の兄貴!」


御 旗「ぶっちゃけると、それはこの企画に対する侮辱だよね」


   「トマト料理で勝負だって言ってるのに、高級食材持ち込むとか」


   「トマトの味で勝負するつもりがない」


   「社長! 見損なったぞ! お前はそんな弱虫なのか!」



社 長「逃げ……?」


   「私は至高のトマトラーメンを作るために」


   「妥協はしない……それだけの話ですが?」



御 旗「……ふっ! どうやらアイツの決意は固いようだ!」


   「俺たちは大人しく、二位争いをしておこうぜ!」


躑躅館「なんだよそれ! 頼りになんねーな! この口だけDK!」


大 洗「分かった。俺に任せろ、躑躅館」


躑躅館「湊斗の兄貴!!!!」


大 洗「社長! アンタがいくら豪華な材料を用意しようと!」


   「タカアシガニとチャーシューとトマトで極上のラーメンを作ろうと!」


   「それはあくまでラーメンという物差しの上でのうまさでしかない」


 鏡 「なるほど」


   「流石は大洗さん、文句しか言えない二人と違って」


   「割としっかりレバーに入る正論を刺してくる」



   「しかし、だからなんだというのか!!!!」



大 洗「ここに俺は宣言するぜ!」


   「トマトという物差しの上で、俺はアンタに勝ってみせる!」


   「真のR.I.Pのトマトマエストロは!」


   「この俺だって証明してみせる!」



御 旗「おっ、いうじゃん、湊斗っち!」


   「やっぱりね、それくらい言ってくれると頼もしいよね!」


   「よ、アンタが大将!」


躑躅館「湊斗の兄貴! よく言ってくれたよ!」



   「ところでトマトマエストロは」


   「いったいどんなトマト料理を作るつもりなんです?」



大 洗「それはもちろん、トマトのうま味を存分に味わえるあの料理」


   「モッツァレラチーズとオリーブを合わせて」


   「こりゃウマいズビぃ! と、億○が唸るあの料理!」



   「カプレーゼだぜ!!!!」



躑躅館「まんま生トマトの料理じゃないですか!!!!」


   「だから、僕はトマトダメだって言ってるでしょ!!!!」



大 洗「まあまあ、欺されたと思って食べてみなって!」


   「肩からボロボロと垢が取れて、肩こりが治っちまうぜ!」


躑躅館「嫌だよ! そんな奇妙な健康料理!」


☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆



R.I.Pの奇妙な冒険(清水K介さんちの畑)。

大洗さんは分かっておりますね、躑躅館くんの弄り方を。

けれども、一番分かっているのは御旗くんなんでしょうね。

彼はいったいなにを作るつもりなのか……!


そしてトマトラーメンは普通に美味しい!

火を通したトマトは、トマト嫌いでも大丈夫!(諸説あります)

なんだかんだで躑躅館には優しい鏡さんなのでした……!


とはいえ、扱いが雑なのはもうどうしようもない。(諦め)


鏡がラーメン、大洗がカプレーゼ! なかなかトマト料理の大御所を押さえたところで、残り二人はいったいなにを作るのか! というかそもそも作れるのか! トマト嫌いはトマト料理を作るのも嫌い……大丈夫か、躑躅館くんと不憫なVTuberの今後が案じられた方は、ぜひぜひ応援コメント・評価・フォローなどよろしくお願いいたします。m(__)m

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