表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
【二部完結】VTuberなんだけど百合営業することになった。  作者: kattern@GCN文庫さまより5/20新刊発売
番外編 アヒル・ラプソディ ~ママ、どうして……~
686/754

第665話 四阿遍史郎のささやかな誠意 その1

【宣伝】

「バイト先のネットカフェが、なぜかクラスの美少女たちの溜まり場になった件。」発売中です! 会社帰り・学校帰りにぜひぜひよろしくお願いいたします!m(__)m


○GCN文庫さま 商品ページ

https://gcnovels.jp/book/1872


○メロンブックスさま 通常版(SS付き)

https://www.melonbooks.co.jp/detail/detail.php?product_id=2905033


○ゲーマーズさま 限定版アクリルプレート

https://www.gamers.co.jp/pd/10794723/

【登場人物】

川崎ばにら  DStars3期生 ゲーム配信が得意

種子島かりん DStars4期生 FPSつよつよ陰キャV

たたたたた  ばにらのリスナー らいおんらーめんの店員

青葉ずんだ  DStars特待生 グループ最恐VTuber

石清水しのぎ DStars3期生 おっぱい侍太郎


【シチュエーション】

お夜食も終わり帰宅準備をはじめるばにらたち。

このまましっぽりと別れることになるのか……?


◇ ◇ ◇ ◇



かりん「それじゃ、ばにらちゃん、ずんだ先輩、しのぎ先輩、らむ」


   「あと、たたたたた! またね、ばいば~い!」


しのぎ「あぁっ! 女の子の夜の一人歩きは危ないけんね!」


   「ばにらっちょ! 隊長、ちょっとかりんちゃん送ってくるんよ!」


   「それじゃばいびーだよぉ! またごはん行こうねぇー!」


たたた「まいどありがとうございやしたー!」


   「またのお越しをお待ちしておりまーす!」


ら む「ぺい! ぺいぺいぺい! またいらっぺい!」


ばにら「ばに。騒がしい打ち上げだったバニ」


ずんだ「一応、反省会の予定だったんだけれどね」


   「誰かさんがラーメン屋にいきたいって、うるさく言うから」


ばにら「だって美味しかったでしょ? たたたたたさんのラーメン!」


   「一度、美月さんに食べてもらいたかったんですよ!」


ずんだ「…………んもう!」


   「そういう風に言えば、なんでも許すと思ったら」


   「大間違いなんだからね……まったく!(てれてれ)」


ばにら「それじゃ美月さん」


   「私はまたこれから、事務所に戻らなくちゃなので」


ずんだ「本当に大丈夫? Bちゃんにいじめられてない?」


   『ちょっとばにらさん、暇してるなら手伝ってくださいよ』


   「みたいに言われていいように使われてない?」


   「あの子、ワーカーホリックなんだから、まともに相手しちゃダメよ」


ばにら「大丈夫バニですよ」


   「Bちゃんの危険さは、ばにらが一番よく分かってるバニだから……!」


ずんだ(これ、もうすでになにかやらされた後って感じだわね……!)



【事務所前に到着するばにらとずんだ】



ばにら「それじゃ、美月さん。今日は楽しかったです」


   「またお邪魔させてもらいますね」


ずんだ「…………その、やっぱりさ」



   「うぅん、いいや。なんでもない」


   「おつかれ、花楓。ゆっくり休みなさいよ」


   「アンタの声を楽しみにしているリスナーが」


   「世界にはいっぱいいるんだから」



ばにら「はいッ!!!!(いい返事)」



【ばにらだけ事務所の中へ……】



ばにら(美月さん、最後にいったいなにを言おうとしたんだろう)


   (例の事件があってから、なんだかそわそわしてるんだよね)



   (もしかして……同棲しようっていうお誘いとか?)



   (えぇ~! もし本当なら、どうしよう!)


   (美月さんと同棲だなんて!)


   (美月さんて料理はあんまりしないから)


   (私がいろいろ作らなくちゃなんないんだろうなぁ)



   (よし! 今からお料理センターへ通って練習しよう!(ふんす))



???「ばにらさん、ちょっとよろしいですか?」


ばにら「びひゃぁっ⁉ だだだ、誰バニですか⁉」


???「あはははは! そんな驚かなくてもいいじゃないですか!」


   「ここでこうして、貴方に会うのは二回目なんですから!」


ばにら「……って、あれ? 高峯さん?」


高 峯「はいそうです」


   「四阿遍史郎のお得意先にして相談役」


   「浮気調査から刑事事件まで、なんでもおまかせあれのスーパー探偵」


   「高峯愛さんでございますよ」


ばにら「その節はどうもお世話になりました……」



   「って、もしかして今日は四阿さんからのメッセンジャーですか?」



高 峯「お、察しがいいですね! 話がはやくて助かりますよ!」


   「いかにもいかにも、今日は遍史郎さんの使いです」



   「前回、あんな喧嘩別れになってしまいましたが」


   「不祥事を起こしたのは遍史郎さんですからね」


   「そのお詫びが、ぜひにもばにらさんにしたいとのこと」



ばにら「お詫び、ですか?」



高 峯「ということで、預かってまいりましたよ」


   「こちら四阿遍史郎が都内に持っている某マンション」



   「その……マスターキーでございます」



ばにら「ま、マスターキー⁉」



高 峯「それと遍史郎さんから言づてです」



   『今のご時世、VTuberがばらばらに住んでいるのはまずい』


   『このアパートを君に預けるので、どうか有効に使って欲しい』


   『なに、私も芸能の道を生きる人間だ』


   『後進のためになにかできることがあるというのなら』


   『喜んでやらせてもらおうじゃないか』


   『ということで、一旦、美月のことは水に流してくれ』



   「とのことです」



ばにら(なっ、なっ、なっ……!)


   (なに考えてるバニか! あのおっさんは!)


   (まったくもってやることが非常識バニよ!)



   (もーっ! こういう加減の分からないところ、誰かさんにそっくり!)



☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆



よく、社長が愛人にマンションをプレゼントするとか、家を建ててあげるとかありますけど、それを素でやる四阿遍史郎さん。そういう古い風習が、嫌な人だったはずなんだけれども、どうしてまた自分がそれに染まってしまうのか……。

これもまた古い習わしが強く残る文化のせいということか。


いや、単に四阿さんが天然ボケってだけかもしれませんね。

反目しているようだけれど、やっぱり根はどこかの誰かと同じなのかもしれません。


ということで、ひさしぶりのシリアスターン。ばにらちゃんに接近してきた高峯愛。もちろん、鍵を渡すだけで話が終わるはずもなく。ここからちょっと、四阿さん&ずんさんのお話になっていきます。もうちょっと、こっち方面のお話も読みたかったという方は――ぜひぜひ応援・評価・フォローなどなどよろしくお願いいたします。m(__)m

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ